アニメ『ドラえもん』のジャイアンこと剛田武。2026年現在、その声を担当しているのは声優の木村昴(きむら・すばる)さんです。2005年に14歳で大役に抜擢されて以来、20年以上にわたってジャイアンを演じ続けています。
しかし、ジャイアンの声は最初から木村さんだったわけではありません。1973年の日本テレビ版では肝付兼太さん、1979年から2005年までのテレビ朝日版ではたてかべ和也さんが担当しました。なぜ声優が交代したのか、木村さんはどのような経緯で抜擢されたのか。歴代キャストの関係や声の変化も含めて整理します。
【2026年最新】ジャイアンの声優は木村昴!現在も担当を継続

2026年現在、テレビ朝日系列のアニメ『ドラえもん』でジャイアンの声を担当しているのは、木村昴さんです。
テレビ朝日の公式番組サイト「スタッフ&声の出演者」でも、ジャイアン役として木村昴さんの名前が掲載されています。所属事務所アトミックモンキーの公式プロフィールにも、代表的な出演作品として『ドラえもん』のジャイアン/剛田武が記載されています。
木村さんは1990年6月29日生まれ、ドイツ出身の声優・俳優・タレントです。14歳だった2005年にジャイアン役で声優デビューし、2026年には担当歴が21年に達しています。
ジャイアン役以外にも、『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』の山田一郎役、『呪術廻戦』の東堂葵役など、幅広い作品に出演しています。
また、声優業だけでなく、テレビ番組のMCや俳優、歌手としても活動しています。ジャイアンという国民的キャラクターを長年演じながら、別の作品ではまったく異なる人物を表現している点も、木村さんのキャリアの特徴です。
現在のジャイアンは、単に昔の声を再現しているわけではありません。長年受け継がれてきたキャラクターの性格や存在感を維持しながら、現代のアニメーションに合った演技を積み重ねています。
【歴代声優一覧】肝付兼太・たてかべ和也・木村昴の3人を紹介
ジャイアンの歴代声優として名前が挙がるのは、肝付兼太さん、たてかべ和也さん、木村昴さんの3人です。
ただし、1973年の日本テレビ版と1979年に始まったテレビ朝日版は、同じシリーズの単純な続編ではありません。制作局や制作体制が異なる別のテレビアニメ化です。この点を理解すると、歴代キャストの交代関係が整理しやすくなります。
初代:肝付兼太さん(1973年・日本テレビ版)1973年に放送された日本テレビ版『ドラえもん』で、初代ジャイアンを演じたのが肝付兼太さんです。
肝付さんは、テレビ朝日版では長年スネ夫役を担当したことでも知られています。そのため、現在の視聴者にはスネ夫の声優という印象が強いかもしれません。
ところが、1973年版ではジャイアンを演じていました。同じ『ドラえもん』という作品で、シリーズによって担当キャラクターが異なるという珍しい経歴を持っています。
1973年版は日本テレビ系列で同年4月から9月まで放送された全26回の作品です。現在一般的に知られているテレビ朝日版とは、キャストも制作体制も異なっていました。
2代目:たてかべ和也さん(1979年〜2005年)1979年4月に始まったテレビ朝日版でジャイアンを演じたのが、たてかべ和也さんです。
たてかべさんは、実に約26年間にわたってジャイアンを担当しました。力強く、豪快で、時には荒々しい声の演技は、多くの視聴者にとってジャイアンそのものと感じられる存在でした。
代表的な出演作には『ヤッターマン』のトンズラー役や『ど根性ガエル』のゴリライモ役などがあります。存在感のある低音とエネルギッシュな演技で知られたベテラン声優です。
2005年3月までジャイアンを演じ、同年4月の新シリーズ開始に伴って木村昴さんへバトンを渡しました。
なお、たてかべさんは2015年6月18日に80歳で亡くなっています。ジャイアン役を退いたのは2005年であり、逝去したことが交代の直接的な理由だったわけではありません。
3代目:木村昴さん(2005年〜現在)2005年4月からジャイアンを担当しているのが木村昴さんです。
当時14歳の中学生だった木村さんは、声優としての本格的な経験がほとんどない状態でオーディションに参加し、見事に合格しました。
26年間続いたたてかべさんのイメージを引き継ぐという大きな責任を背負いながら、新しいジャイアン像を作り上げてきました。
2026年現在もテレビ朝日版のレギュラーキャストとして出演を続けています。
【歴代キャスト年表】1973年から2005年の声優交代までを比較
ジャイアンの声優交代を時系列で見ると、1973年の日本テレビ版、1979年のテレビ朝日版、2005年の新シリーズという3つの節目があります。
| 時期 | 声優 | 担当・作品の特徴 |
|---|---|---|
| 1973年4月〜9月 | 肝付兼太 | 日本テレビ版・初代ジャイアン |
| 1979年4月〜2005年3月 | たてかべ和也 | テレビ朝日版・約26年間担当 |
| 2005年4月〜2026年 | 木村昴 | 新シリーズ以降の現行キャスト |
この年表で特に注意したいのが、1973年から1979年への移行です。
肝付さんからたてかべさんへ、同じ番組の途中で直接交代したわけではありません。1973年版は日本テレビが制作・放送した別シリーズであり、1979年にはテレビ朝日で新たなアニメシリーズが始まりました。
また、1979年版では肝付さん自身がスネ夫役として出演しています。つまり、1973年版ではジャイアン、1979年版ではスネ夫という、同じ作品内での役柄の変化がありました。
その後、テレビ朝日版の長い歴史の中で、たてかべさんから木村さんへ交代したのが2005年です。
したがって、ジャイアンの歴代声優を調べる際には、単純な担当者の一覧だけでなく、1973年版と1979年版の作品上の違いも押さえておくと、情報を正確に理解できます。
【なぜ変わった?】2005年のジャイアン声優交代の本当の理由
2005年の声優交代は、ジャイアン役だけを対象にした変更ではありませんでした。
テレビ朝日版『ドラえもん』では、2005年4月から新シリーズがスタートし、ドラえもんをはじめとする主要キャラクターの声優陣が一斉に交代しました。
1979年から続いたシリーズの節目だった1979年4月の放送開始から2005年まで、テレビ朝日版『ドラえもん』は約26年間続いていました。
2005年のリニューアルは、長寿シリーズを次の世代へ引き継ぐための大規模な刷新でした。
時事用語事典イミダスの作品解説では、声優の高齢化も交代理由の一部として報じられたことに触れながら、1979年からの25年という節目を迎え、関係各社の総意で次世代への継承と原点回帰を目指したリニューアルだったと説明しています。
つまり、特定の声優の事情だけで交代が決まったのではなく、作品全体の方向性を見直す大きな転換点だったのです。
キャラクターの表現も新しい方向へ2005年のリニューアルでは、声優だけでなく、キャラクターデザインや映像表現、音楽、効果音なども刷新されました。
シンエイ動画の50周年記念資料でも、2005年4月に新シリーズがスタートし、声優陣が全員交代したことが記録されています。
また、作品の表現を藤子・F・不二雄さんの原作漫画に近づけるという方針も打ち出されました。
このため、ジャイアンの声が変わった理由を考える際には、たてかべさん個人の降板だけに注目するのではなく、アニメ全体の再出発という背景を見る必要があります。
たてかべ和也さんの死去が原因ではないインターネットでは、歴代声優の交代と逝去の時期が混同されることがあります。
しかし、たてかべさんが亡くなったのは2015年6月で、木村さんへの交代は2005年4月です。約10年の時間差があります。
したがって、「たてかべさんが亡くなったため、木村さんが後任になった」という説明は正確ではありません。
2005年の交代は、あくまで新シリーズへの移行に伴うキャスト一新の一環でした。
【木村昴の抜擢秘話】14歳でジャイアン役をつかんだ経緯とは?
木村昴さんがジャイアン役に抜擢された経緯には、現在の活躍からは想像しにくいエピソードがあります。
実は、本人は最初から声優を目指してオーディションを受けたわけではありませんでした。
オーディションを受けたきっかけは同級生への話題作り2025年に公開された葛飾区の公式インタビューで、木村さんは当時のオーディションについて振り返っています。
当時はミュージカル俳優を目指しており、声優という仕事にはそれほど関心がなかったそうです。
オーディションに参加した動機についても、中学校の同級生に「ドラえもんのオーディションを受ける」と話せば盛り上がるのではないか、という気持ちがあったと語っています。
つまり、最初からジャイアン役を獲得するという強い目的があったわけではなく、まずは挑戦してみようという気持ちから始まったものでした。
自宅で録音したMDが運命を変えたクランクイン!のインタビューによると、オーディションの一次審査では、自宅で録音した演技の音声をMDに収録して提出したといいます。
さらに、当時の審査は年齢や名前を伏せた状態で行われていたと本人が説明しています。
一次審査を通過すると、次は実際のスタジオでの審査です。そこで初めて、周囲に経験豊富なプロの声優が並んでいることを知り、木村さんは状況の重大さを実感したと振り返っています。
声優としての経験がほとんどない14歳の少年が、ベテラン声優たちと同じ舞台で審査を受け、最終的にジャイアン役を射止めたのです。
先代のたてかべ和也さんとの関係木村さんにとって、たてかべさんは単なる前任者ではありませんでした。
木村さんは後年のインタビューで、先代が築いてきたジャイアンの存在を強く意識していたことを語っています。
2018年のクランクイン!のインタビューでは、たてかべさんとの交流についても振り返り、長年演じてきた先輩への尊敬を示していました。
また、2024年の番組出演時の報道では、木村さんは起用直後、先輩声優との交流を必要以上に増やさないようスタッフが配慮していたと説明しています。先代から直接アドバイスを受けることで、声が似てしまう可能性を避けるためだったといいます。
これは、単に声を引き継ぐのではなく、新しい世代のジャイアンを作り上げるという制作側の意図を感じさせるエピソードです。
【声の違いを比較】肝付兼太・たてかべ和也・木村昴のジャイアン像
同じジャイアンというキャラクターでも、担当する声優によって演技の印象は異なります。
それぞれの声を比較するときは、声の高さだけでなく、台詞の勢いや怒鳴り方、仲間と接するときの感情表現にも注目すると違いが分かりやすくなります。
肝付兼太さん:1973年版の初代ジャイアン肝付さんが演じたのは、1973年の日本テレビ版です。
現在のテレビ朝日版とは制作時代も作品の構成も異なるため、後年のジャイアンと単純に声質だけを比較するのは難しい部分があります。
興味深いのは、肝付さんが1979年版ではスネ夫役を担当したことです。初期のジャイアンと、長年親しまれたスネ夫の両方に関わった声優として、歴史的にも特徴的な存在です。
たてかべ和也さん:長年親しまれた豪快なジャイアンたてかべさんのジャイアンは、約26年間という長い担当期間によって、幅広い世代の記憶に残っています。
大きな声で仲間を圧倒する場面から、母親に叱られる場面、映画で仲間を守る場面まで、ジャイアンのさまざまな表情を表現してきました。
テレビアニメだけでなく、映画版でも長く演じたことが、ジャイアンの声のイメージを定着させた大きな要因です。
木村昴さん:若さと力強さを備えた現代のジャイアン木村さんのジャイアンは、2005年以降の作品を象徴する存在です。
14歳で役を引き継いだ木村さん自身も、年齢を重ねるにつれて演技の経験を積み、ジャイアンの表現に幅を持たせてきました。
2019年のマイナビニュースのインタビューでは、木村さんがジャイアン役とともに歩んできた年月や、役への向き合い方について語っています。また、2020年のキャスト交代15周年を振り返るインタビューでも、先代から受け継いだものと自分たちの世代で築いてきたものについて話していました。
ジャイアンは乱暴で自己中心的な一面を持つ一方、仲間思いで情に厚いキャラクターです。木村さんの演技では、こうした複数の性格を場面ごとに表現することが求められます。
声優交代で失われたもの、受け継がれたもの声優交代によって、視聴者が長年親しんできた声の印象は確かに変わります。
一方、ジャイアンというキャラクターの根本的な魅力は、声だけで決まるものではありません。
乱暴者でありながら仲間を大切にすること、自分勝手なところがありながらも責任感を見せること。こうした性格をどのように演じるかが、声優の腕の見せどころです。
過去の声を完全に再現することだけが正解ではなく、その時代の作品にふさわしいジャイアンを表現することも、長寿作品を続けるためには欠かせません。
【ジャイアンの声】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年現在、ジャイアンの声優は誰ですか?
A1:2026年現在、ジャイアンこと剛田武を演じているのは木村昴さんです。2005年4月から担当しており、テレビ朝日の公式キャスト情報にも掲載されています。
Q2:ジャイアンの初代声優は誰ですか?
A2:1973年の日本テレビ版で初代ジャイアンを演じたのは肝付兼太さんです。1979年に始まったテレビ朝日版では、たてかべ和也さんがジャイアン役を担当しました。
Q3:木村昴さんはいつからジャイアンを演じていますか?
A3:2005年4月からです。当時14歳だった木村さんはオーディションに合格し、たてかべ和也さんから役を引き継ぎました。
Q4:ジャイアンの声優が2005年に変わったのはなぜですか?
A4:2005年4月の新シリーズ開始に伴い、ドラえもんの主要キャスト全員が交代したためです。1979年から続いたシリーズの節目に、作品全体をリニューアルして次世代へ引き継ぐことが背景にありました。
Q5:たてかべ和也さんが亡くなったため木村昴さんに交代したのですか?
A5:違います。木村さんへの交代は2005年4月で、たてかべさんが亡くなったのは2015年6月です。交代は逝去によるものではなく、作品全体のキャスト一新によるものでした。
Q6:肝付兼太さんはジャイアンとスネ夫の両方を演じたのですか?
A6:はい。1973年の日本テレビ版ではジャイアン、1979年から始まったテレビ朝日版ではスネ夫を担当しました。同じ作品の別シリーズで異なるキャラクターを演じています。
ジャイアンの声優は、1973年の日本テレビ版で肝付兼太さん、1979年から2005年のテレビ朝日版でたてかべ和也さん、そして2005年から現在まで木村昴さんへと受け継がれてきました。
2026年現在、ジャイアン役を担当しているのは木村昴さんです。14歳で大役に抜擢され、20年以上にわたって国民的キャラクターを演じ続けています。
2005年の交代は、たてかべさん個人の事情によるものではなく、『ドラえもん』全体の新シリーズ化に伴うキャスト一新でした。この背景を知ることで、声優交代の意味がより明確になります。
【プロの結論】
ジャイアンの声を理解するうえで大切なのは、歴代声優を単純に優劣で比較しないことです。
肝付さんは1973年版の歴史を担い、たてかべさんは約26年間にわたってジャイアンのイメージを確立し、木村さんは新しい世代のジャイアンを作り上げてきました。
昔のジャイアンを知る人は、たてかべさんの豪快な演技と現在の木村さんの表現を比較して楽しめます。一方、2005年以降に『ドラえもん』を見始めた世代にとっては、木村さんの声こそがジャイアンの原体験です。
声が変わっても、ジャイアンの持つ強さ、友情、家族への思いは受け継がれています。2026年以降も、木村昴さんがどのようなジャイアンを表現していくのか。歴代声優が築いてきた歴史とともに、これからの活躍にも注目です。
主な確認資料: テレビ朝日「ドラえもん」公式キャスト情報、シンエイ動画50周年記念資料、葛飾区公式・木村昴インタビュー、クランクイン!、イミダス、マイナビニュース、テレビ朝日ニュース。