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【痛み方で分かる】上まぶた・下まぶた・まばたき・押したときの違い

如月 なお 如月 なお • 更新: • 公開: • 読了約 13 分
目次

「まぶたが痛い」という症状でも、痛みが出るタイミングや場所によって、考えられる原因は異なります。特に、上まぶたなのか下まぶたなのか、まばたきで痛むのか、指で触れたときだけ痛むのかを整理すると、受診時にも症状を伝えやすくなります。

上まぶたが痛い場合

上まぶたの痛みでは、麦粒腫や霰粒腫、眼瞼炎などが考えられます。

上まぶたの一部分に赤みや腫れがあり、押すと痛む場合は麦粒腫の可能性があります。一方、上まぶたの内部に硬いしこりがある場合は霰粒腫も候補です。

また、上まぶた全体が腫れている場合は、アレルギーや皮膚炎、周囲の組織の感染なども考える必要があります。腫れが急速に広がる、発熱する、目を動かすと痛いといった症状があれば、早急な診察が必要です。

下まぶたが痛い場合

下まぶたにも、麦粒腫や霰粒腫は発生します。特にまつ毛の生え際に小さな腫れがあり、触れると痛い場合は、麦粒腫が考えられます。

下まぶたの内側にしこりがある場合は、マイボーム腺の詰まりによる霰粒腫の可能性もあります。

なお、目頭に近い下まぶたが腫れて痛む場合は、涙を排出する涙嚢(るいのう)や涙小管の炎症なども鑑別対象になります。単なるものもらいと決めつけないことが大切です。

まばたきするとまぶたが痛い場合

まばたきのたびに痛みが生じる場合は、まぶたの縁にある炎症や、麦粒腫などのできものが関係している可能性があります。

まばたきすると、まぶたの内側と眼球の表面が接触します。そのため、まぶたの裏側にできた炎症や、角膜の傷、異物などでも痛みが生じることがあります。

特に、まぶたの痛みだと思っていても、実際には眼球表面の傷や角膜炎などが原因になっているケースには注意が必要です。

強い異物感、涙が止まらない、光がまぶしい、目を開けていられないといった症状がある場合は、眼科を受診してください。

まぶたを押すと痛い場合

まぶたを指で軽く触れたときに局所的な痛みがある場合、麦粒腫などの炎症性病変が考えられます。

一方、霰粒腫では、しこりを触れるものの、通常は強い圧痛を伴わないことが多いとされています。ただし、炎症を伴う霰粒腫では痛みが出ることもあります。

ここで注意したいのは、痛みを確認するために何度も押さないことです。強く触ったり、しこりを潰したりすると炎症を悪化させるおそれがあります。

目やに・充血を伴う場合は?

まぶたの痛みに加えて目やにや充血がある場合は、眼瞼炎だけでなく、結膜炎など眼球表面の病気も考えられます。

日本眼科学会の解説では、黄白色で粘りのある目やには細菌などによる感染、透明でさらさらした目やにはウイルス性の感染などが原因となる場合があるとされています。アレルギー性結膜炎でも目やにや涙が増えることがあります。

目やにの色だけで病原体を特定することはできません。充血が強い、目やにが大量に出る、痛みが強い場合には眼科で診察を受けましょう。

【自宅でできる対処法】まぶたが痛いときに避けたい行動

まぶたが痛い

まぶたに軽い腫れや違和感がある場合、受診までの間にできるケアもあります。ただし、症状の原因によって適切な対処は異なります。

1. 清潔な温タオルでまぶたを温める

霰粒腫や一部の麦粒腫では、温罨法が用いられます。清潔なタオルをぬるめのお湯で湿らせ、閉じたまぶたに数分間、無理のない範囲で当てる方法です。

MSDマニュアルでは、霰粒腫や外麦粒腫に対して、1日2~3回、5~10分間の温罨法が紹介されています。

ただし、熱すぎるタオルはやけどの原因になります。また、強く押したり揉んだりする必要はありません。腫れが広がっている、強い痛みがあるなどの場合は、温めることより受診を優先してください。

2. 目をこすらず、まぶたを清潔に保つ

目をこする行為は、皮膚や眼球表面に刺激を与えます。特にアレルギー性眼瞼炎では、かゆくても強くこすらないことが大切です。

洗顔時には目の周囲を優しく洗い、まつ毛の根元に汚れが残らないようにします。目の周囲に刺激の強い洗浄剤を使用するのは避けてください。

3. アイメイクとコンタクトレンズを控える

まぶたに炎症や腫れがあるときは、アイシャドウ、アイライナー、マスカラなどの使用を一時的に控えるのが無難です。

化粧品に含まれる成分が接触皮膚炎の原因になっている場合、使用を続けることで症状が悪化する可能性があります。

また、コンタクトレンズを使用している人は、目の痛みや充血がある場合には装用を中止し、眼科で確認してください。特にコンタクトレンズ使用者の眼痛や視力低下は、角膜感染症などの可能性もあるため軽視できません。

4. 市販の目薬を自己判断で使い続けない

市販の目薬には、抗アレルギー成分や人工涙液などさまざまな種類があります。しかし、細菌感染、霰粒腫、眼瞼炎、角膜の病気では必要な治療が異なります。

特に、以前処方された抗菌薬やステロイド点眼薬を、今回も同じ症状だからという理由で使用するのは避けてください。ステロイド点眼薬は、感染症の種類によっては症状を悪化させる可能性があります。

症状が続く場合は、目薬を追加するよりも原因を確認することが先決です。

5. 家族とタオルや目元の化粧品を共有しない

感染性の目の病気が疑われる場合は、手洗いを徹底し、タオルや目元に使用する道具を共有しないようにします。

目やにを拭き取った後は手を洗い、目元に触れる前にも手指を清潔にしてください。特に感染性結膜炎が疑われる場合は、家庭内での感染拡大にも注意が必要です。

【眼科に行くべき?】受診目安と急いで診察を受けたい危険な症状

まぶたの痛みは軽い炎症で起こることもありますが、なかには目の奥や周囲の組織に感染が広がっているケースもあります。

特に重要なのは、痛みがまぶただけに限られているのか、それとも眼球の動きや視力にも影響しているのかという点です。

すぐに医療機関で診察を受けたい症状

次の症状がある場合は、通常のものもらいと自己判断せず、当日中に眼科または救急医療機関で診察を受けてください。

  • 目を動かすと痛い:眼球の周囲に炎症が広がっている可能性がある。
  • 視力が低下した:目の奥や角膜、視神経などに影響する病気の可能性がある。
  • 物が二重に見える:眼球運動に関係する異常が疑われる。
  • まぶたが急激に腫れた:感染症などによって炎症が広がっている可能性がある。
  • 発熱や強い頭痛を伴う:局所的な炎症だけでは説明できない病気も考えられる。
  • 目が飛び出したように見える:眼窩内の腫れや炎症の可能性がある。
  • 強い眼痛やまぶしさがある:角膜や眼球内部の炎症なども考えられる。

特に注意したい病気が、眼窩蜂窩織炎(がんかほうかしきえん)です。

これは眼球を取り囲む眼窩という空間に細菌感染による炎症が起きる病気です。まぶたの腫れや赤みだけでなく、眼球を動かすときの痛み、眼球運動の制限、視力低下、複視などが現れることがあります。

英国王立小児病院の診療ガイドラインやMSDマニュアルでも、眼球運動時の痛み、視力障害、複視、眼球突出などは眼窩蜂窩織炎を疑う重要な所見として挙げられています。

目を動かすと痛い、視力が落ちた、物が二重に見えるという症状は、単なるまぶたの腫れとして様子を見てはいけません。急激な視力低下や強い症状がある場合は、救急医療機関を利用してください。

数日以内に眼科を受診したい症状

緊急性の高い症状がなくても、次のような場合は眼科を受診しましょう。

  • まぶたの痛みや腫れが改善しない
  • 赤みが徐々に広がっている
  • 膿のような目やにが増えている
  • しこりが大きくなっている
  • 同じ場所にものもらいが繰り返しできる
  • 眼瞼炎によるかゆみやただれが続いている
  • 片目だけでなく両目にも症状が出てきた

特に、何度も繰り返す霰粒腫や、長期間消えないしこりは、別の病気との鑑別も必要です。自然に治ることを期待して長期間放置するのは避けましょう。

まぶたが痛いときは何科を受診する?

基本的な受診先は眼科です。

眼科では、まぶたの外側だけでなく、まぶたの裏側、結膜、角膜なども確認できます。必要に応じて細隙灯顕微鏡などを使用し、感染や炎症の場所を調べます。

一方、目そのものに異常がなく、まぶたの皮膚だけに湿疹や接触皮膚炎が起きている場合は、皮膚科での診察も選択肢になります。

受診先を整理すると、次のようになります。

  • 眼科:ものもらい、霰粒腫、眼瞼炎、目やに、充血、眼痛など。
  • 皮膚科:化粧品による接触皮膚炎、湿疹、皮膚のただれなど。目の症状があれば眼科も受診。
  • 救急医療機関:急激な視力低下、目を動かすときの痛み、複視、強い腫れと発熱など。

眼科を受診するときは、症状が始まった時期、片目か両目か、痛みが出るタイミング、目やにや充血の有無、使用中の目薬や化粧品などを伝えると診察に役立ちます。

【まぶたが痛い】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:まぶたが痛いだけで腫れていない場合も病気の可能性はありますか? A1:あります。眼瞼炎の初期症状や、まぶたの裏側にできた麦粒腫、角膜の傷、異物などでも痛みが生じます。見た目に異常がなくても、痛みが続く場合は眼科で確認してください。

Q2:まぶたが腫れて痛い場合、ものもらいの可能性が高いですか? A2:麦粒腫は代表的な原因ですが、霰粒腫の炎症、眼瞼炎、アレルギー性皮膚炎、周囲の感染症なども考えられます。腫れ方や痛み、かゆみ、しこりの有無を総合的に確認する必要があります。

Q3:まばたきするとまぶたが痛い場合は、何が原因ですか? A3:麦粒腫や眼瞼炎など、まぶたの縁にある炎症が原因になることがあります。また、角膜の傷や異物でも、まばたきに伴って痛みが生じます。強い異物感やまぶしさ、視力の変化があれば早めに眼科を受診してください。

Q4:まぶたの痛みは自然に治りますか? A4:軽い炎症や小さな霰粒腫などは自然に改善することがあります。ただし、細菌感染や眼瞼炎などでは治療が必要になる場合があります。痛みや腫れが悪化する場合、長引く場合は受診してください。

Q5:まぶたが痛いときは温めるべきですか、冷やすべきですか? A5:霰粒腫や一部の麦粒腫では温罨法が用いられます。一方、アレルギーによるかゆみや腫れでは、清潔な冷たいタオルを短時間当てると不快感が和らぐことがあります。原因によって適切な方法は異なるため、強い痛みや腫れがある場合は自己判断で対処せず受診してください。

Q6:まぶたを押すと痛い場合、ものもらいと判断できますか? A6:押したときの痛みは麦粒腫でよく見られますが、それだけでは確定できません。炎症を伴った霰粒腫や眼瞼炎などでも痛むことがあります。何度も押して確認するのは避けてください。

まぶたが痛い原因には、ものもらい(麦粒腫)、霰粒腫、眼瞼炎、アレルギー性眼瞼炎などがあります。それぞれ特徴が異なり、赤み、腫れ、しこり、目やに、かゆみなどの組み合わせが原因を考える手掛かりになります。

特に覚えておきたいのは、次の3点です。

  • 赤く腫れて押すと痛い:麦粒腫などの炎症性疾患が考えられる。
  • 硬いしこりがあり痛みが少ない:霰粒腫の可能性がある。
  • かゆみや皮むけ、目やにを伴う:眼瞼炎やアレルギーなどが考えられる。

ただし、これらはあくまで症状の目安です。特に、目を動かすと痛い、視力が低下した、物が二重に見える、発熱を伴って腫れが広がるといった症状は、眼窩蜂窩織炎などの重大な病気のサインである可能性があります。

まぶたの痛みを単なる疲れや一時的な腫れと決めつけず、症状の変化を確認することが大切です。軽い症状でも長引いたり繰り返したりする場合は眼科を受診し、原因に合った治療を受けましょう。

目の健康を守るためには、自己判断でしこりを潰したり、目薬を使い続けたりせず、適切なタイミングで専門医に相談することが大切です。

参考とした主な医学情報:日本眼科学会「病名から調べる(麦粒腫・霰粒腫)」「症状から調べる」、日本眼科医会「アトピー性皮膚炎と目」、済生会「眼瞼炎」「霰粒腫」、MSDマニュアル「霰粒腫および麦粒腫」、英国NHS「Eyelid problems」「Blepharitis」、英国王立小児病院の眼窩蜂窩織炎診療ガイドライン。

※本記事は一般的な医学情報の解説です。個別の診断や治療に代わるものではありません。

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如月 なお
コンテンツディレクター 如月 なお
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アイドルグループのリリース情報とライブ告知を追いかけて8年。卒業や加入の発表は必ず公式発表の日付とあわせて記録しています。

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