2026年の広島東洋カープ二軍は、ファーム・リーグ西地区で121試合47勝63敗11分、勝率.427の4位で公式戦全日程を終えた。首位の福岡ソフトバンクホークスとは18.5ゲーム差。数字だけを見ると厳しいシーズンだったが、個人成績に目を向けると、河野佳の投手タイトル、林晃汰の打撃成績、岸本大希の盗塁数など、次の戦力につながる成果も残している。
さらに、平川蓮や仲田侑仁、小園海斗らの出場状況からは、若手の実戦経験と一軍戦力の調整というファーム本来の役割も読み取れる。由宇練習場での観戦、10月のみやざきフェニックス・リーグ、試合中継・配信の情報まで、2026年11月1日時点の公式記録を中心に整理する。
【2026年最新】二軍カープの最終順位と121試合の成績を徹底検証

2026年の広島二軍は、ファーム・リーグ西地区に所属。公式戦は全日程を終え、最終順位は4球団中4位となった。
日本野球機構(NPB)の公式勝敗表によると、広島の最終成績は47勝63敗11分、勝率.427、首位とのゲーム差18.5。シーズンを通じて勝ち越しを作れず、地区内での順位争いでも苦戦した。
西地区の最終順位は以下のとおりだ。
- 1位:福岡ソフトバンクホークス
- 2位:オリックス・バファローズ
- 3位:阪神タイガース
- 4位:広島東洋カープ
注目したいのは、同じ4位でも対戦相手によって成績に差があった点である。
広島は阪神に対して14勝11敗5分と勝ち越した。一方、ソフトバンクには13勝20敗1分、オリックスには10勝16敗と負け越している。特に首位ソフトバンクとの対戦成績が、地区順位を押し下げる要因の一つになった。
また、ホームでは20勝32敗8分だったのに対し、ロードでは27勝31敗3分。勝率に換算するとホーム約.385、ロード約.466となる。由宇を中心とするホームゲームで十分に勝ち星を積み重ねられなかった点も、2026年の成績を分析するうえで見逃せない。
ただし、二軍の順位だけで育成の成否を決めるのは早計だ。若手の打席数、投手の登板機会、一軍経験者の調整登板など、個人ごとの目的が異なるからである。チームの勝敗と選手育成の成果は分けて見る必要がある。
【西地区順位表】2026年ファーム・リーグ3地区制で広島はなぜ4位だった?
2026年のファーム・リーグは、従来のイースタン・リーグとウエスタン・リーグの2リーグ制から、東地区・中地区・西地区の3地区制へ移行した。
NPBが2026年1月22日に公表した日程補足によると、所属球団は東地区5球団、中地区5球団、西地区4球団。地区内の対戦を中心に、他地区との交流戦も組み込む方式となった。
順位は勝率によって決まり、引き分けは勝率の計算から除外される。つまり、単純な勝利数の比較ではなく、各球団の試合数を踏まえた勝率が重要になる。
2026年の西地区最終順位をまとめると、次のようになる。
| 順位 | 球団 | 試合 | 勝 | 敗 | 分 | 勝率 | 首位との差 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | ソフトバンク | 125 | 70 | 49 | 6 | .588 | - |
| 2位 | オリックス | 119 | 54 | 57 | 8 | .486 | 12.0 |
| 3位 | 阪神 | 126 | 49 | 63 | 14 | .438 | 17.5 |
| 4位 | 広島 | 121 | 47 | 63 | 11 | .427 | 18.5 |
この順位表で見逃せないのは、広島と阪神の勝率差がわずか.011だったことだ。広島は阪神との直接対決では勝ち越しているものの、シーズン全体では1ゲーム差で4位に終わった。
一方、ソフトバンクは70勝を挙げ、勝率.588で西地区を制した。広島との勝敗数には23勝分の差があり、チームとしての安定感に開きがあった。
広島のチーム打撃成績は打率.248、403得点、999安打、56本塁打、69盗塁。チーム打率は西地区2位の数字だが、得点は403にとどまった。
この数字から考えられる課題は、安打を得点に結び付ける攻撃の効率である。安打数が少なくない一方、得点数ではソフトバンクの578点を大きく下回った。走者を置いた場面での打撃や長打による得点力など、改善すべきポイントが見えてくる。
2026年の二軍カープを評価するなら、4位という結果だけでなく、打撃成績と得点の差、そして上位球団との直接対決を合わせて見ることが重要だ。
【個人成績】林晃汰・河野佳がタイトル獲得!若手の注目選手を分析
チーム成績が振るわなかった一方、2026年の広島二軍には個人タイトルを獲得した選手がいる。特に投手陣では河野佳、野手では林晃汰の成績が際立った。
投手部門:河野佳が防御率2.01、8勝で二冠2026年の広島投手陣で最も目立ったのが河野佳だ。
NPBの公式個人成績では、河野は25試合に登板し、8勝3敗1セーブ、防御率2.01、111回2/3を投げた。西地区の最優秀防御率投手と最多勝利投手に輝き、勝率.727でもトップの成績を残している。
111回2/3という投球回数は、単に短いイニングを抑えた結果ではない。年間を通して一定の投球機会を得ながら、防御率2点台前半を維持した点に価値がある。
また、佐藤柳之介は20試合に登板し、113イニング、100奪三振を記録。防御率は3.42だった。勝敗は2勝10敗と厳しいものの、奪三振数では西地区トップに立っている。
投手陣では菊地ハルンも注目したい。28試合で31回1/3を投げ、防御率1.15、3セーブを記録した。救援投手としての成績を見るうえで興味深い数字だ。
野手部門:林晃汰と田村俊介が打撃で存在感打撃面では林晃汰が西地区の首位打者となった。
林は87試合に出場し、279打数86安打、打率.308、4本塁打、37打点を記録。規定打席には12打席不足していたが、規則によって首位打者のタイトルを獲得した。
田村俊介も93試合に出場し、打率.301、85安打、6本塁打、43打点をマーク。打率3割を超え、打点では林を上回った。
さらに、岸本大希は95試合で82安打、打率.250、35盗塁。西地区の最多盗塁を獲得した。走力を生かした攻撃という点では、チームにとって貴重な存在だった。
一軍昇格候補として注目したい選手2026年の成績から、一軍での起用を検討する際に注目したい選手を整理すると、次のようになる。
- 河野佳:8勝、防御率2.01。先発・救援の両面で投手陣の選択肢を広げる実績を残した。
- 林晃汰:打率.308で西地区首位打者。打撃面での結果が明確に表れた。
- 田村俊介:打率.301、6本塁打、43打点。継続した出場と打撃結果が評価材料となる。
- 岸本大希:35盗塁を記録。走塁面での貢献が目立った。
- 平川蓮:二軍21試合で打率.301、2本塁打。出場試合数は少ないものの、打撃結果に注目したい。
もちろん、二軍の成績が良ければ必ず一軍に昇格するわけではない。守備位置の競争、守備力、走塁、直近のコンディション、一軍の選手構成なども判断材料になる。
特に河野のように投球回数を重ねて安定した防御率を残した投手と、打率や盗塁で結果を残した野手では、一軍で求められる役割が違う。数字を役割と結び付けて見ることが、昇格候補を見極めるポイントになる。
【選手起用・スタメン】平川蓮、仲田侑仁、小園海斗の二軍出場を確認
二軍カープの選手起用を調べる際には、年間成績だけでなく、実際の試合で誰がスタメンに名を連ねたかも重要になる。
2026年9月27日のオリックス戦は、広島が1対2で敗れた公式戦最終戦だった。週刊ベースボールONLINEに掲載された試合記録では、広島は次のオーダーで試合に臨んでいる。
- 1番・二塁:岸本大希
- 2番・三塁:ラミレス
- 3番・遊撃:小園海斗
- 4番・指名打者:林晃汰
- 5番・左翼:ロベルト
- 6番・右翼:田村俊介
- 7番・中堅:久保修
- 8番・一塁:渡邉悠斗
- 9番・捕手:高木翔斗
この試合では岸本が1番、小園が3番、林が4番という打順だった。田村も6番に入り、シーズンを通して出場機会を得た選手が並んでいる。
ただし、これは9月27日の一試合のスタメンであり、年間を通じた固定オーダーではない。二軍では育成や実戦調整の目的に応じて打順や守備位置が変わるため、試合ごとの記録を確認する必要がある。
平川蓮:二軍21試合で打率.301平川蓮は2025年ドラフト1位で広島に入団した外野手。2026年のファーム公式記録では21試合に出場し、73打数22安打、打率.301、2本塁打、5打点、2盗塁を記録した。
打率3割を超えたことは評価できる一方、79打席という数字は年間を通じて出場した野手と比較すると少ない。今後は出場機会を増やしながら、打撃の再現性や守備面での成長を確認したい選手だ。
仲田侑仁:88試合出場で実戦経験を蓄積仲田侑仁は2023年ドラフト4位で入団した内野手。2026年の二軍成績は88試合、337打席、315打数75安打、打率.238、4本塁打、38打点だった。
長打率は.330で、二塁打15本、三塁打1本も記録している。一方、三振は71個。打点を積み上げた点は収穫だが、打率や三振数を含め、打撃の安定性を高めることが今後の課題になる。
88試合という出場数は、年間を通じて実戦経験を積んだことを示す。若手内野手として、打撃だけでなく守備を含めた総合的な成長に注目したい。
小園海斗:二軍25試合、打率.380小園海斗は2026年のファーム公式戦で25試合に出場し、92打数35安打、打率.380、3本塁打、13打点を記録した。
103打席で出塁率.427、長打率.522という数字も残している。25試合という出場数ではあるものの、打撃成績は非常に高い水準だった。
ここで押さえておきたいのは、一軍での実績がある選手も二軍公式戦に出場しているという点だ。二軍出場は必ずしも若手育成や一軍からの降格だけを意味しない。選手ごとの起用目的を分けて考える必要がある。
また、シーズン中の登録選手と当日のベンチ入りメンバーは同じではない。選手一覧を調べる場合は、球団の登録情報とNPBの個人成績、試合ごとのスタメンを照合するのが確実だ。
【由宇練習場の観戦情報】入場料・アクセス・現地観戦のポイント
広島二軍の本拠地として知られるのが、山口県岩国市にある由宇練習場だ。
1993年に開場した施設で、広島東洋カープの二軍本拠地球場および練習施設として利用されている。山々に囲まれた自然豊かな環境にあり、マツダスタジアムとは異なる距離感で選手を見られるのが特徴だ。
入場料と座席岩国市観光振興課の施設案内によると、由宇練習場で開催される二軍公式戦は入場無料。客席は芝生席で、全席自由となっている。
同案内では、現在の開放エリアは内野芝生席のみとされている。球場の開放範囲は変更される可能性があるため、観戦前に最新の球団案内を確認したい。
また、地元商店などによる屋台や特産品の販売、由宇協力会によるオリジナルグッズの販売も紹介されている。野球観戦に加え、地域の雰囲気を楽しめる点も魅力だ。
アクセス方法- 所在地:山口県岩国市由宇町笠塚72-2
- JR由宇駅から:車で約10分
- バス:防長交通「笠塚カープ練習場前」下車、徒歩約5分
- 車:山陽自動車道・玖珂ICから約30分
- 駐車場:有料駐車場あり。台数に限りがある
注意したいのは、駐車場の台数が限られていることだ。周辺道路への路上駐車は避け、公共交通機関や時間に余裕を持った移動を検討したい。
由宇練習場は無料で観戦できる点が大きな魅力だが、交通手段の確保が観戦計画のポイントになる。特に遠方から訪れる場合は、試合開催日とアクセス方法を事前に確認しておくと安心だ。
【フェニックス・リーグ2026】天福球場の試合結果と秋季の注目点
二軍の公式戦終了後、若手選手が実戦経験を積む場となるのが、みやざきフェニックス・リーグだ。
2026年の第23回大会は、10月7日から10月28日までの22日間に開催された。NPB12球団に加え、オイシックス新潟、ハヤテ静岡、韓国プロ野球のハンファと斗山、地域プロ野球リーグ選抜などが参加。全156試合が予定された。
広島戦の主な開催球場は天福球場広島戦の開催地として登場するのが、宮崎県日南市の天福球場だ。
2026年の日程では、10月7日の中日戦、10月8日の日本ハム戦、10月9日のDeNA戦、10月10日の四国アイランドリーグplus選抜戦などが天福球場で組まれていた。
ただし、広島の全試合が天福球場で開催されるわけではない。生目の杜運動公園第2野球場など、ほかの球場で行われる試合もあるため、現地観戦を予定する場合は日付と会場をセットで確認する必要がある。
10月28日の最終戦は斗山に0対112026年10月28日、広島は天福球場で韓国プロ野球の斗山ベアーズと対戦した。
NPB公式試合結果によると、試合は広島0対11斗山。広島は最後まで得点できず、フェニックス・リーグを7勝9敗1分で終えた。
広島の登板投手は杉田、小船、菊地、杉原。捕手は持丸だった。複数の投手を起用しながら試合を進めたことが公式記録から確認できる。
フェニックス・リーグは、公式戦の順位を争うレギュラーシーズンとは目的が異なる。若手の実戦経験、選手の課題確認、来季に向けた技術面の強化などが大きなテーマとなる。
したがって、0対11という結果だけで選手個人の評価を決めるのではなく、登板した投手の内容や各選手の出場機会まで確認することが大切だ。
二軍カープの試合中継・配信はどこで見られる?ファーム公式戦やフェニックス・リーグを映像で確認したい場合は、試合ごとの配信予定を調べる必要がある。
2026年のフェニックス・リーグ開催要項では、イージースポーツ、スカパー!、DAZNなどが中継予定として案内されていた。
また、スカパー!の2026年ファーム放送スケジュールには、広島戦の一部についてライブ配信の予定が掲載されている。
ただし、すべての二軍公式戦が同じサービスで視聴できるわけではない。主催球団、開催球場、放送権利によって配信の有無が変わるため、次の点を確認したい。
- 広島主催試合か、ビジター試合か
- 試合当日にライブ配信が予定されているか
- 見逃し配信に対応しているか
- 視聴に有料契約や会員登録が必要か
試合の映像配信がない場合でも、NPBの公式試合結果や球団公式サイトの試合情報で、勝敗、スコア、投手、打撃成績を確認できる。
特にスタメンや個人成績を追いかけたい場合は、試合結果と選手別のシーズン記録を併用すると、単日の活躍と年間を通した成長を比較しやすい。
【二軍カープ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年の広島カープ二軍は何位でしたか?
A1:ファーム・リーグ西地区の4位です。121試合47勝63敗11分、勝率.427で全日程を終了しました。首位のソフトバンクとは18.5ゲーム差でした。
Q2:2026年の二軍カープで個人成績が良かった選手は誰ですか?
A2:投手では河野佳が防御率2.01、8勝で投手部門のタイトルを獲得しました。野手では林晃汰が打率.308で首位打者となり、田村俊介も打率.301を記録しています。岸本大希は35盗塁で最多盗塁を獲得しました。
Q3:平川蓮、仲田侑仁、小園海斗は2026年に二軍戦へ出場しましたか?
A3:はい。NPBのファーム公式記録では、平川蓮が21試合で打率.301、仲田侑仁が88試合で打率.238、小園海斗が25試合で打率.380を記録しています。
Q4:由宇練習場の二軍戦は無料で観戦できますか?
A4:岩国市観光振興課の施設案内では、由宇練習場で開催される二軍公式戦は入場無料とされています。駐車場は有料で台数に限りがあるため、アクセス方法を事前に確認してください。
Q5:2026年のフェニックス・リーグで広島はどのような成績でしたか?
A5:10月28日の最終戦で斗山ベアーズに0対11で敗れ、最終成績は7勝9敗1分でした。大会は10月7日から28日まで宮崎県内各地で開催されました。
Q6:広島カープ二軍の試合はネット配信で見られますか?
A6:試合によっては視聴できます。2026年のフェニックス・リーグではイージースポーツ、スカパー!、DAZNなどが中継予定として案内されました。ファーム公式戦については、スカパー!などの放送・配信スケジュールで対象試合を確認する必要があります。
2026年の広島東洋カープ二軍は、西地区4位という厳しい結果に終わった。121試合47勝63敗11分、勝率.427という数字は、チーム全体として改善すべき課題が残ったことを示している。
しかし、個人成績には明るい材料もある。河野佳は防御率2.01と8勝で投手部門のタイトルを獲得。林晃汰は打率.308で首位打者となり、田村俊介も3割を超えた。岸本大希の35盗塁も、走力を生かした選手育成という観点から評価できる。
若手では平川蓮の打率.301、仲田侑仁の88試合出場、小園海斗の打率.380が注目材料となった。特に平川は出場試合数が21試合と限られており、来季にどれだけ継続した実戦経験を積めるかが見どころになる。
【プロの結論】
二軍カープを評価する際に見るべきポイントは、次の3つだ。
- チームの競争力:勝率だけでなく、得点力、失点、上位球団との対戦成績を確認する。
- 選手個人の成長:打率や防御率だけでなく、出場試合数、打席数、投球回、奪三振、盗塁なども比較する。
- 一軍につながる実績:二軍での好成績が、一軍のポジション争いや投手陣の選択肢にどう結び付くかを見る。
二軍は一軍の順位を補完するだけの存在ではない。次の主力を育て、故障や不調からの復帰を支え、チーム全体の選手層を厚くする重要な部門だ。
2026年は順位面で満足できるシーズンではなかったが、河野佳や林晃汰のタイトル獲得、若手選手の出場経験など、次につながる材料も残した。
2027年に向けては、2026年に結果を残した選手が一軍でどこまで存在感を発揮するか、平川蓮や仲田侑仁らが出場機会を増やせるか、そしてチーム全体の得点力と投手力をどこまで改善できるかが焦点となる。
由宇での公式戦、秋のフェニックス・リーグ、そして一軍昇格を巡る選手の競争。二軍カープの動向を追うことは、広島東洋カープの次のシーズンを先取りすることにもつながる。
主な参照資料: 日本野球機構(NPB)2026年度ファーム公式成績・個人成績・西地区勝敗表、広島東洋カープ公式サイト、岩国市観光振興課、NPB第23回みやざきフェニックス・リーグ公式記録、週刊ベースボールONLINE。