札幌二歳ステークスの正式名称は、JRAの競馬番組において「農林水産省賞典 札幌2歳ステークス」と表記されています。読み方は「のうりんすいさんしょうしょうてん・さっぽろにさいステークス」です。
ここで押さえておきたいのが、競走名に含まれる「農林水産省賞典」と、優勝馬に授与される正賞の違いです。2026年度のJRA競馬番組では、次の3つが正賞として明記されています。
- 農林水産大臣賞
- 北海道知事賞
- 札幌馬主協会会長賞
これらは第1着馬を対象とする賞です。農林水産省賞典という競走名の表記と、農林水産大臣賞という正賞の名称は、混同しやすいものの別の項目として整理する必要があります。
また、JRAの2026年度競馬番組には、生産者賞として「日高・胆振軽種馬農業協同組合長賞」も記載されています。こちらは上記3つの正賞とは区別される賞です。
競走の基本条件は以下のとおりです。
2026年度の第1着本賞金は3,400万円。2着1,400万円、3着850万円と設定されており、2歳限定の重賞としても賞金面で存在感のある競走です。
GIIIはJRAの重賞格付けの一つです。GⅠ、GⅡに続く格付けであり、札幌2歳ステークスは2歳馬が早い時期に挑戦する重賞として位置づけられています。ただし、GIIIを勝っただけで翌年のクラシック出走権が自動的に与えられるわけではありません。
【2026年最新結果】ショウナンガレオンが第61回を制覇

2026年9月5日(土)、札幌競馬場で行われた第61回札幌2歳ステークスは、9頭立てで争われました。優勝したのは、鮫島克駿騎手が騎乗したショウナンガレオンです。
JRA公式のレース結果によると、勝ち時計は1分50秒3。単勝1番人気に支持され、単勝オッズ1.1倍で期待に応えました。
2着にはコスモハナミズキ、3着にはデザートスピリットが入りました。ショウナンガレオンは2番手の位置を維持してレースを進め、最後まで先頭を譲らずに勝利しています。
2026年の上位3頭
1着 ショウナンガレオン
牡2・鮫島克駿騎手・加藤士津八調教師
1:50.3
単勝1番人気・1.1倍
2着 コスモハナミズキ
牝2・佐々木大輔騎手・菊川正達調教師
1:51.3
1着から6馬身差
3着 デザートスピリット
牡2・横山和生騎手・平岩大典調教師
1:51.4
2着から1馬身差
勝ち馬のショウナンガレオンは2024年2月13日生まれの牡馬です。父はFlightline、母はタングリトナ。馬主は国本哲秀氏、生産牧場はノーザンファームで、2024年のセレクトセールで取引された馬です。
払戻金では単勝110円、馬連360円、3連複760円、3連単1,390円を記録しました。1番人気が勝利したこともあり、配当は全体的に低い水準でした。
なお、2026年の出走予定馬や予想オッズを調べている場合、すでにレースは終了しています。現在確認できるのは出走前の予想ではなく、確定した出馬表、実際の人気、オッズ、着順、払戻金です。
【歴代優勝馬】ソダシ・ジオグリフなど注目馬の系譜
札幌2歳ステークスの歴代優勝馬を振り返ると、後に大きな舞台で活躍した競走馬が複数見つかります。
とりわけ注目されたのが、2020年のソダシです。白毛馬として知られる同馬は札幌2歳ステークスを制し、その後も阪神ジュベナイルフィリーズ、桜花賞などで勝利を重ねました。
2021年のジオグリフも代表的な勝ち馬です。札幌で重賞初制覇を果たし、翌年には皐月賞を制覇。2歳時の北海道での走りから、翌春のクラシックへとつながった好例です。
さらに、ドゥーラやマジックサンズなど、後の重賞戦線でも名前が挙がる馬が勝ち馬に並びます。JRAの過去のレース結果と競走履歴を照らし合わせると、この競走が若駒の成長を追ううえで興味深い存在であることが分かります。
近年の歴代優勝馬一覧
出典:JRAの重賞競走情報、過去の競走成績および競走履歴資料。時計は各年の実際の馬場状態に左右されるため、単純な優劣比較には使用できません。
この一覧で目を引くのは、牝馬のソダシやドゥーラも勝ち馬に名を連ねていることです。2歳限定戦であるため、牡馬だけでなく牝馬にも注目する価値があります。
また、同じ1,800メートルでも馬場状態によって時計は変わります。例えば2024年は重馬場、2025年は良馬場でした。勝ち時計だけを横並びにして能力を判断するのではなく、当日のコンディションや展開も合わせて見る必要があります。
【レースの歴史】1966年の創設から現在まで60年の変遷
札幌2歳ステークスの歴史は古く、創設は1966年にさかのぼります。当初の競走名は「北海道3歳ステークス」でした。
ここでいう旧表記の3歳は、現在の馬齢表記では2歳に相当します。馬齢の数え方が現在と異なっていたため、昔の資料を調べる際には注意が必要です。
JRA公式の競走沿革によると、創設当初は札幌競馬場の砂コース1,200メートルで実施され、その後、ダートへの変更や競馬場の芝コース整備に伴う開催地・距離の変更を経験しています。主な変遷は次のとおりです。
1966年:北海道3歳ステークスとして創設
札幌競馬場の砂コース1,200メートルでスタート。
1969年:ダート1,200メートルへ
コース条件が変更され、ダート競走として施行。
1975年:右回りのダートへ変更
札幌競馬場の馬場改修に伴う変更。
1983年:札幌3歳ステークスに改称
競走名が現在につながる名称へ変わる。
1989年:函館競馬場で芝1,200メートルを実施
札幌競馬場に新設された芝コースの育成・保護が背景。
1990年:札幌・芝1,200メートルに移行
札幌競馬場での芝競走が定着。
1997年:芝1,800メートルに延長
2歳馬の距離適性に応じた競走体系の整備によるもの。
2001年:札幌2歳ステークスに改称
馬齢表記の変更に伴い、現在の名称になる。
2026年:第61回を開催
9月5日にショウナンガレオンが優勝。
重要なのは、現在の芝1,800メートルという条件が最初から採用されていたわけではない点です。1997年の距離延長によって、短距離型の早熟馬だけでなく、中距離への適性を備えた若駒の能力も見極めやすくなりました。
現在の札幌2歳ステークスが、翌年のクラシックを意識する競走として見られる背景には、この距離設定も関係しています。
【札幌競馬場の特徴】芝1,800メートルで問われる能力と予想のポイント
札幌2歳ステークスを理解するうえで欠かせないのが、開催地である札幌競馬場のコース特性です。
札幌競馬場の芝コースは右回りで、起伏が少なく、全体的に緩やかなカーブが続きます。芝1,800メートルはスタンド前からスタートし、4つのコーナーを回る構造です。
JRAのコース解説では、芝1,800メートルの直線距離はAコース使用時266.1メートル、Bコース267.6メートル、Cコース269.1メートルとされています。直線だけで後方から一気に差し切るには、展開面での助けも必要になります。
札幌芝1,800メートルの基本データ
コース
右回り
距離
芝1,800m
高低差
0.7m
直線距離(Aコース)
266.1m
芝の種類
洋芝
コーナー
4回
出典:JRA札幌競馬場コース紹介
このコースで注目したい能力は、大きく3つあります。
1. 洋芝への適性
札幌競馬場の芝は洋芝です。一般的な野芝主体の競馬場とは芝質が異なるため、北海道での競走経験や洋芝での実績は評価材料になります。
ただし、過去に北海道で勝ったという理由だけで高く評価するのは早計です。相手関係や距離、当日の馬場状態まで確認したいところです。
2. コーナーでの機動力
札幌芝1,800メートルはコーナーを4回通過します。大きなカーブが続くとはいえ、外側を回る馬は距離的なロスを受けます。
コーナーで加速しながら位置を上げられる馬や、好位置を維持できる馬は展開面で有利になる可能性があります。
3. 長く脚を使う持続力
短い直線で瞬間的な末脚だけを競うのではなく、道中から終盤まで一定のスピードを維持できる能力が重要です。JRAも、平均的に速い流れになりやすく、持続力とコーナーでの器用さが求められるコースとして説明しています。
これらを踏まえると、札幌2歳ステークスの予想では、新馬戦の着順だけでなく、どのような位置取りで走ったか、最後まで脚を使えたか、洋芝への適性があるかを確認することが有効です。
【予想・オッズの見方】出走予定馬を評価するときの判断基準
札幌2歳ステークスは2歳馬の重賞です。出走馬の多くはキャリアが浅く、古馬の重賞と比べて過去のレースデータが少ないという特徴があります。
そのため、単純な勝利数や着順だけでは能力を判断しにくい面があります。予想を組み立てる際には、以下の項目を組み合わせて評価するのが現実的です。
出走馬を比較するときのチェック項目
- 前走の距離: 1,800メートル前後の経験があるか。
- レース内容: 着順だけでなく、道中の位置取りや直線での反応。
- 洋芝適性: 札幌・函館など北海道の芝コースでの走り。
- 血統: 父系・母系から見た距離適性やパワー。
- 騎手: 札幌競馬場での経験やコース取り。
- 馬場状態: 良・稍重・重など、当日のコンディションへの対応力。
特に注意したいのが、前走の勝ち方です。新馬戦を圧勝した馬でも、相手が弱かった可能性があります。一方、未勝利戦を勝ち上がった馬でも、厳しい流れを経験していれば重賞で能力を発揮する可能性があります。
実際に、歴代優勝馬には新馬戦を勝ち上がった馬だけでなく、未勝利戦を経て重賞制覇に至った馬もいます。前走の条件とレース内容を確認する意味は小さくありません。
2026年のオッズを振り返る
2026年はショウナンガレオンが単勝1番人気で、確定オッズは1.1倍でした。単勝払戻金は110円です。
ただし、これは2026年9月5日の実績であり、次回開催の予想オッズではありません。2027年の出走予定馬やオッズを考える際に、2026年の人気をそのまま当てはめることはできません。
また、人気馬が勝つ年もあれば、上位人気以外の馬が好走する年もあります。2025年は1番人気のショウナンガルフが優勝した一方、2着には10番人気のジーネキングが入りました。人気順だけで出走馬の能力を決めつけない姿勢が大切です。
【札幌二歳ステークス】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:札幌二歳ステークスの正式名称は何ですか?
A1:正式名称は「農林水産省賞典 札幌2歳ステークス」です。JRAが施行する2歳馬限定のGIII競走で、札幌競馬場の芝1,800メートルで行われます。
Q2:札幌2歳ステークスの正賞は何ですか?
A2:農林水産大臣賞、北海道知事賞、札幌馬主協会会長賞の3つです。いずれもJRAの2026年度競馬番組に第1着馬への賞として記載されています。
Q3:2026年の札幌2歳ステークスはいつ開催されましたか?
A3:2026年9月5日(土)です。札幌競馬場で開催された第61回は、ショウナンガレオンが1分50秒3で優勝しました。
Q4:札幌2歳ステークスの歴代優勝馬で有名なのは誰ですか?
A4:2020年のソダシ、2021年のジオグリフ、2022年のドゥーラなどが代表的です。ソダシは後に桜花賞、ジオグリフは皐月賞を制しています。
Q5:札幌2歳ステークスはGⅠのトライアル競走ですか?
A5:GⅠへの出走権を直接付与する指定トライアル競走ではありません。ただし、2歳時点の能力や将来の中距離適性を見極める材料として、翌年のクラシックを見据える競馬ファンから注目されています。
Q6:2026年の出走予定馬や予想オッズは確認できますか?
A6:2026年の競走は終了しているため、出走予定馬ではなく実際の出走馬と確定オッズを確認できます。次回開催となる2027年の出走馬やオッズは、JRAの特別レース登録馬、出馬表、オッズの発表後に確認することになります。
札幌2歳ステークスは、1966年に創設された歴史ある2歳重賞です。現在は「農林水産省賞典 札幌2歳ステークス」の名称で、JRAが札幌競馬場の芝1,800メートルで施行しています。
競走名に含まれる農林水産省賞典と、正賞である農林水産大臣賞・北海道知事賞・札幌馬主協会会長賞は、意味を分けて理解することが大切です。
2026年の第61回はショウナンガレオンが優勝。ソダシやジオグリフといった歴代の勝ち馬と同じように、今後の成長が期待される若駒が新たに歴史に名を刻みました。
競走を深く楽しむなら、歴代優勝馬の名前だけでなく、札幌競馬場の洋芝、芝1,800メートルのコース形態、馬齢重量、前走のレース内容にも注目したいところです。
次回の開催情報はJRAの年間競馬番組や重賞競走ページで確認できます。正式名称や賞の位置づけを知っておけば、札幌2歳ステークスの歴史と競走としての魅力を、より立体的に理解できます。
主な参考資料:日本中央競馬会(JRA)「2026年札幌2歳ステークス」「2026年度競馬番組」「札幌競馬場コース紹介」「過去のレース結果」、netkeiba競走成績データ。