今永昇太は1993年9月1日生まれ、福岡県北九州市出身の左投左打の投手だ。高校時代は福岡県立北筑高校でプレーし、卒業後は駒澤大学へ進学。大学野球で実力を磨き、2015年のNPBドラフト会議で横浜DeNAベイスターズから1位指名を受けた。
NPB公式選手プロフィールでは、身長178cm、体重86kg。2016年にプロ1年目を迎え、以降8シーズンにわたってDeNAの先発ローテーションを支えた。
今永昇太の基本プロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 氏名 | 今永昇太(いまなが・しょうた) |
| 生年月日 | 1993年9月1日 |
| 出身地 | 福岡県北九州市 |
| 年齢 | 33歳(2026年10月現在) |
| 身長・体重 | 178cm・86kg |
| 投打 | 左投左打 |
| 出身高校 | 北筑高校 |
| 出身大学 | 駒澤大学 |
| プロ入り | 2015年ドラフト1位 |
| NPB所属 | 横浜DeNAベイスターズ(2016~2023年) |
| MLB所属歴 | シカゴ・カブス(2024~2026年) |
| 主な愛称 | 投げる哲学者 |
今永を語るうえで外せないのが、「投げる哲学者」という愛称だ。
この呼び名は、野球に対する知的な姿勢や、技術向上のために考え続ける姿勢に由来する。単純に球速や球威だけを追求するのではなく、自分の投球を分析し、改善点を見つける探究型の投手として知られている。
2024年1月のカブス入団会見でも、この愛称が話題になった。カブスのジェド・ホイヤー編成本部長は今永を知的な投手として評価し、本人も向上心を持って取り組んできたことが愛称につながったという趣旨の説明をしている。
米国では「The Throwing Philosopher」と紹介され、日本での呼び名がそのまま海外にも伝わった。また、一部の選手データベースでは「Mike Imanaga II」というニックネームも掲載されている。
【DeNA時代の実績】64勝・1021奪三振・防御率3.18の全貌

今永が日本球界で築いた実績は、メジャー挑戦の土台になった。
2016年から2023年までの8年間、DeNAで165試合に登板。通算64勝50敗、1021奪三振、防御率3.18を記録した。さらに7度の完封勝利を挙げている。
NPB公式の年度別成績を見ると、単に勝ち星を積み上げただけでなく、奪三振能力と試合を組み立てる力を兼ね備えていたことが分かる。
2016~2023年の主な経歴・成績DeNA時代を象徴する試合が、2022年6月7日の北海道日本ハムファイターズ戦だ。
札幌ドームで行われた交流戦で、今永は日本ハム打線を9回まで無安打に封じ、ノーヒットノーランを達成した。
この試合はDeNAが2対0で勝利。今永は9奪三振を記録し、許した走者は2回に与えた四球の1人だけだった。
球団公式発表によると、これはプロ野球史上85人目、球団としては52年ぶりの快挙だった。
試合後、今永はノーヒットノーランという記録そのものよりも、まず勝つことに集中していたと振り返っている。このコメントにも、結果だけでなく目の前の打者との勝負を重視する投球哲学が表れている。
2023年はセ・リーグ最多奪三振を獲得2023年はDeNAでの最終シーズンとなったが、個人としては非常に充実した1年だった。
22試合に登板して7勝4敗、防御率2.80。特に奪三振数は174に達し、セ・リーグ最多奪三振のタイトルを初めて獲得した。
NPB公式の2023年度リーダーズでも、今永は174奪三振で1位。2位の中日・髙橋宏斗の145奪三振に29個の差をつけている。
これは単なる三振数の多さではない。先発投手として長いイニングを投げながら、打者を自分のペースに引き込める能力を証明した数字でもある。
【WBC優勝からMLB移籍へ】今永昇太が海を渡った理由
今永のMLB移籍を語るうえで、2023年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は欠かせない。
侍ジャパンの一員として大会に出場した今永は、投手陣の一角として日本の優勝に貢献。決勝の米国戦では先発マウンドを任され、2イニングを投げて1失点、勝利投手となった。
MLB公式プロフィールによると、大会全体では3試合に登板し、1勝0敗、防御率3.00、6イニングで7奪三振、与四球0という成績だった。さらに大会のStuff+評価でも、チームメートの山本由伸を上回る高い数値を記録している。
WBCがメジャー挑戦への意識を後押しWBCで米国の強打者と対戦した経験は、今永にとって大きな刺激となった。
2024年1月の報道では、決勝でメジャーリーガーを相手に投げたことが、自分の力を米国でも試したいという意識につながったと伝えられている。
日本球界での実績を積み重ねたうえで、国際大会で世界のトップレベルを体感したことが、移籍を決断する背景の一つになった。
2024年1月、カブスと契約合意2023年オフ、今永はポスティングシステムを利用してMLB移籍を目指した。
そして2024年1月、シカゴ・カブスとの契約が成立。契約は4年総額5300万ドルの保証付き契約として発表された。
同年4月1日、コロラド・ロッキーズ戦でメジャーデビュー。初登板から6回2安打無失点、9奪三振、無四球という圧巻の内容で初勝利を挙げた。
日本で評価されていた制球力と三振を奪う能力を、メジャーの舞台でもすぐに発揮したのである。
【カブスでの成績】2024年の躍進から2026年の現在まで
カブス移籍後の今永は、1年目から先発投手として存在感を示した。
ただし、2024年の大活躍だけで評価を固定するのは早い。2025年には故障による離脱を経験し、2026年には再び年間を通じて先発ローテーションを担った。
2024年:15勝、防御率2.91でオールスター選出MLB1年目の2024年は29試合に先発し、15勝3敗、防御率2.91、174奪三振を記録した。
ナショナルリーグのオールスターにも選出され、新人王投票では4位に入った。
特に注目されたのが制球力だ。28四球に対して174奪三振を記録し、奪三振と与四球の比率は6.21。MLB公式プロフィールによると、与四球率はメジャー全体でも優秀な水準だった。
日本から移籍したばかりの投手が、メジャーの強打者を相手に高い精度の投球を続けたことは、大きな評価につながった。
2025年:左太ももの故障で一時離脱2025年は9勝8敗、防御率3.73、117奪三振という成績だった。
開幕投手を務めたほか、3月18日の東京ドームでのドジャース戦では4イニングを無安打に抑えた。
一方、5月5日から6月26日まで左ハムストリングの張りで負傷者リスト入り。リハビリ登板を経て復帰した。
シーズン終盤には安定した投球を見せたものの、1年目と比べると登板数、奪三振数ともに減少。故障への対応とシーズンを通じた安定性が課題として残った。
2026年:174奪三振、32試合先発でシーズン終了2026年はMLB3年目のシーズンとなった。
MLB公式の年度別成績によると、今季の記録は次のとおりだ。
- 登板・先発:32試合・32先発
- 勝敗:11勝10敗
- 投球回:174回1/3
- 奪三振:174
- 与四球:37
- 被本塁打:35
- 防御率:3.77
- WHIP:1.10
2025年に故障で離脱したことを考えると、174回1/3を投げて32試合に先発した点は評価できる。
また、174奪三振に対して37四球という数字からは、制球力が大きく崩れていないこともうかがえる。
一方で、被本塁打は35本。メジャーの強打者に対して、失投を長打にされるリスクは引き続き課題だ。防御率3.77という数字には、奪三振能力と被本塁打の多さという両面が表れている。
【投手としての評価】今永昇太の強みとMLBでの課題
今永の投手としての評価を考える場合、球速だけで判断するのは適切ではない。
最大の特徴は、直球の質、変化球との組み合わせ、そして制球力を利用して打者のタイミングを外す投球術にある。
強み1:奪三振能力と直球の質DeNA時代に1021奪三振を記録し、2023年にはセ・リーグ最多奪三振を獲得。MLBでも2024年と2026年にそれぞれ174奪三振を記録している。
特に2024年のデビュー直後は、メジャーの打者に対しても直球を軸に空振りを奪う投球が際立った。
2022年のノーヒットノーランでも、9奪三振のうち7個を直球で奪っている。球速だけで押すのではなく、コースとタイミングを使って打者を打ち取る点が特徴だ。
強み2:四球を抑える高い制球力2024年の174奪三振、28四球という成績は、今永の制球力を象徴している。
2026年も174奪三振に対して37四球にとどまった。
三振を奪える投手は多いが、四球を抑えながら三振も取れる投手は、先発ローテーションにおいて価値が高い。
打者に無駄な出塁を許さず、投球数を管理できることは、長いシーズンを戦ううえで大きな武器になる。
課題1:MLBの長打力への対応一方、メジャーでは被本塁打への対応が重要になる。
今永の被本塁打は2024年が27本、2025年が31本、2026年が35本だった。
特に2026年は174回1/3で35本を許しており、打者に長打を許す場面を減らすことが今後の改善ポイントになる。
奪三振能力が高くても、甘く入った球を本塁打にされれば失点につながる。ストライクを取る能力だけでなく、打者の狙いを外す配球や、打球を抑える投球の精度が求められる。
総合評価:三振と制球を両立できる先発左腕今永の評価を整理すると、次のようになる。
| 評価項目 | 評価のポイント |
|---|---|
| 奪三振能力 | NPB最多奪三振、MLBでも高い三振数 |
| 制球力 | 与四球が少なく、安定した投球ができる |
| 投球術 | 直球と変化球を組み合わせて打者を翻弄 |
| 先発適性 | 2026年に32試合、174回1/3を記録 |
| 課題 | MLBの長打力、被本塁打への対応 |
| 総合評価 | 高い制球力と奪三振能力を備えた先発投手 |
単純な球速ランキングで評価するよりも、奪三振数、与四球数、WHIP、防御率、被本塁打数を組み合わせて見ることが、今永の実力を理解する近道だ。
【2026年10月現在】今永昇太はFAに!カブス残留の可能性は?
2026年10月31日現在、今永の去就は新たな注目ポイントになっている。
重要なのは、2026年シーズンを終えた今永は、カブスとの契約期間を満了してフリーエージェント(FA)になったという点だ。
2026年は1年契約でカブスに残留今永は2025年オフに複雑な契約オプションを巡る選択を行った。
カブスは当初の契約に含まれていた3年総額5775万ドルの球団オプションを行使せず、今永も自身の2026年の選手オプションを辞退した。
その後、カブスから提示された1年2202万5000ドルのクオリファイング・オファー(QO)を受諾。これによって2026年もカブスでプレーすることになった。
MLB公式発表では、今永が2025年11月18日にQOを受諾したことが確認できる。
2026年シーズン終了後にFA市場へMLB公式の2026年10月2日付報道によると、今永は2026年シーズン終了後にFAとなった。
カブスはワイルドカードシリーズでパドレスに敗退。今永は同シリーズで登板機会がなかった。
MLB通算3年間の成績は次のとおりだ。
- 86試合先発
- 35勝21敗
- 防御率3.45
- 492回1/3
- 465奪三振
- WHIP1.04
メジャー3年間で防御率3.45という実績を残したことは、FA市場で評価される材料になる。
一方、2026年は被本塁打の多さも目立った。今後の契約交渉では、年齢、故障歴、安定した先発登板実績、長打を許すリスクなどが評価材料になると考えられる。
カブスとの再契約も選択肢として残っているが、2026年10月31日時点では新契約の確定を示す発表はない。したがって、他球団への移籍を含め、今後の契約先はまだ決まっていない。
今永の次の契約は、単に年俸の問題ではない。先発ローテーションのどの位置を任されるのか、球団がどれほど長期的な信頼を置くのかという点も注目される。
【今永昇太】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:今永昇太は現在どこの球団に所属していますか?
A1:2024年から2026年シーズン終了までシカゴ・カブスでプレーしました。2026年10月現在は契約満了に伴ってFAとなっており、次の所属球団は決まっていません。
Q2:今永昇太のDeNA時代の通算成績は?
A2:2016~2023年の8年間で165試合に登板し、64勝50敗、1021奪三振、防御率3.18を記録しています。
Q3:今永昇太は2023年に最多奪三振を獲得しましたか?
A3:はい。2023年のセ・リーグで174奪三振を記録し、最多奪三振のタイトルを初めて獲得しました。
Q4:今永昇太はWBCで優勝していますか?
A4:はい。2023年のWBCで日本代表の優勝に貢献しました。決勝の米国戦では先発し、2イニングを1失点で投げて勝利投手となっています。
Q5:今永昇太のノーヒットノーランはいつですか?
A5:2022年6月7日です。札幌ドームで行われた北海道日本ハム戦で達成しました。許した走者は四球による1人だけでした。
Q6:今永昇太の2026年の成績は?
A6:カブスで32試合に先発し、11勝10敗、防御率3.77、174回1/3、174奪三振を記録しました。
Q7:今永昇太の愛称「投げる哲学者」の由来は?
A7:野球に対する知的な姿勢や、投球技術を研究し続ける探究心に由来します。カブス入団会見でも米国メディアに紹介された愛称です。
今永昇太の歩みを振り返ると、北九州市から駒澤大学を経てDeNAに入団し、日本球界で確かな実績を築いた後、WBC優勝を経験してメジャーへ挑戦したキャリアが浮かび上がる。
DeNA時代の8年間では、64勝50敗、1021奪三振、防御率3.18を記録。2022年のノーヒットノーラン、2023年の最多奪三振は、その実力を象徴する出来事だった。
カブス移籍後も、2024年には15勝3敗、防御率2.91でオールスターに選出。2026年までのMLB通算では35勝21敗、防御率3.45、465奪三振という実績を残している。
2026年シーズン終了後はFAとなり、次の所属球団が注目される段階に入った。
今永を評価する際に押さえたいのは、勝利数だけではない。奪三振能力、四球の少なさ、投球回数、被本塁打数を総合的に見ることで、投手としての強みと課題が理解できる。
「投げる哲学者」が次にどのユニホームを着るのか。 2027年以降の契約動向と、メジャーでさらに進化した投球を見せられるかが、今永昇太のキャリアにおける次の大きな焦点となる。
主な参照資料:日本野球機構(NPB)年度別成績・表彰記録、横浜DeNAベイスターズ公式発表、MLB公式選手プロフィール・契約発表・2026年10月のFA関連記事、デイリースポーツの入団会見報道。