2026年現在、男子バレーボール日本代表の監督を務めているのは、フランス出身のロラン・ティリ監督です。中垣内祐一、フィリップ・ブランに続く外国人指導者であり、2026年のアジア選手権優勝とロサンゼルス2028オリンピックの出場権獲得を実現しました。一方、同年のネーションズリーグでは4位、愛知・名古屋アジア競技大会では準優勝という結果も残しています。
男子バレー日本代表の歴史を振り返ると、松平康隆監督によるミュンヘン五輪金メダルから、長期間にわたる低迷、そして中垣内監督とブラン監督による復活まで、指導者の交代がチームの方向性を大きく左右してきました。1927年の大日本排球協会設立から続く代表の歩みを整理し、歴代監督の経歴、功績、オリンピック成績、JVAによる選任の仕組みまで詳しく解説します。
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> - 2026年の現監督: 男子日本代表を率いるのはロラン・ティリ監督。2026年アジア選手権で優勝し、LA2028五輪の出場権を獲得。
> - 歴代の名将: 松平康隆監督が1972年ミュンヘン五輪で金メダル、中垣内祐一監督が東京五輪で29年ぶりのベスト8進出を実現。
> - 近年の躍進: フィリップ・ブラン監督時代には2023年VNL銅メダル、2024年VNL銀メダルを獲得。
> - 監督交代の仕組み: JVAの監督候補者選考委員会による選考と理事会の承認が重要な役割を担う。
> - 任期の考え方: 一律の4年任期ではなく、オリンピック周期や個別の契約、強化方針によって決まる。
【2026年最新】男子バレー日本代表の現在の監督はロラン・ティリ

2026年度の男子バレーボール日本代表監督は、ロラン・ティリ氏です。
日本バレーボール協会(JVA)は2024年11月25日、ロサンゼルス2028オリンピックを目指す男子日本代表の新監督として、ティリ氏の就任内定を発表しました。2025年シーズンから指揮を執っています。
ティリ監督は1963年12月1日生まれ、フランス出身。現役時代はフランス代表のウイングスパイカーとして活動し、引退後はクラブチームや各国代表の監督を歴任しました。
特に評価されているのが、フランス代表監督時代の実績です。
2012年から2021年までフランス男子代表を率い、2021年東京オリンピックでは母国を金メダルに導きました。国際大会での豊富な経験を持つ指導者として、日本代表の強化を託された人物です。
また、日本との関係も以前から深く、2020年からパナソニックパンサーズ(現・大阪ブルテオン)の監督を務めていました。日本のリーグ環境や選手の特徴を理解していることも、就任に際して期待された要素です。
2026年のティリジャパンはどのような結果を残した?2026年シーズンは、ティリ監督の指導力を評価するうえで重要な一年となりました。
主な結果は次のとおりです。
- ネーションズリーグ2026:4位
- アジア男子選手権大会 福岡2026:優勝
- 愛知・名古屋2026アジア競技大会:準優勝
ネーションズリーグでは開幕から13連勝を記録し、予選ラウンドを首位で通過しました。しかし、決勝ラウンドではアメリカとスロベニアに敗れ、最終順位は4位でした。
その後のアジア選手権では優勝。これによって、当初の計画より2年前倒しでロサンゼルス2028オリンピックの出場権を直接獲得しました。
一方、10月3日のアジア競技大会決勝ではイランにセットカウント1対3で敗れ、銀メダルとなっています。
このように、2026年はすべての大会で優勝したわけではありません。しかし、最大の目標だったアジア選手権制覇と五輪出場権獲得を達成した点は、大きな成果です。
2026年10月20日にJVAが公表したシーズン総括でも、ティリ監督はアジア選手権優勝とVNLでの13連勝を今シーズンの重要な成果として挙げています。
【1927年からの歴史】男子バレー日本代表の歴代監督一覧
男子バレー日本代表の歴史を理解するには、日本のバレーボール協会の成立まで遡る必要があります。
日本にバレーボールが紹介されたのは1908年。東京YMCAで大森兵蔵が競技を伝えたことが始まりとされています。
その後、1927年に大日本排球協会が設立されました。これが現在の日本バレーボール協会につながる組織の歴史的な出発点です。
ただし、戦前は現在のような年間を通じた代表強化体制が確立されておらず、極東選手権などの国際大会に合わせて代表チームが編成されていました。
戦後の競技復興とともに組織が整備され、1946年に日本排球協会が設立、1947年には日本バレーボール協会へと改称されています。
戦後から現在までの主な歴代監督戦後の主な男子日本代表監督を時系列で整理すると、次のようになります。
- 坂上光男:1957~1964年
- 松平康隆:1965~1972年
- 小山勉:1973~1976年
- 中村祐造:1977~1980年
- 中野尚弘:1980~1984年
- 斎藤勝:1984~1986年
- 小山勉:1986~1988年
- 南将之:1989~1990年
- 大古誠司:1991~1995年
- 辻合真一郎:1996年
- 寺廻太:1997~2000年
- 田中幹保:2001~2004年
- 植田辰哉:2005~2013年
- ゲーリー・サトウ:2013~2014年
- 南部正司:2014~2016年
- 中垣内祐一:2017~2021年
- フィリップ・ブラン:2021~2024年
- ロラン・ティリ:2025年~
なお、戦前には多田徳雄らが大会ごとの代表チームを指導していました。戦前と戦後では代表の編成方法が異なるため、現在の監督と同じ意味で単純に在任期間を比較することはできません。
歴代監督の功績を象徴するオリンピック成績監督の実績を比較する際、特に注目したいのがオリンピックです。
| 時期・大会 | 監督 | 日本代表の成績・主な実績 |
|---|---|---|
| 1964年東京五輪 | 坂上光男 | 銅メダル |
| 1968年メキシコ五輪 | 松平康隆 | 銀メダル |
| 1972年ミュンヘン五輪 | 松平康隆 | 金メダル |
| 1992年バルセロナ五輪 | 大古誠司 | 6位 |
| 2008年北京五輪 | 植田辰哉 | 11位 |
| 2021年東京五輪 | 中垣内祐一 | 7位 |
| 2024年パリ五輪 | フィリップ・ブラン | 7位 |
| 2026年主要大会 | ロラン・ティリ | アジア選手権優勝、LA2028出場権獲得 |
※東京2020オリンピックは新型コロナウイルスの影響で2021年に開催されました。
この表からも分かるように、男子日本代表の歴史は一貫した右肩上がりではありません。
1970年代には世界の頂点に立ちましたが、その後はオリンピック出場権を獲得できない時期も経験しています。
1992年バルセロナ五輪では大古誠司監督のもとで6位に入りました。しかし、その後は1996年アトランタ、2000年シドニー、2004年アテネと出場権を逃し、2008年北京五輪も11位に終わっています。
その長い停滞から再びベスト8に進んだのが、2021年の東京五輪でした。
【中垣内祐一監督】経歴と実績、東京五輪での功績
中垣内氏は1967年11月2日生まれ、福井県出身。現役時代は男子日本代表の中心選手として活躍し、1989年に日本代表に初選出されました。
1992年バルセロナオリンピックにも選手として出場しています。
その後、2004年に現役を引退し、堺ブレイザーズの監督に就任しました。2005~2006年シーズンにはVリーグ優勝を達成。選手としてだけでなく、指導者としても実績を積み重ねていきました。
2017年に男子日本代表監督へ就任2016年10月、JVAは中垣内氏の男子日本代表監督就任を内定しました。
目標は2020年東京オリンピックでのメダル獲得でした。
しかし、就任前後には人身事故への対応という問題も発生しています。
2016年11月に起きた事故を受け、JVAは2017年5月11日、中垣内監督が対外的な活動を控える間の監督代行として、当時コーチだったフィリップ・ブラン氏を選任しました。
その後、2017年5月22日に大阪簡易裁判所から罰金70万円の略式命令を受けて納付。6月8日から中垣内監督がチームに合流し、ブラン氏はコーチに戻りました。
ここで重要なのは、2017年のブラン氏の監督代行は、正式な監督交代ではなかったという点です。
東京五輪で29年ぶりのベスト8中垣内監督が率いた男子日本代表は、2021年の東京オリンピックで予選リーグを突破しました。
準々決勝ではブラジルに敗れたものの、最終順位は7位。
1992年バルセロナ五輪以来、実に29年ぶりのオリンピックベスト8進出となりました。
中垣内監督の功績は、単純な順位だけではありません。
監督就任時には、外国人コーチの招へいや選手の海外挑戦支援などを強化の柱に掲げていました。ブラン氏の招聘も、この方針の一環です。
海外の指導理論を積極的に取り入れ、日本選手の技術力を国際舞台で発揮できる環境を整えようとしたことは、その後の日本代表の強化にもつながっています。
2021年9月、中垣内監督は任期満了に伴い退任しました。在任期間は約5年。JVAの公式発表でも、東京五輪までの強化サイクルを終えたことが確認できます。
【フィリップ・ブラン監督】日本代表を世界トップクラスへ押し上げた指導実績
中垣内監督の後任として2021年10月14日に新監督就任が内定したのが、フランス出身のフィリップ・ブラン氏です。
ブラン氏は1960年5月20日生まれ。2017年には中垣内監督の代行を務めた経験があり、日本代表の内部事情や選手の特徴をよく理解していました。
そのため、まったく新しい体制を作るというよりも、中垣内体制で進められた強化方針を引き継ぎ、さらに発展させる役割を担いました。
ブラン体制で達成した主な成績ブラン監督時代の大きな成果は、ネーションズリーグでのメダル獲得です。
2023年ネーションズリーグでは、日本代表が大会初の銅メダルを獲得。
3位決定戦ではイタリアにセットカウント3対2で勝利しました。世界ランキング上位の強豪国を相手に、国際舞台で結果を残した大会です。
さらに2024年ネーションズリーグでは決勝に進出。フランスに敗れたものの、男子日本代表として大会過去最高となる銀メダルを獲得しました。
47年ぶりに主要な国際大会で銀メダル以上の成績を残したことも、当時の日本代表の勢いを象徴しています。
パリ五輪での結果と監督交代2024年パリオリンピックでは、男子日本代表は準々決勝でイタリアと対戦しました。
試合はフルセットにもつれ込む接戦となりましたが、最終的には敗退。最終順位は7位でした。
東京五輪に続くベスト8入りではあったものの、メダル獲得には届きませんでした。
大会後、日本代表は次のロサンゼルス2028オリンピックを見据えた新体制への移行を進めます。
ブラン監督の後任として選ばれたのが、フランス代表を東京五輪金メダルに導いたロラン・ティリ氏です。
ブラン監督の指導実績を評価するうえでは、2023年の銅メダル、2024年の銀メダル、そしてパリ五輪でのベスト8という3つの結果を合わせて見る必要があります。
【監督交代の理由】JVAの選任方法と任期・途中交代の仕組み
男子日本代表監督は、選手やファンによる投票で決まるわけではありません。
基本的には、公益財団法人日本バレーボール協会(JVA)が監督候補者を検討し、選考委員会や理事会を通じて決定する仕組みです。
JVAによる監督選任の流れ2024年のロラン・ティリ氏の選任過程を見ると、その具体的な仕組みが分かります。
JVAは男子日本代表監督候補者選考委員会を設置し、複数の候補者を検討しました。
2024年10月21日の理事会に関する議事資料では、最終的に候補者2人の中から、理事会に推薦する候補者を全会一致で決定したことが記されています。
その後、条件面や就任時期などの調整を経て、11月25日にティリ氏の就任内定が発表されました。
選任にあたって考慮される主な要素は次のとおりです。
- 国際大会での指導実績
- オリンピックや世界選手権での経験
- 選手の能力を引き出す指導力
- 日本代表の強化方針との適合性
- 次のオリンピックに向けた長期的な計画
ティリ氏の場合、東京五輪でフランスを優勝に導いた実績が大きな評価材料になりました。
男子バレー代表監督の任期は何年?監督の任期について、すべての監督に共通する一律の4年制が適用されているわけではありません。
オリンピックの開催周期を意識した強化計画が基本となりますが、個々の監督の契約や協会の判断によって在任期間は変わります。
例えば、中垣内監督は2017年4月から2021年9月まで指揮を執り、約5年間の任期を務めました。
一方、ブラン監督は2021年から2024年のパリ五輪までの強化サイクルを担当し、その後ティリ監督へと体制が移っています。
監督が任期途中で交代するケースもある?あります。ただし、途中交代と任期満了による退任は区別する必要があります。
中垣内監督の2017年のケースは、事故に関する捜査・対応のために一時的に対外活動を控え、ブラン氏が監督代行を務めたものです。中垣内氏はその後チームに復帰しており、正式な監督交代ではありませんでした。
一方、2021年の退任は任期満了によるものです。
監督交代の理由を調べるときは、次の3つを区別すると理解しやすくなります。
1. 任期満了: オリンピックなどの強化サイクルが終了したことに伴う交代。
2. 途中交代: 成績、健康上の事情、組織的な判断などによる任期途中の変更。
3. 監督代行: 正式な監督が活動できない期間に、コーチなどが一時的に指揮を執るケース。
特に、監督代行を正式な後任監督と混同しないことが、男子日本代表の歴史を正確に理解するポイントです。
【男子バレー歴代監督】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年現在の男子バレー日本代表監督は誰ですか?
A1:2026年現在の男子日本代表監督は、フランス出身のロラン・ティリ氏です。2025年から指揮を執り、2026年アジア選手権優勝とロサンゼルス2028オリンピック出場権獲得を実現しました。
Q2:男子バレー日本代表で金メダルを獲得した歴代監督は誰ですか?
A2:1972年ミュンヘンオリンピックで金メダルを獲得した松平康隆監督が代表的です。また、2021年東京五輪ではロラン・ティリ氏がフランス代表監督として金メダルを獲得しています。日本代表と他国代表の実績を混同しないよう注意が必要です。
Q3:中垣内祐一監督とフィリップ・ブラン監督はどのような関係ですか?
A3:中垣内監督時代にブラン氏は日本代表のコーチを務めていました。2017年には一時的に監督代行を担当し、2021年に正式な日本代表監督へ就任しました。前任者の強化方針を引き継いだ関係にあります。
Q4:東京五輪で男子バレー日本代表を率いた監督は誰ですか?
A4:中垣内祐一監督です。2021年の東京オリンピックで日本代表を29年ぶりのベスト8に導き、最終順位7位を記録しました。
Q5:男子バレー日本代表の監督はどのように選ばれますか?
A5:日本バレーボール協会が監督候補者選考委員会などを通じて候補者を検討し、理事会での承認を経て決定します。国際大会での実績や日本代表の強化方針との適合性などが判断材料になります。
男子バレー日本代表の歴史は、1927年の大日本排球協会設立から、世界の頂点を経験した黄金期、長い低迷期、そして現在の復活・成長期へと続いています。
歴代監督の功績を振り返ると、それぞれの時代に異なる役割があったことが分かります。
- 松平康隆監督: ミュンヘン五輪金メダルを実現した日本男子バレーの黄金期を象徴する指導者。
- 植田辰哉監督: 2005年から長期にわたって代表を率いた指導者。
- 中垣内祐一監督: 東京五輪で29年ぶりのベスト8を達成した指導者。
- フィリップ・ブラン監督: ネーションズリーグで銅・銀メダルを獲得し、国際競争力を高めた指導者。
- ロラン・ティリ監督: 2026年アジア選手権優勝とLA2028五輪出場権獲得を実現した現監督。
男子バレー日本代表の歴代監督を評価する際、単純にオリンピックの順位だけで優劣を決めるのは適切ではありません。
松平監督の時代は世界の頂点を目指すための革新的な戦術が必要でした。中垣内監督の時代には、国際基準に合わせた選手育成や海外との連携が重要になりました。そしてブラン監督、ティリ監督の時代には、世界トップレベルのチームと継続的に戦うための戦術、選手層、国際経験が求められています。
2026年のティリジャパンは、アジア選手権優勝によってLA2028への切符を手にしました。一方、VNLでの4位やアジア競技大会での準優勝は、世界の頂点を目指すうえで残された課題も示しています。
歴代監督の功績を知ることは、日本代表がどのように強くなり、何を課題として次の世代に引き継いできたのかを理解することにつながります。ロサンゼルス2028オリンピックに向けて、ティリ監督が築く新たな日本男子バレーの歴史に注目です。
主な根拠資料・公式記録
- 日本バレーボール協会「沿革」「2026年度男子日本代表」
- JVA「オリンピック国際大会記録」
- JVA「中垣内祐一監督の退任」「フィリップ・ブラン新監督内定」
- JVA「2023・2024ネーションズリーグ結果」
- JVA「2024年男子日本代表新監督内定」「監督候補者選考」
- JVA「2026年ネーションズリーグ」「2026年アジア競技大会」「2026年シーズン総括」
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