2026年1月25日、大相撲初場所(令和8年一月場所)が東京・両国国技館で千秋楽を迎えた。幕内優勝を飾ったのは、新大関として初めて本場所に臨んだ安青錦。西前頭四枚目の熱海富士とともに12勝3敗で並び、優勝決定戦を制して2場所連続、通算2度目の幕内優勝を果たした。
注目を集めたのは、新大関の優勝という結果だけではない。前場所の新関脇での優勝に続き、新大関でも賜杯を獲得した安青錦の躍進、12勝3敗まで星を伸ばした熱海富士、殊勲賞を受賞した義ノ富士、敢闘賞の霧島など、今後の番付争いにも影響する見どころの多い15日間だった。横綱の豊昇龍と大の里、大関の琴櫻の成績にも注目が集まった。
【2026年初場所結果】安青錦が熱海富士との優勝決定戦を制して2連覇

2026年初場所は、1月11日から25日までの15日間、両国国技館で開催された。日本相撲協会の年間日程によると、初日は1月11日、千秋楽は1月25日。新大関の安青錦が、最終日まで続いた優勝争いを制した。
優勝を決めた安青錦は西大関。幕内成績は12勝3敗で、前頭四枚目の熱海富士と並んだ。両者は本割でそれぞれ白星を挙げたため、優勝決定戦で賜杯の行方を争う展開となった。
千秋楽の本割から優勝決定戦まで先に土俵に上がった熱海富士は、西前頭十六枚目の欧勝海を寄り切りで破り、12勝目を挙げた。
続く大関対決では、安青錦が琴櫻を寄り切りで下した。これで安青錦も12勝3敗となり、優勝決定戦への進出が確定した。
決定戦では、熱海富士が持ち前の体格と圧力を生かして前に出た。安青錦は土俵際まで追い込まれながらも右下手を確保し、相手の攻めに耐える。最後は左腕を首に巻き付ける首投げを決め、逆転勝利を収めた。
スポーツニッポンや日刊スポーツの取組報道でも、熱海富士が優勢に立った局面から安青錦が逆転した一番として伝えられている。単純に相手を押し切った勝利ではなく、苦しい体勢から最後まで勝機を探った末の決着だった。
安青錦の優勝はどれほど歴史的なのか安青錦は2025年九州場所で新関脇として初優勝を達成し、場所後に大関へ昇進した。そして2026年初場所では、新大関として臨んだ最初の場所で再び優勝。昇進直後の重圧を結果で跳ね返した。
新大関の優勝は、2006年夏場所の白鵬以来20年ぶりで、史上9人目。さらに、新関脇と新大関で2場所連続優勝を達成したのは、1937年春場所の双葉山以来89年ぶりとなった。
つまり、今回の優勝は単なる2連覇ではない。三役から大関へ昇進する過程で連続して優勝したという、歴史的な記録を伴うものだった。
【幕内星取表】豊昇龍・大の里・琴櫻・霧島の成績を比較
初場所の幕内星取表を見ると、優勝した安青錦だけでなく、上位陣の明暗もはっきり分かれた。横綱の豊昇龍と大の里はともに10勝5敗。大関琴櫻は8勝7敗で勝ち越した。
特に注目されたのは、安青錦と熱海富士がともに12勝3敗まで成績を伸ばした一方、横綱2人は優勝争いの先頭に届かなかった点だ。
2026年初場所の主要力士・成績一覧| 力士 | 番付 | 成績 | 結果・注目点 |
|---|---|---|---|
| 安青錦 | 西大関 | 12勝3敗 | 幕内優勝・2連覇 |
| 熱海富士 | 西前頭四枚目 | 12勝3敗 | 優勝決定戦進出・敢闘賞 |
| 豊昇龍 | 横綱 | 10勝5敗 | 勝ち越し |
| 大の里 | 横綱 | 10勝5敗 | 勝ち越し |
| 琴櫻 | 大関 | 8勝7敗 | 勝ち越し |
| 霧島 | 関脇 | 11勝4敗 | 敢闘賞 |
| 髙安 | 関脇 | 8勝7敗 | 勝ち越し |
| 王鵬 | 小結 | 4勝11敗 | 負け越し |
| 若元春 | 小結 | 8勝7敗 | 勝ち越し |
| 義ノ富士 | 西前頭筆頭 | 8勝7敗 | 殊勲賞 |
| 若ノ勝 | 東十両十一枚目 | 12勝3敗 | 十両優勝 |
| 延原 | 東幕下五十四枚目 | 7勝0敗 | 幕下優勝 |
| 花の富士 | 東三段目二十三枚目 | 7勝0敗 | 三段目優勝 |
| 光星竜 | 西序二段三枚目 | 7勝0敗 | 序二段優勝 |
| 旭富士 | 東序ノ口十九枚目 | 7勝0敗 | 序ノ口優勝 |
※成績は日本相撲協会の過去の成績・番付および各場所の星取表に基づく。
横綱・豊昇龍と大の里は10勝5敗豊昇龍と大の里は、ともに10勝5敗で15日間を終えた。横綱として勝ち越しは確保したものの、12勝を挙げた優勝争いの先頭には届かなかった。
両横綱にとって見逃せないのが、義ノ富士との対戦だ。義ノ富士は両横綱から金星を獲得し、平幕力士として存在感を示した。横綱2人が10勝にとどまった背景には、上位陣以外にも勝負どころで力を発揮する力士がいたことがある。
琴櫻は8勝7敗、霧島は11勝4敗琴櫻は8勝7敗で勝ち越しを確保した。千秋楽では安青錦との大関対決に敗れたが、最終的に負け越しは回避している。
一方、関脇の霧島は11勝4敗。安定した勝ち星を重ね、三賞の敢闘賞を獲得した。上位陣の中でも、安青錦に次ぐ好成績を残した力士の一人である。
幕内星取表の見方と全取組結果の確認ポイント大相撲の星取表は、初日から千秋楽までの各取組の勝敗を記号で表示する。主な記号は次のとおりだ。
- ○:勝ち
- ●:負け
- □:不戦勝
- ■:不戦敗
- や:休み・取組なし
全15日間の成績を追う場合は、最終的な勝ち星だけでなく、どの時点で黒星を喫したのかも確認したい。安青錦は14日目に大の里に敗れたものの、千秋楽に琴櫻を破って優勝決定戦へ進んだ。
なお、優勝決定戦の勝敗は本割15日間の12勝3敗という成績に追加されるものではない。本割の成績と優勝決定戦の結果は分けて理解する必要がある。
【三賞受賞者】義ノ富士が殊勲賞、霧島と熱海富士が敢闘賞
2026年初場所の三賞は、殊勲賞が義ノ富士、敢闘賞が霧島と熱海富士に決まった。技能賞は該当者なし。三賞選考委員会による選考では、千秋楽の結果を受賞条件に組み込んだ力士もいた。
殊勲賞:義ノ富士(8勝7敗)義ノ富士は西前頭筆頭で8勝7敗。勝ち越しを決め、初の殊勲賞を獲得した。
最大の評価材料は、豊昇龍と大の里という両横綱から金星を挙げたことだ。横綱を2人とも破った実績は、勝ち星の数字以上に大きな意味を持つ。
千秋楽の欧勝馬戦にも勝利し、勝ち越しを確定させたことで殊勲賞の条件を満たした。上位力士を倒す力と、15日間を通して勝ち越す安定感の両方を示した場所だった。
敢闘賞:霧島(11勝4敗)関脇霧島は11勝4敗。千秋楽では阿炎を破り、4度目の敢闘賞を受賞した。
優勝争いにも絡む好成績を残し、上位陣との対戦でも存在感を発揮。安青錦の優勝に注目が集まった場所で、霧島も関脇として十分な結果を残した。
敢闘賞:熱海富士(12勝3敗)熱海富士は12勝3敗で、安青錦と同じ成績を記録した。優勝決定戦では惜しくも敗れたものの、3度目の敢闘賞を受賞している。
三賞選考委員会では、熱海富士に敢闘賞が無条件で決まった一方、12勝で優勝した場合には殊勲賞も加わる条件が設定されていた。結果的に優勝決定戦で敗れたため、殊勲賞とのダブル受賞にはならなかった。
この点は、12勝3敗という成績だけを見て賞の内訳を判断すると誤解しやすい部分だ。三賞は成績だけで自動的に決まるものではなく、選考時に設定された条件も関係する。
技能賞:該当者なし技能賞は該当者なしとなった。殊勲賞と敢闘賞にそれぞれ受賞者が出た一方、技能賞は選出されなかった。
三賞の受賞者と成績を整理すると、次のようになる。
- 殊勲賞:義ノ富士(8勝7敗)
- 敢闘賞:霧島(11勝4敗)
- 敢闘賞:熱海富士(12勝3敗)
- 技能賞:該当なし
【幕内から序ノ口まで】2026年初場所の各段優勝結果
初場所では幕内だけでなく、十両、幕下、三段目、序二段、序ノ口でも優勝力士が決まった。日本相撲協会の公式記録に掲載された各段の優勝者は6人。幕内と十両は12勝3敗、幕下以下の4段は全勝優勝だった。
十両優勝は若ノ勝(12勝3敗)十両を制したのは、東十両十一枚目の若ノ勝。成績は12勝3敗だった。
若ノ勝は栃木県宇都宮市出身で、湊川部屋に所属する力士。幕内優勝の安青錦と同じ12勝3敗で場所を終え、十両の頂点に立った。
幕下優勝は延原(7戦全勝)幕下では東幕下五十四枚目の延原が7勝0敗で優勝。二子山部屋に所属し、大阪府出身の力士だ。
幕下は関取への昇進を目指す力士が競う重要な階級であり、7戦全勝という結果は次の番付編成に向けても大きな意味を持つ。
三段目優勝は花の富士(7戦全勝)三段目では東三段目二十三枚目の花の富士が7勝0敗で優勝した。伊勢ヶ濱部屋に所属し、熊本県宇土市出身。全勝で段の優勝を決めた。
序二段優勝は光星竜(7戦全勝)序二段を制したのは、西序二段三枚目の光星竜。音羽山部屋所属で、7勝0敗の全勝優勝となった。
序ノ口優勝は旭富士(7戦全勝)序ノ口では東序ノ口十九枚目の旭富士が優勝した。伊勢ヶ濱部屋に所属する力士で、成績は7勝0敗。序ノ口の頂点を全勝で飾った。
以上の各段優勝者をまとめると、次のとおりだ。
- 幕内:安青錦(12勝3敗)
- 十両:若ノ勝(12勝3敗)
- 幕下:延原(7勝0敗)
- 三段目:花の富士(7勝0敗)
- 序二段:光星竜(7勝0敗)
- 序ノ口:旭富士(7勝0敗)
幕内の優勝争いだけを追っていると見落としがちだが、下位の段にも全勝優勝を達成した力士が4人いた。次の番付でどのような昇進を果たすかも、初場所後の注目材料となった。
【歴代優勝力士との比較】安青錦の2連覇が大相撲史に残る理由
今回の安青錦の優勝を理解するうえで重要なのが、新大関優勝という記録と、2場所連続優勝の達成時期だ。
日刊スポーツなどの報道によると、新大関の優勝は2026年初場所で史上9人目。過去には鳳、栃木山、双葉山、千代ノ山、若羽黒、清國、栃東、白鵬が新大関の場所で優勝している。
直前の新大関優勝は2006年夏場所の白鵬だった。そこから20年を経て、安青錦が同じ記録を達成したことになる。
双葉山以来89年ぶりの連続優勝さらに珍しいのが、新関脇で優勝し、次の新大関の場所でも優勝したという経歴だ。
1936年夏場所から1937年春場所にかけて同じように連続優勝した双葉山以来、89年ぶりの記録となった。新関脇での優勝を一時的な勢いで終わらせず、昇進直後の新大関場所でも結果を残した点に価値がある。
歴代の初場所優勝を調べるときの注意点歴代の初場所優勝力士を比較する場合は、単純な優勝回数だけでなく、当時の番付、優勝時の地位、成績、優勝決定戦の有無も合わせて見る必要がある。
たとえば安青錦の場合、2025年九州場所の新関脇優勝と2026年初場所の新大関優勝は、同じ連覇でも昇進を挟んだ連続優勝という特徴がある。
また、12勝3敗という数字は15日間の本割成績であり、優勝決定戦で勝ったことによって13勝3敗になるわけではない。歴代優勝力士の成績を比較する際にも、この区別は欠かせない。
【プロの結論】2026年初場所の本当の見どころは上位陣の勢力図の変化
2026年初場所を競技面から評価すると、最大のポイントは安青錦の連覇だけではなく、上位陣の勢力図が動いたことにある。
安青錦は新大関として12勝3敗を記録し、熱海富士も同じ成績で優勝決定戦に進出。霧島は11勝4敗、豊昇龍と大の里は10勝5敗だった。さらに義ノ富士が両横綱から金星を挙げて殊勲賞を獲得した。
これらの結果から読み取れるのは、優勝争いを大関や横綱だけが独占するわけではないということだ。平幕上位の力士が横綱を破り、優勝争いに加わることで、場所全体の競争力が高まった。
成績を見るときの3つの判断基準1. 優勝回数と本場所の勝ち星を分ける。 優勝決定戦に勝っても、本割の成績は12勝3敗のまま。優勝記録と15日間の勝敗は別々に見る。
2. 三賞は受賞条件まで確認する。 熱海富士のように、敢闘賞が決定していても、殊勲賞には優勝などの追加条件が設定される場合がある。受賞者一覧だけでなく、選考時の条件を確認すると結果を正確に理解できる。
3. 幕内以外の優勝者も追う。 十両や幕下以下の全勝優勝は、次の番付や関取昇進を考えるうえで重要な材料になる。将来の幕内力士を探したい読者は、下位段の優勝結果も確認しておきたい。
初場所は、安青錦の歴史的な2連覇、熱海富士の初優勝に迫る活躍、義ノ富士の金星、霧島の安定した成績、そして各段の全勝優勝がそろった場所だった。単なる優勝者の確認にとどまらず、15日間の星の積み重ねと番付上の意味を合わせて見ることで、場所の全体像が浮かび上がる。
【初場所結果】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年初場所の幕内優勝力士は誰ですか?
A1:新大関の安青錦です。12勝3敗で熱海富士と並び、千秋楽の優勝決定戦で首投げを決めて優勝しました。2025年九州場所に続く2場所連続、通算2度目の幕内優勝です。
Q2:安青錦と熱海富士の優勝決定戦の決まり手は何ですか?
A2:首投げです。熱海富士に土俵際まで追い込まれた安青錦が、最後に逆転して勝利しました。
Q3:2026年初場所の三賞受賞者は誰ですか?
A3:殊勲賞は義ノ富士、敢闘賞は霧島と熱海富士です。技能賞は該当者なしでした。
Q4:豊昇龍、大の里、琴櫻の成績は?
A4:横綱の豊昇龍と大の里はともに10勝5敗、大関の琴櫻は8勝7敗でした。
Q5:2026年初場所の十両優勝は誰ですか?
A5:若ノ勝です。東十両十一枚目で12勝3敗を記録し、十両優勝を果たしました。
Q6:幕下から序ノ口までの優勝者は誰ですか?
A6:幕下は延原、三段目は花の富士、序二段は光星竜、序ノ口は旭富士です。いずれも7勝0敗の全勝優勝でした。
Q7:安青錦の新大関優勝は何年ぶりですか?
A7:2006年夏場所の白鵬以来20年ぶりです。新大関優勝としては史上9人目で、新関脇から新大関への2場所連続優勝は双葉山以来89年ぶりとなりました。
2026年初場所は、新大関・安青錦が12勝3敗で幕内優勝を飾り、熱海富士との優勝決定戦を首投げで制した場所となった。新大関優勝は白鵬以来20年ぶり。新関脇と新大関での連続優勝は双葉山以来89年ぶりという記録も残した。
三賞では義ノ富士が殊勲賞、霧島と熱海富士が敢闘賞を受賞。豊昇龍と大の里は10勝5敗、琴櫻は8勝7敗だった。十両は若ノ勝、幕下は延原、三段目は花の富士、序二段は光星竜、序ノ口は旭富士がそれぞれ優勝した。
初場所の結果を正確に把握するなら、日本相撲協会の「過去の成績・番付」「星取表」「取組結果」を基準にし、決まり手や千秋楽の展開は当日の報道と照らし合わせるのが確実だ。優勝力士だけでなく、三賞、各段優勝、15日間の星の動きまで確認すれば、2026年初場所が大相撲史に残した意味をより深く理解できる。
安青錦の歴史的な連覇を起点に、熱海富士や義ノ富士、霧島らがどのような番付と成績を積み重ねていくのか。初場所は2026年の大相撲を占ううえでも、重要な節目となった。
主な出典:日本相撲協会公式サイト「令和八年一月場所・優勝力士・三賞力士」「星取表」「年間日程表」、スポーツニッポン、日刊スポーツ、共同通信の2026年1月25日付報道。