スタジオジブリの名作『千と千尋の神隠し』で、強烈な存在感を放つ湯婆婆。あの迫力ある声を担当したのが、俳優・歌手として幅広く活躍する夏木マリです。実は夏木マリは、湯婆婆だけでなく、双子の姉である銭婆も一人で演じています。さらに、宮崎駿監督が声を聞きながらキャラクターを描いたという、驚きの制作エピソードも残されています。
2026年4月19日放送の日本テレビ系『おしゃれクリップ』では、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーが、夏木マリの抜てきに至った意外な経緯を明かしました。映画公開から25年を迎えた2026年、改めて注目される湯婆婆の誕生秘話、銭婆との二役の秘密、舞台版での朴璐美との関係、そして最新の活動情報まで詳しく紹介します。
【夏木マリと湯婆婆の関係】2001年の映画で銭婆も演じた実力派俳優

夏木マリと湯婆婆の関係は、単に有名なアニメキャラクターの声を担当したというだけではありません。宮崎駿監督との直接的なやり取りを通じて、キャラクターの性格や表現方法まで深く関わった作品でもあります。
『千と千尋の神隠し』は、2001年7月20日に公開されたスタジオジブリ制作の長編アニメーション映画です。原作・脚本・監督は宮崎駿、プロデューサーは鈴木敏夫、音楽は久石譲が担当しました。上映時間は約125分です。
夏木マリが担当したのは、主人公の千尋が働くことになる湯屋「油屋」の経営者・湯婆婆と、その双子の姉・銭婆です。
湯婆婆は、厳格で支配的な態度を取り、油屋を取り仕切る魔女。一方の銭婆は、穏やかで思慮深く、千尋を温かく迎える人物として描かれています。性格は対照的ですが、顔立ちはそっくりです。
この二人を同じ俳優が演じることで、単純な善悪の対立ではなく、一人の人物が持つ異なる側面を思わせる独特の印象が生まれています。
『千と千尋の神隠し』の主要声優キャスト
- 荻野千尋:柊瑠美
- ハク:入野自由
- 湯婆婆・銭婆:夏木マリ
- リン:玉井夕海
- 釜爺:菅原文太
- 坊:神木隆之介
- 番台蛙:大泉洋
- 青蛙:我修院達也
- 荻野明夫:内藤剛志
- 荻野悠子:沢口靖子
俳優やタレントを声優に起用したことも、本作のキャスティングの特徴です。夏木マリをはじめ、菅原文太、内藤剛志、沢口靖子、大泉洋など、異なるジャンルで実績を持つ出演者が作品の世界を支えました。
スタジオジブリの公式作品情報にも、夏木マリの出演が記載されています。映画公開から25年が経過した2026年現在も、湯婆婆と銭婆は夏木マリの代表的な声の仕事として知られています。
【抜てき理由を解明】宮崎駿と鈴木敏夫が夏木マリを選んだ経緯
夏木マリが湯婆婆に抜てきされた経緯には、複数の興味深いエピソードがあります。特に注目したいのが、2026年4月19日放送の『おしゃれクリップ』で鈴木敏夫が明かしたキャスティング秘話です。
2026年に明らかになった意外な推薦者番組にインタビューゲストとして登場した鈴木敏夫は、宮崎駿監督と湯婆婆の声を誰に担当してもらうか相談していた当時の様子を振り返りました。
二人がスタジオでキャスティングについて話していたところ、その場にいた若い女性が夏木マリを推薦したといいます。
鈴木はその提案に賛成。宮崎監督も鈴木の判断を受け入れ、夏木マリの起用が決まったという経緯を説明しました。
このエピソードを聞いた夏木マリ本人も、推薦の経緯を初めて知った様子で、推薦してくれた女性への感謝を口にしています。
つまり、宮崎監督が最初から夏木マリを指名していたという単純な話ではありません。現場にいたスタッフの推薦、鈴木敏夫の判断、宮崎駿監督の了承という流れがあったのです。
夏木マリ自身が語っていたジブリとの接点実は夏木マリは、以前から自身の舞台活動を通じてスタジオジブリとの接点を持っていました。
2015年に公開されたnippon.comのインタビューでは、1993年に立ち上げた舞台作品「印象派」の映像をジブリに送り、鈴木敏夫がそれを見て声をかけてくれたのではないかと振り返っています。
その後、宮崎監督が夏木の声を聞き、湯婆婆と銭婆を描いたことが、キャラクターとの出会いにつながりました。
2026年の鈴木敏夫の証言と合わせて見ると、夏木の舞台表現に対する関心や、現場での推薦が重なって起用につながったことが分かります。
宮崎駿が求めたのは単なる悪役の声ではなかった夏木マリは、最初に湯婆婆の台本を読んだ際、典型的な悪役として解釈していたと話しています。
ところが、アフレコの現場で宮崎監督から伝えられたのは、意外な演技の方向性でした。
宮崎監督は、スタジオジブリのプロデューサーである鈴木敏夫について、お金の管理を担い、時には周囲から厳しい人物に見えることもあるが、仕事に一生懸命取り組んでいる人だと説明。そのイメージを湯婆婆にも重ねてほしいと伝えたのです。
求められたのは、単に恐ろしい魔女ではなく、油屋という職場を懸命に守る経営者としての湯婆婆でした。
この演技指導によって、湯婆婆は恐ろしさと人間味を併せ持つキャラクターとして表現されました。
夏木マリの証言は、2022年の文藝春秋の対談や舞台製作発表時のインタビューでも紹介されています。
【銭婆も同じ声だった理由】湯婆婆との双子設定に隠された制作秘話
夏木マリの出演について、特に多くの人が疑問に感じるのが、なぜ湯婆婆と銭婆を同じ声で演じているのかという点です。
実は、夏木マリ自身も収録時に声を変えるべきか宮崎監督に確認していました。しかし、監督の答えは意外なものでした。
宮崎駿が目の前で二人のキャラクターを描いた夏木マリは複数のインタビューで、宮崎監督との初対面について語っています。
宮崎監督は夏木の目の前で線画を描き始め、「声を聞かせてほしい」と求めました。そして、最初に湯婆婆を描き、続いて銭婆を描いたといいます。
その場で夏木は、自分が演じる二人が双子の設定であることを初めて知りました。
さらに、銭婆の声を変えるべきか尋ねたところ、宮崎監督からは同じ声でよいという指示がありました。
夏木はその意図を受け止め、声色を大きく変えることなく二人を演じています。
実は湯婆婆と銭婆の初期設定は違っていた湯婆婆と銭婆には、制作段階で設定の変化がありました。
2022年の文藝春秋の対談で、鈴木敏夫は当初の構想について説明しています。
最初の案では、湯婆婆と銭婆は別々の顔を持つ存在でした。銭婆は湯婆婆の背後にいる、さらに強い魔女という設定で、千尋とハクが二人に立ち向かう冒険活劇を構想していたといいます。
しかし、その構成では映画が3時間規模になってしまうため、物語を整理する過程で二人を同じ顔にする方向へ変更されました。こうして双子の設定が形になっていきました。
夏木マリも2022年のシネマトゥデイの取材で、アフレコ時には銭婆が少しスリムに描かれていたものの、後に湯婆婆と同じ大きさになったと明かしています。
二人の違いは声色ではなくセリフに表れている夏木マリは、湯婆婆と銭婆の演じ分けについて、2023年に紹介されたVOGUE JAPANのインタビューでも説明しています。
宮崎監督からは、二人を無理に演じ分けなくてよいと指示されたそうです。
湯婆婆のセリフは興奮したような調子で書かれている一方、銭婆のセリフは穏やかで優しい内容になっています。
つまり、声優が声そのものを別人のように変えなくても、脚本に書かれた言葉と感情の違いによって、二人の性格を表現できるという考え方です。
これは声の演技を考えるうえで非常に興味深い制作方針です。声色を変える技術だけでなく、言葉の意味や感情の流れを理解することが、キャラクターの個性につながっています。
夏木マリと湯婆婆・銭婆の関係を年表で整理| 時期 | 出来事 | 注目ポイント |
|---|---|---|
| 1973年 | 歌手デビュー | 「絹の靴下」が代表曲となる |
| 1993年 | 舞台「印象派」を開始 | 演出・身体表現の活動を展開 |
| 2001年7月20日 | 映画『千と千尋の神隠し』公開 | 湯婆婆・銭婆の二役を担当 |
| 2022年3月 | 舞台版が世界初演 | 夏木マリと朴璐美がWキャストで出演 |
| 2024年 | ロンドン公演 | 公式プロフィールによると4か月の上演で約30万人を動員 |
| 2026年4月19日 | 「おしゃれクリップ」出演 | 鈴木敏夫がキャスティング秘話を紹介 |
| 2026年11月8日予定 | 清水寺で文化奉納 | 「PLAY × PRAY」第12夜 |
こうして振り返ると、夏木マリと湯婆婆の関係は、映画の声優という一度きりの仕事にとどまらず、舞台や海外公演へと広がってきたことが分かります。
【湯婆婆の声の魅力】夏木マリの演技が25年たっても印象に残る理由
湯婆婆の声を思い浮かべると、低く響く声、鋭い言葉遣い、相手を圧倒するような迫力が印象に残ります。
夏木マリの演技が評価される理由は、単に声が特徴的だからではありません。キャラクターの持つ複雑な感情を、声だけで伝えているところにあります。
恐ろしさと経営者としての迫力を両立湯婆婆は、千尋に対して厳しく接し、契約によって名前を奪い、油屋の秩序を守ろうとします。
一方で、油屋の従業員を統率し、神々を客として迎え入れ、経営者としての役割を果たしています。
夏木マリの声には、こうした立場の強さを感じさせる威圧感があります。大きな声を出す場面では恐ろしさが際立ち、落ち着いた場面では経営者としての貫禄が感じられます。
坊に見せる母性がキャラクターの印象を変える湯婆婆を語るうえで欠かせないのが、息子の坊に対する態度です。
従業員や千尋には厳しい湯婆婆ですが、坊の前では過保護ともいえる母親の顔を見せます。
このギャップが、湯婆婆を単なる悪役にしない大きな要素です。
夏木マリもインタビューで、最初は湯婆婆と銭婆を善と悪という単純な対立で捉えていたものの、人間の中にある良い面と悪い面の両方を表現した人物だと理解するようになったと話しています。
鈴木敏夫自身が認めた湯婆婆のモデル湯婆婆のモデルについても、興味深い事実があります。
2022年の文藝春秋の対談で、鈴木敏夫は湯婆婆のモデルは自分自身だと明かしました。
宮崎監督が夏木に伝えた演技指導も、ジブリの経営を支える鈴木敏夫の仕事ぶりを例にしたものでした。
鈴木はプロデューサーとして作品制作の予算や運営を管理する立場にあります。映画の中で湯婆婆が油屋を経営する姿と重なる部分があるのです。
ただし、これは湯婆婆の外見や性格のすべてが鈴木敏夫そのものという意味ではありません。あくまで経営者としての役割や仕事への姿勢が、キャラクターの理解につながるという話です。
このエピソードを知ってから映画を見ると、湯婆婆の厳しさにも違った意味が見えてきます。
【舞台版を比較】夏木マリと朴璐美、二人の湯婆婆は何が違う?
夏木マリは映画版だけでなく、2022年に初演された舞台『千と千尋の神隠し』でも湯婆婆と銭婆を演じました。
舞台版では、夏木マリと声優の朴璐美がWキャストとして同じ役を担当しています。
ここで注意したいのは、朴璐美は映画版の湯婆婆の声優ではないという点です。映画版の二役を担当したのは夏木マリであり、朴璐美は舞台版で共演する別のキャストです。
夏木マリは映画版の表現をそのまま再現しなかった舞台版への出演について、夏木マリは2024年2月の制作発表会見で、映画版と舞台版では表現方法が大きく異なると説明しました。
映画では声だけでキャラクターを表現できます。しかし、舞台では自分の身体を使って人物を成立させなければなりません。
そのため、夏木は映画版の声のイメージをいったん忘れ、新しい湯婆婆と銭婆を作り上げる必要があったと振り返っています。
特に印象的なのは、演出を担当したジョン・ケアードから、出演者に原作のものまねをしないよう求められたことです。
過去の自分の演技を再現するのではなく、舞台という新しい環境で役を作り直す。この姿勢が、夏木マリの俳優としての強みを表しています。
夏木マリと朴璐美の比較- 夏木マリ:映画版の湯婆婆・銭婆を担当したオリジナルキャスト。歌手・俳優としての経験に加え、舞台演出や身体表現の活動も行っている。
- 朴璐美:舞台版で夏木マリとWキャストを務めた声優・俳優。アニメーションや舞台など幅広い作品で活躍している。
二人の違いを考えるとき、単純にどちらの演技が優れているかで判断するのは適切ではありません。
夏木マリには映画版から役を育ててきた経験があり、朴璐美には声優として培った表現力があります。それぞれが舞台上で湯婆婆と銭婆を成立させることに意味があります。
なお、舞台版の製作発表では、夏木マリについて湯婆婆の迫力だけでなく、銭婆の包容力や説得力も表現できる俳優として評価されていました。
映画版の記憶を持つ夏木と、舞台で新しい解釈を加える朴璐美。両者の表現を比較することは、舞台版ならではの楽しみ方の一つです。
【2026年最新情報】夏木マリの現在と『千と千尋の神隠し』の今後
2026年の夏木マリは、湯婆婆役だけにとどまらず、音楽、舞台、メディア出演など多方面で活動を続けています。
2026年4月「おしゃれクリップ」で湯婆婆の裏話を披露2026年4月19日放送の日本テレビ系『おしゃれクリップ』では、芸能生活53年を迎えた夏木マリがゲストとして登場しました。
番組には鈴木敏夫もインタビューゲストとして出演し、湯婆婆への抜てきに至った経緯を紹介しました。
また、夏木マリが浴室で湯婆婆のセリフを大きな声で練習していたことも取り上げられました。
映画公開から25年が経過しても、役への向き合い方や日々の準備を大切にしていることがうかがえる内容でした。
2026年11月8日には清水寺で文化奉納夏木マリの公式活動で注目されるのが、「NATSUKI MARI FESTIVAL in KYOTO 2026」の開催です。
2026年9月4日、One of Loveプロジェクトの公式発表により、京都・清水寺での文化奉納公演「PLAY × PRAY」第12夜の開催が告知されました。
開催概要
- 開催日:2026年11月8日(日)
- 開演:19時30分
- 会場:京都・清水寺の経堂
- 出演:夏木マリ、MNT(マリナツキテロワール)
- 内容:「印象派NÉO」のパフォーマンスと清水寺の声明とのコラボレーション
- 観覧人数:100人、無料・抽選制
この活動は、2014年から続く夏木マリの文化奉納活動の一環です。自身が代表を務めるOne of Loveプロジェクトとも関係しており、途上国の子どもたちの教育環境や働く女性の雇用環境を支援する活動につながっています。
舞台『千と千尋の神隠し』は2026~2028年のワールドツアーへ2026年10月には、舞台『千と千尋の神隠し』の2026~2028年ワールドツアーに関する新たな発表もありました。
東宝などの公式発表によると、海外公演は2026年12月17日から2027年1月31日までの台北公演を皮切りに、トロント、ロサンゼルス、ロンドンへと展開する予定です。
さらに、2027年には東京の明治座をはじめ、愛知、大阪、福岡、北海道での国内公演も予定されています。
千尋役には橋本環奈、上白石萌音、福地桃子、森莉那、井上和、豊嶋花、平澤宏々路の7人が発表されました。
一方、2026年10月時点で公表された新ツアー情報では、湯婆婆・銭婆の出演者について会場別の配役が確定したとは確認できません。過去の舞台で夏木マリと朴璐美がWキャストを務めたことと、新ツアーへの出演決定は分けて考える必要があります。
夏木マリの公式プロフィールによると、2024年にはロンドン・コロシアムで舞台『千と千尋の神隠し』が約4か月にわたって上演され、約30万人を動員しました。作品と出演者が海外でも支持を集めてきたことを示す実績です。
2026年現在も、夏木マリは公式サイトで音楽活動、メディア出演、文化活動などの情報を発信しています。湯婆婆役で知られる一方、表現者としての活動領域はさらに広がっています。
【夏木マリ湯婆婆】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:夏木マリは『千と千尋の神隠し』で湯婆婆と銭婆の両方を演じていますか?
A1:はい。2001年公開の映画で、湯婆婆と双子の姉・銭婆の両方を担当しています。宮崎駿監督から同じ声で演じるように指示され、声色を大きく変えずに二役を表現しました。
Q2:夏木マリが湯婆婆に抜てきされた理由は何ですか?
A2:2026年4月の『おしゃれクリップ』で鈴木敏夫が明かしたところによると、宮崎駿監督との相談中、スタジオにいた女性が夏木マリを推薦し、鈴木が賛成。宮崎監督も了承したことが決め手になりました。
Q3:湯婆婆のモデルは鈴木敏夫ですか?
A3:鈴木敏夫本人が2022年の文藝春秋の対談で、自分がモデルだと説明しています。特に、油屋を経営する湯婆婆の仕事への姿勢や管理者としての役割が、プロデューサーとしての鈴木の姿と重ねられています。
Q4:夏木マリと朴璐美は映画版でも共演していますか?
A4:いいえ。夏木マリは2001年の映画版で湯婆婆・銭婆の声を担当しました。朴璐美は2022年に初演された舞台版で、夏木マリと同じ役をWキャストで担当した俳優です。
Q5:湯婆婆と銭婆の声が同じなのはなぜですか?
A5:夏木マリによると、宮崎駿監督から二人を演じ分けなくてよいと指示されたためです。二人の性格の違いは、声色を大きく変えるのではなく、セリフの内容や感情の表現によって描かれています。
Q6:2026年も夏木マリは舞台『千と千尋の神隠し』に出演しますか?
A6:2026年10月時点で発表されている2026~2028年ワールドツアーについて、夏木マリの湯婆婆・銭婆役への出演は確認できていません。過去の舞台出演実績と、今後の公演の配役発表を区別して確認する必要があります。
夏木マリと湯婆婆の関係を振り返ると、そこには宮崎駿監督の独創的なキャラクターづくり、鈴木敏夫のプロデューサーとしての存在感、そして夏木マリ自身の豊かな表現力が重なっています。
湯婆婆と銭婆の二役を同じ声で演じた背景には、宮崎監督の明確な演技指導がありました。声色を変えることよりも、言葉や感情の違いを通じて二人の個性を表現するという発想は、声優の演技を考えるうえでも興味深いものです。
また、2026年4月の『おしゃれクリップ』では、鈴木敏夫がキャスティングの意外な経緯を明かしました。何気ない現場での推薦が、25年にわたって語り継がれるキャラクターの誕生につながったという点も印象的です。
夏木マリは映画の声優に加え、舞台版でも湯婆婆と銭婆を演じ、2024年のロンドン公演でも活躍しました。2026年には清水寺での文化奉納など、独自の表現活動も続けています。
【プロの結論】
夏木マリの湯婆婆を本当に理解するためには、三つの視点が欠かせません。
- キャスティングの視点:鈴木敏夫と宮崎駿、そして現場の推薦が重なって生まれた配役だったこと。
- 演技の視点:悪役としての迫力だけでなく、経営者としての責任感や母親としての愛情まで表現していること。
- 舞台表現の視点:映画の声をそのまま再現するのではなく、身体を使った新しい演技へ発展させていること。
湯婆婆は恐ろしい魔女でありながら、油屋を守る経営者であり、坊を愛する母親でもあります。その複雑さを声だけで伝えた夏木マリの演技こそ、25年を経ても多くの人の記憶に残る理由です。
2026年以降も、舞台『千と千尋の神隠し』の世界展開と夏木マリ自身の新たな表現活動に注目が集まります。映画を見直す際には、ぜひ湯婆婆と銭婆の声が同じであること、そしてその声に込められた異なる感情にも耳を傾けてみてください。
主な参考資料: スタジオジブリ公式作品情報、文藝春秋「舞台になった『千と千尋の神隠し』」、anan、シネマトゥデイ、nippon.com、日本テレビ「おしゃれクリップ」番組情報、東宝舞台公式サイト、夏木マリ公式サイト、One of Loveプロジェクト公式発表。