3人のその後について、2026年11月時点で確認できる情報を整理します。
谷津嘉章さんは障がい者レスリングの普及活動を継続谷津さんについては、2026年10月22日付の東スポWEB配信記事(ライブドアニュース掲載)が新しい近況を伝えています。
記事によると、谷津さんは愛知・名古屋アジアパラ大会を訪れ、視覚障がい者柔道を視察しました。
2023年に発足させた日本障がい者レスリング連盟の活動を続け、レスリングのパラリンピック正式競技入りを目標にしています。
また、今回の視察では大会会場のアクセシビリティについても意見を述べました。義足を使用する自身の経験から、障がい者が安全に観戦できる座席や移動環境の必要性を指摘しています。
2019年の右足切断から7年以上が経過した2026年も、競技と社会活動の両面で挑戦を続けていることが分かります。
コレステロールタクヤさんは2022年に逝去タクヤさんは、2021年に左足を切断した後、義足でリハビリに取り組んでいました。
しかし、入退院を繰り返す闘病生活が続き、2022年9月16日に亡くなっています。
現在の状況を紹介する際は、義足での生活を送っていた時期と、逝去後の情報を区別する必要があります。
安西正弘さんも2021年に逝去安西さんは、糖尿病による壊疽で左足を切断し、視力障害や人工透析とも向き合いました。
2021年3月15日に急性心不全で亡くなっています。
日本糖尿病協会に残された2007年の対談は、切断後の生活や俳優としての再出発を知ることができる貴重な記録です。
【混同注意】佐野慈紀さんは糖尿病で右腕を切断した人物

糖尿病による切断を調べていると、元プロ野球選手の佐野慈紀さんの名前も頻繁に登場します。
ただし、佐野さんの場合は足ではなく、右腕の切断です。
この違いを正しく理解するため、手術に至った経緯を整理します。
佐野慈紀さんの切断までの経緯佐野さんは近鉄、中日、オリックスなどで活躍した元プロ野球投手です。
本人のブログをもとにした2024年5月19日のTBS NEWS DIGの報道では、次のような経緯が紹介されています。
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 糖尿病の診断後 | 食事制限などに取り組む |
| 約8年前 | インスリン治療を開始 |
| 約5年前 | 人工透析を開始 |
| 2023年4月 | 右足中指に感染が発生し、切断 |
| 2023年12月ごろ | 右手の指先に壊死が発生 |
| 2024年5月1日 | 右腕の切断を決断 |
| 2024年5月 | 感染症の悪化により右腕切断手術 |
注目すべきなのは、最初に右足中指の感染が発覚した際、本人は足を残すための治療を受けていたことです。
その後、右手の傷も治りにくくなり、指先の壊死や感染の拡大が問題となりました。
洗浄などの治療を続けたものの、右手の化膿性腱鞘炎が進行。最終的に、感染拡大を防ぐため右腕の切断手術が行われました。
つまり、佐野さんは右足中指を切断した経験もありますが、足全体を切断したわけではありません。大きな切断手術は右腕です。
2026年現在の佐野さんの近況佐野さんは2026年も自身の公式ブログで近況を発信しています。
- 2026年1月:足の治療が終了したと報告する一方、心臓の血栓についても説明。
- 2026年4月:リハビリの進展や生活への取り組みを発信。
- 2026年5月:右腕切断手術から2年が経過したことを報告。糖尿病や透析についても安定していると説明。
- 2026年9月:学童野球大会「SANO CUP」への関わりを継続し、決勝戦に顔を出す意向を発信。
9月のTBS NEWS DIGの報道では、在宅で治療を続けながら活動している様子も伝えられています。
佐野さんのケースは、糖尿病の合併症が足だけに限定されないことを示しています。
【医学的に解説】糖尿病で足が壊死する原因と切断に至る経緯
糖尿病の人が必ず足を切断するわけではありません。
しかし、血糖値が高い状態が長期間続くと、神経障害や血管障害、感染症などが重なり、足の組織が壊死することがあります。
日本糖尿病学会の「糖尿病診療ガイドライン2024」でも、糖尿病性足病変は神経障害や末梢動脈疾患と関連する感染、潰瘍、足組織の破壊性病変として説明されています。
1.糖尿病性神経障害で傷に気づかなくなる糖尿病性神経障害が進むと、足先の感覚が鈍くなることがあります。
例えば、次のような異常です。
- 足先のしびれ
- ピリピリ、チクチクする感覚
- 足裏の感覚が鈍い
- 温度や痛みを感じにくい
- 靴ずれや小さな傷に気づかない
通常なら痛みを感じるような傷でも、神経障害があると気づかないまま歩き続けることがあります。
傷が広がってから初めて異常に気づくケースもあるため、痛みがないことは安全の証拠になりません。
2.血流障害で傷が治りにくくなる糖尿病では動脈硬化が進み、足先に十分な血液が届かなくなることがあります。
血液は酸素や栄養を運び、傷の修復を支えています。
そのため、血流が悪くなると次のような問題が起こります。
- 傷口がなかなか塞がらない
- 皮膚の色が悪くなる
- 足先が冷たくなる
- 潰瘍ができる
- 足の組織が壊死する
こうした血流不足が深刻化した状態の一つが、重症下肢虚血です。
現在の血管診療では、感染や神経障害なども含めて評価する包括的高度慢性下肢虚血(CLTI)という概念も使われています。
糖尿病や人工透析を受けている人では、重症化のリスクに特に注意が必要です。
3.細菌感染が壊疽につながる糖尿病では感染に対する抵抗力が低下し、傷口から細菌が侵入すると悪化しやすくなります。
血流が悪い状態では、傷の修復や感染への対応も難しくなります。
感染が深部まで広がり、足の組織が死んでしまうと壊疽になります。
壊疽は大きく次のように説明できます。
- 乾性壊疽:血流不足によって組織が乾燥し、黒く変色していく状態。
- 湿性壊疽:感染などが加わり、組織が腫れたり、膿が出たりしながら急速に悪化する状態。
特に感染が広がる場合は、敗血症など生命に関わる状態になる危険があります。
そのため、血流を改善する治療や感染症への治療を行っても組織を救えない場合には、命を守るために切断が選択されることがあります。
糖尿病の足に現れる初期症状と危険なサイン症状は人によって異なりますが、次の変化には注意が必要です。
| 段階 | 足に現れる変化 | 注意点 |
|---|---|---|
| 初期の神経障害 | しびれ、ピリピリ感 | 感覚の変化を放置しない |
| 血流障害 | 冷え、歩行時の痛み | 血管の検査が必要な場合がある |
| 進行した虚血 | 安静時の痛み、冷感 | 早急な医療機関での評価が必要 |
| 潰瘍・感染 | 傷、赤み、腫れ、膿 | 速やかに受診する |
| 壊死・壊疽 | 黒い変色、組織の壊死 | 緊急性の高い状態 |
重症下肢虚血では、歩いているときだけでなく、安静にしていても痛みが続くことがあります。
ただし、糖尿病性神経障害がある場合には、重症でも痛みを感じにくいことがあります。
足に傷がある、黒く変色している、赤く腫れている、膿が出ている場合は、痛みの有無にかかわらず早急に医療機関を受診してください。
【糖尿病の足を守る】フットケアと切断を防ぐための習慣
糖尿病による足の切断を防ぐうえで大切なのが、毎日のフットケアです。
国立健康危機管理研究機構の糖尿病情報センターは、2026年1月15日更新の情報で、日常的な足の観察と適切な手入れの重要性を説明しています。
毎日実践したい6つのフットケア
1.毎日、足の裏まで確認する
傷、水ぶくれ、赤み、腫れ、黒い変色がないかチェックします。見えない部分は鏡を使います。
2.足を清潔に保つ
指の間まで優しく洗い、洗った後は水分を丁寧に拭き取ります。
3.乾燥を防ぐ
乾燥した皮膚には保湿クリームを使います。ただし、指の間への塗布は避けます。
4.爪を切りすぎない
深爪や爪の角の切り込みによって傷を作らないようにします。
5.足に合う靴を選ぶ
つま先に約1cmの余裕があり、足を圧迫しない靴を選びます。履く前に靴の中も確認します。
6.やけどや外傷を防ぐ
素足を避け、靴下などで保護します。湯たんぽや電気あんかによる低温やけどにも注意します。
これらは国立の糖尿病情報センターが紹介するフットケアの基本です。
自己判断で処置してはいけない足の異常糖尿病のある人が特に注意したいのは、タコや魚の目を自分で削ることです。
感覚が低下している場合、処置によって皮膚を傷つけても気づかない可能性があります。
また、市販の薬剤で無理に角質を取り除こうとすることも危険です。
傷ができた場合は、清潔に保護し、医師に相談してください。赤み、熱感、腫れ、膿などがある場合は速やかな受診が必要です。
フットケア外来を利用する選択肢糖尿病のある人を対象に、足の状態を専門的に確認するフットケア外来を設けている医療機関があります。
看護師などが足の観察、爪や皮膚のケア、靴の選び方、日常の自己管理をサポートします。
特に次のような人は、主治医に相談してみる価値があります。
- 足のしびれや感覚低下がある人
- 過去に足潰瘍や壊疽を経験した人
- 足の血流が悪いと指摘された人
- 人工透析を受けている人
- 自分で足の裏を確認することが難しい人
足の状態に合わせて専門家の支援を受けることが、重症化を防ぐうえで役立ちます。
【糖尿病足切断有名人】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:糖尿病で足を切断した有名人は誰ですか?
A1:代表的な人物は、元プロレスラーの谷津嘉章さん、コレステロールタクヤさん、俳優・声優の安西正弘さんです。谷津さんは右膝下、タクヤさんと安西さんは左膝下を切断しています。
Q2:糖尿病で足を切断した谷津嘉章さんは現在どうしていますか?
A2:2026年10月の報道では、義足で活動し、日本障がい者レスリング連盟の普及活動を続けています。アジアパラ大会の視察にも訪れ、障がい者の観戦環境について意見を述べています。
Q3:佐野慈紀さんも糖尿病で足を切断したのですか?
A3:足全体ではありません。2023年に右足中指を切断していますが、2024年5月に大きな切断手術を受けたのは右腕です。右手の感染症が悪化したことが背景にあります。
Q4:糖尿病になると必ず足を切断するのでしょうか?
A4:いいえ。糖尿病と診断されたからといって、必ず足を切断するわけではありません。血糖管理、血流の評価、傷の早期発見、感染症の治療、フットケアなどによって重症化を防ぐことが重要です。
Q5:糖尿病による足の壊死はどのような症状から始まりますか?
A5:足先のしびれや感覚低下、冷え、傷の治りにくさ、赤み、腫れなどが現れる場合があります。ただし、痛みを感じにくいこともあるため、毎日足を観察することが大切です。黒い変色や膿がある場合は早急に受診してください。
Q6:糖尿病で足を切断した後も義足で生活できますか?
A6:はい。切断部位や傷の治癒状況、体力などによりますが、義足を使って歩行や日常生活を取り戻すことは可能です。谷津嘉章さんやコレステロールタクヤさんも義足を使用していました。リハビリや義足の調整、継続的な医療管理が必要です。
糖尿病で足を切断した有名人として確認できる代表例は、谷津嘉章さん、コレステロールタクヤさん、安西正弘さんの3人です。
それぞれの経緯を振り返ると、次の事実が浮かび上がります。
- 谷津嘉章さんは2019年に糖尿病の悪化と壊疽によって右膝下を切断。2026年も障がい者レスリングの普及に取り組んでいます。
- コレステロールタクヤさんは2021年に左膝下を切断し、義足でリハビリを続けましたが、2022年9月に逝去しました。
- 安西正弘さんは糖尿病性壊疽で左膝下を切断。視力障害や人工透析と向き合いながら俳優として再出発しました。
- 佐野慈紀さんは足全体ではなく右腕を切断した人物であり、別の事例として理解する必要があります。
こうした経験から読み取れるのは、糖尿病の怖さは血糖値だけでは判断できないということです。
神経障害によって傷に気づかず、血流障害によって傷が治らず、感染症が重なることで、足の切断が必要になる場合があります。
足を守るために大切なのは、毎日の観察と小さな異常を見逃さないことです。
糖尿病の治療を続けている人は、血糖管理だけでなく、足の状態や血流についても主治医に相談してください。しびれや傷、腫れなどを軽視せず、必要に応じて糖尿病専門医や血管外科、フットケア外来につなげることが、将来の生活を守ることにつながります。