大相撲の結果を調べるとき、気になるのは勝った力士と負けた力士だけではありません。どのような技で勝負が決まったのか、なぜ相手が倒れる前に勝敗がついたのか、反則負けと通常の決まり手は何が違うのか。こうした点を理解すると、取組結果の見え方は大きく変わります。
2026年10月31日時点で、直近の本場所である九月場所は9月27日に千秋楽を迎え、幕内では横綱・大の里が12勝3敗で優勝しました。次の十一月場所(九州場所)は11月8日から22日まで福岡国際センターで開催予定です。日本相撲協会は決まり手を82手、非技を5つに分類しており、さらに2026年10月には勝負規定の一部改定も決定しています。
【最新】2026年の大相撲の結果と直近の優勝力士を確認

2026年10月31日時点で確認できる直近の本場所結果は、9月13日から27日まで開催された秋場所の成績です。
幕内最高優勝を飾ったのは、二所ノ関部屋の横綱・大の里。千秋楽までの成績は12勝3敗で、幕内優勝は通算6回目となりました。
千秋楽の結びの一番では、大の里と大関・安青錦がともに11勝3敗で対戦。大の里が突き出しで安青錦を破り、12勝目を挙げて優勝を決めました。優勝決定戦ではなく、本割の直接対決で優勝が決まった一番です。
十両では北の若が11勝4敗で優勝。幕下では伊波、三段目では小林、序二段では天、序ノ口では城勝雄が、それぞれ7戦全勝で優勝しました。
日本相撲協会の優勝力士・三賞力士の公式記録によると、九月場所の三賞は敢闘賞が藤ノ川(11勝4敗)と美ノ海(10勝5敗)。殊勲賞と技能賞は該当者なしでした。
2026年九月場所の主な結果- 幕内優勝:大の里(12勝3敗)
- 十両優勝:北の若(11勝4敗)
- 幕下優勝:伊波(7勝0敗)
- 三段目優勝:小林(7勝0敗)
- 序二段優勝:天(7勝0敗)
- 序ノ口優勝:城勝雄(7勝0敗)
- 敢闘賞:藤ノ川、美ノ海
次の十一月場所は11月8日が初日、11月22日が千秋楽です。したがって、10月31日現在の「最新の取組結果」と、11月場所の番付や取組予定は区別して確認する必要があります。
【勝敗一覧の見方】大相撲の星取表と勝負結果の読み方
大相撲の勝敗一覧を確認する際に、まず覚えておきたいのが「星取表」です。星取表には、力士ごとの日別の勝敗が記号で表示され、場所全体の成績も確認できます。
星取表に使われる主な記号- ○:勝ち
- ●:負け
- □:不戦勝
- ■:不戦敗
- や:休み・取組なし
- ×:引分
- △:痛分
日本相撲協会の公式星取表でも、この記号が使用されています。特に注意したいのは、通常の勝利を示す○と、不戦勝を示す□の違いです。
不戦勝は、対戦相手が休場などの理由で取組を行えず、対戦が成立しない場合に記録されます。実際に土俵上で勝負した結果とは区別されます。
勝ち越しと負け越しの基準幕内と十両は原則として15日間の本場所で成績を競います。この15日制では、8勝以上が勝ち越し、7勝以下が負け越しの目安です。
- 15勝0敗:全勝優勝を狙える成績
- 12勝3敗:優勝争いで非常に有利な成績
- 8勝7敗:勝ち越し
- 7勝8敗:負け越し
- 0勝15敗:全敗
勝ち越しは翌場所の番付を考えるうえでも重要な要素です。ただし、番付は単純に勝ち星だけで決まるものではなく、現在の地位や対戦相手、他の力士の成績なども関係します。
勝敗と決まり手は別の情報取組結果には、勝った力士、負けた力士、決まり手が表示されます。
例えば「大の里○ 突き出し ●安青錦」という結果なら、大の里が勝ち、安青錦が負け、その勝負を決めた技が突き出しだったという意味です。
つまり、勝敗一覧は「誰が勝ったか」を示し、決まり手は「どのように勝ったか」を示しています。両方を確認することで、単なる白星・黒星以上の情報が得られます。
【決まり手一覧82手】日本相撲協会が定める技の種類を解説
日本相撲協会が公式に認定している大相撲の決まり手は、全部で82手です。
決まり手とは、仕掛けた力士の技によって勝負が決まった場合、その勝敗を決定づけた技につけられる名称です。技の特徴に応じて、基本技、投げ手、掛け手、反り手、捻り手、特殊技の6種類に分類されています。
決まり手82手の分類と代表的な技| 分類 | 手数 | 代表的な決まり手 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 基本技 | 7手 | 押し出し、寄り切り、突き出し | 押す・寄るなど基本的な攻防 |
| 投げ手 | 13手 | 上手投げ、下手投げ、小手投げ | 相手の体勢を崩して投げる |
| 掛け手 | 18手 | 内掛け、外掛け、足取り | 足を使って相手の動きを崩す |
| 反り手 | 6手 | 居反り、たすき反り | 体を反らして相手を倒す |
| 捻り手 | 19手 | 突き落とし、肩すかし、とったり | 体や腕をひねって崩す |
| 特殊技 | 19手 | 叩き込み、送り出し、打っ棄り | 特殊な体勢や動きで勝負を決める |
| 非技 | 5つ | 勇み足、腰砕けなど | 技そのものではない勝負結果 |
| 反則負け | 別枠 | 禁じ手、不浄負けなど | 規則違反による敗北 |
基本技は、押す、突く、寄るといった相撲の基本動作から生まれる決まり手です。
突き出し、突き倒し、押し出し、押し倒し、寄り切り、寄り倒し、浴びせ倒しの7手があります。
なかでも押し出しと寄り切りは、大相撲の取組で非常に多く見られる決まり手です。
投げ手13手投げ手は、相手の体勢を崩し、投げによって勝負を決める技です。
上手投げ、下手投げ、小手投げ、掬い投げ、上手出し投げ、下手出し投げ、腰投げ、首投げ、一本背負い、二丁投げ、櫓投げ、掛け投げ、つかみ投げの13手です。
上手投げと下手投げの違いは、まわしを取る腕の位置にあります。相手の腕の外側から取るのが上手、内側から取るのが下手です。取組を映像で見る場合、この腕の位置に注目すると技を理解しやすくなります。
掛け手18手掛け手は、足を相手の足に掛けたり、足を取ったりして体勢を崩す技です。
内掛け、外掛け、ちょん掛け、切り返し、河津掛け、蹴返し、蹴手繰り、三所攻め、渡し込み、二枚蹴り、小股掬い、外小股、大股、褄取り、小褄取り、足取り、裾取り、裾払いがあります。
反り手6手反り手は、相手の体を自分の体の後方へ反らせるようにして倒す技です。
居反り、撞木反り、掛け反り、たすき反り、外たすき反り、伝え反りの6手です。
一般的な押しや投げとは異なる独特の動きが特徴で、実際の取組で目にする機会は多くありません。
捻り手19手捻り手は、腕や体を使って相手の重心を崩す技です。
突き落とし、巻き落とし、とったり、逆取ったり、肩すかし、外無双、内無双、頭捻り、上手捻り、下手捻り、網打ち、鯖折り、波離間投げ、大逆手、腕捻り、合掌捻り、徳利投げ、首捻り、小手捻りの19手です。
例えば肩すかしは、相手の前進する力を利用して横方向へ体勢を崩す技です。力だけではなく、相手の動きや重心を利用する相撲の奥深さが表れます。
特殊技19手特殊技は、ほかの分類に収まりにくい独特の攻防によって勝負を決める技です。
引き落とし、引っ掛け、叩き込み、素首落とし、吊り出し、送り吊り出し、吊り落とし、送り吊り落とし、送り出し、送り倒し、送り投げ、送り掛け、送り引き落とし、割り出し、打っ棄り、極め出し、極め倒し、後ろもたれ、呼び戻しの19手です。
例えば叩き込みは、前進してくる相手の体を手で押さえながら下方へ崩す技です。送り出しは、相手の背後に回り、後ろから土俵の外へ出す技です。
これらが日本相撲協会の定める決まり手82手です。全種類を暗記する必要はありませんが、分類と代表的な技を覚えておくと、取組結果の理解が深まります。
【非技5つ】決まり手との違いと勝負結果の意味
大相撲では、82手の決まり手とは別に、非技(ひぎ)と呼ばれる5つの勝負結果が認められています。
非技とは、相手に特定の技を仕掛けて倒したのではなく、力士自身の体勢や動きなどによって勝負が決まるケースです。
日本相撲協会が公表している5つの非技は次のとおりです。
1. 勇み足(いさみあし)相手を土俵際まで追い詰めたものの、勢い余って自分の足が先に土俵の外へ出てしまうことです。
相手を押し出す直前に自分が先に土俵を割ってしまえば、相手に白星がつきます。勝てそうな展開から一転して負けになるため、観戦者にとっても印象に残りやすい非技です。
2. 腰砕け(こしくだけ)相手が技を仕掛けていないにもかかわらず、自分の体勢が崩れ、腰から落ちて負けてしまうことです。
相手の攻撃によって倒されたのではなく、自分のバランスを失ったことが原因となります。
3. つき手相手の力が加わっていない状態で、自分の手を土俵について負けることです。
例えば、相手の動きとは関係なく自分の体勢を崩し、手をついてしまった場合が該当します。
4. つきひざ相手の力が加わっていない状態で、自分の膝を土俵について負けることです。
つき手と似ていますが、こちらは手ではなく膝が先に土俵につく点が違います。
5. 踏み出し相手の力が加わっていない状態で、自分の足が土俵の外へ出て負けることです。
勇み足との違いは、相手を土俵際に追い込んでいるかどうかです。勇み足は相手を攻めている最中に勢い余って自分が先に出るケース、踏み出しは相手の力によらず自分の足が外へ出るケースです。
決まり手と非技の決定的な違い決まり手と非技は、どちらも勝負を終わらせる結果ですが、勝負が決まった原因が異なります。
- 決まり手:力士が仕掛けた技によって相手を倒す、または土俵の外へ出す。
- 非技:相手の技によらず、自分の体勢の崩れや足の踏み出しなどで負ける。
この区別は、取組の内容を正しく理解するために欠かせません。勇み足を押し出しと同じように扱ったり、つき手を反則負けと混同したりするのは誤りです。
【反則負け・不浄負け】仕組みと禁じ手8種類を解説
大相撲には、82手の決まり手や5つの非技とは別に、禁じ手を使用した場合の反則負けがあります。
日本相撲協会の審判規則では、相手に危害を与える行為や競技の公正さを損なう行為などが禁じられています。
大相撲で反則負けになる主な禁じ手8種類- 握り拳で殴る:拳を使って相手を殴る行為。
- 頭髪をつかむ:相手の髪の毛やまげをつかむ行為。
- 急所を突く:目やみぞおちなどの急所を突く行為。
- 両耳を同時に張る:両方の耳を同時に手のひらで張る行為。
- 前立褌をつかむ:相手のまわしの前袋をつかむ行為。
- 喉をつかむ:相手の喉を直接つかむ行為。
- 胸や腹を蹴る:相手の胸部や腹部を蹴る行為。
- 指を折り返す:相手の一指または二指を反対方向へ折り返す行為。
これらは通常の技の攻防とは異なり、相撲の競技規則で禁止されている行為です。使用した場合は反則負けの対象になります。
不浄負けとは何か?不浄負け(ふじょうまけ)は、相撲でまわしの前褌が外れ落ちた場合に適用される反則負けを指す通称です。
日本相撲協会の勝負規定第16条には、前褌が外れ落ちた場合は負けになる旨が定められています。
つまり、不浄負けは決まり手82手の一つではありません。また、勇み足などの非技5つにも含まれません。規則違反に関する反則負けの一種として理解するのが正確です。
まわしが緩んだだけで不浄負けになる?ここは誤解されやすいポイントです。まわしの結び目が緩んだり、前垂れが土俵についたりすることと、前褌が外れ落ちることは同じではありません。
相撲規則では、締込の前垂れが砂についても、それだけで負けにはならないとされています。
また、取組中にまわしが緩んだ場合には、行司が「まわし待った」をかけ、両力士の動きを止めて締め直すことがあります。
したがって、まわしが少しずれたというだけで不浄負けになるわけではありません。規定が対象としている状態を区別する必要があります。
【2026年の重要変更】髷が土俵についた場合の勝敗規定が71年ぶりに改定
2026年の大相撲を語るうえで見逃せないのが、頭髪が土俵についた場合の勝負規定の変更です。
日本相撲協会は2026年10月1日の理事会で、勝負規定第9条の一部改定を決定しました。
従来は、頭髪が砂についた場合は負けとする一方、相手を倒しながら瞬時に先に髪がついた場合は負けとしない例外規定がありました。
今回の改定では、この例外部分を削除。今後は、技を仕掛けている側であっても、頭髪が先に土俵につけば負けとなるルールに整理されました。
この例外規定は1955年から続いていたもので、削除は71年ぶりの変更です。
報道によると、審判部から判定の分かりにくさを指摘する意見があり、投げの打ち合いなどで技を仕掛けている側かどうかを判断する難しさが改定の背景にありました。藤島広報部長(元大関・武双山)は、髷も体の一部とみなして判定を統一する趣旨を説明しています。
髪をつかむ反則と、髪が土俵につく負けは別物ここで間違えやすいのが、髪の毛をつかむ行為と、髪の毛が土俵につく行為の違いです。
- 髪の毛をつかむ:禁じ手に該当し、反則負けの対象。
- 髪の毛が土俵につく:勝負規定に基づく敗北判定。
どちらも髪の毛が関係しますが、適用される規則が異なります。
この変更は、今後の取組で投げの打ち合いや土俵際の攻防を見る際にも注目したいポイントです。技を仕掛けているかどうかだけではなく、髷がいつ土俵についたかという判定にも目を向ける必要があります。
【プロの結論】大相撲の結果は決まり手の頻度と勝負の過程で読み解く
大相撲の結果を深く理解するには、珍しい大技だけを追いかけるのではなく、実際にどの決まり手が多く使われているのかを確認することも有効です。
日本相撲協会の決まり手ランキングは、2013年1月場所から2026年9月場所の千秋楽まで、合計192,672番を対象に集計しています。
その結果、上位2つは次のとおりです。
- 1位:押し出し 48,502回(25.17%)
- 2位:寄り切り 48,007回(24.92%)
- 3位:叩き込み 15,881回(8.24%)
- 4位:突き落とし 10,492回(5.45%)
- 5位:寄り倒し 9,269回(4.81%)
押し出しと寄り切りを合わせると、全体の約50.09%を占めます。つまり、集計対象となった取組の約半数は、この2つの基本的な決まり手で勝負が決まっています。
この数字から見えてくるのは、大相撲の勝負が必ずしも派手な投げ技や珍しい大技によって決まるわけではないということです。
相手の重心を崩し、足の位置を制し、土俵際まで圧力をかけ続ける。こうした基本動作の積み重ねが、最も多くの勝利につながっています。
大相撲の結果を確認するときの3つの判断基準1. 最終成績と当日の勝敗を分けて見る
一日の取組結果だけでは、力士の場所全体の調子は判断できません。星取表で15日間の成績を確認し、連勝・連敗や勝ち越しの有無まで見ることが大切です。
2. 決まり手から力士の攻防を読み解く
押し出しが多い場合と、投げ技や捻り手で勝つ場合では、取組の展開が異なります。決まり手を確認したうえで映像を見ると、どのような攻防が勝敗を分けたのかが分かりやすくなります。
3. 非技・不戦勝・反則負けを混同しない
勝敗の記録が同じでも、勝負の成立過程は異なります。技で勝ったのか、相手の自滅で勝ったのか、相手の休場による不戦勝なのかを区別することで、結果を正確に理解できます。
特に、珍しい勝負結果が記録された場合には、決まり手の名称だけでなく、該当する規則や実際の取組内容まで確認することをおすすめします。
【大相撲の結果】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:大相撲の決まり手は全部で何種類ありますか?
A1:日本相撲協会が定める決まり手は82手です。これとは別に、勇み足、腰砕け、つき手、つきひざ、踏み出しという5つの非技があります。
Q2:非技と決まり手の違いは何ですか?
A2:決まり手は、力士が仕掛けた技によって勝敗が決まった場合の名称です。一方、非技は相手の技によらず、体勢の崩れや自分の足が土俵の外に出ることなどで勝負が決まった場合の分類です。
Q3:不浄負けは決まり手82手に含まれますか?
A3:含まれません。不浄負けは、まわしの前褌が外れ落ちた場合に適用される反則負けの通称です。決まり手や非技とは別の扱いです。
Q4:大相撲で髪の毛が土俵についたら負けですか?
A4:2026年10月1日に日本相撲協会が勝負規定第9条の例外部分を削除する改定を決定しました。改定後は、技を仕掛けている側でも頭髪が先に土俵につけば負けとなるルールです。
Q5:2026年9月場所の幕内優勝力士は誰ですか?
A5:横綱・大の里です。12勝3敗で幕内優勝を果たし、通算6回目の優勝となりました。十両では北の若が11勝4敗で優勝しています。
大相撲の結果を正しく読み解くには、勝った力士と負けた力士だけでなく、決まり手や勝負結果の分類まで確認することが大切です。
日本相撲協会が定める決まり手は82手。これとは別に、勇み足や腰砕けなどの非技が5つあります。また、禁じ手による反則負けや不浄負けは、これらとは異なる規則上の扱いです。
2026年10月には、頭髪が土俵についた場合の勝負規定も71年ぶりに改定されました。大相撲の結果を理解するうえでは、こうしたルールの変化も押さえておきたいところです。
直近の九月場所では大の里が12勝3敗で幕内優勝。次の九州場所は11月8日に開幕します。
今後の取組を観戦するときは、星取表で力士の成績を確認し、決まり手で勝負の内容を振り返り、非技や反則の違いにも注目してみてください。白星と黒星の裏にある力士の技術や判断まで見えてくると、大相撲の面白さはさらに広がります。
主な参照資料: 日本相撲協会の決まり手一覧・公式星取表・優勝力士記録、2026年10月の勝負規定改定に関する報道。