G1は「Grade 1(グレード・ワン)」の略称で、ボートレースの競走格付けの一つだ。公式のグレード制度では、SG、G1、G2、G3、一般戦の5段階に分かれている。
このうちG1は、最高位のSGに次ぐ第2位。全国から実力のある選手が集まり、タイトル獲得を争う重要な競走として位置付けられている。
BOAT RACE公式ガイドによると、G1の代表的な競走には次の種類がある。
- プレミアムG1
- 地区選手権
- 高松宮記念特別競走
- 周年記念競走
G1の特徴は、単に賞金が高いことだけではない。A1級を中心とした選手構成に加え、開催場ごとの記念タイトルや地域の代表を決める競走など、開催目的そのものに違いがある。
一般戦では出場選手の級別に幅がある一方、G1では全国的な実績を持つレーサー同士の対戦が多くなる。そのため、選手の実力だけでなく、モーター性能や水面との相性、スタート力なども観戦時の要点になる。
【SG・G1・G2・G3の違い】グレードと優勝賞金を比較

ボートレースのグレードは、競走の格式や出場条件、優勝賞金などによって区分されている。
特に混同しやすいのが、SGとG1の関係だ。G1は高い格式を持つものの、SGより上位というわけではない。
5段階のグレード比較BOAT RACE公式ガイドが公表している賞金額の目安を整理すると、次のようになる。
| グレード | 位置づけ | 優勝賞金の目安 | 主な特徴 |
|---|---|---|---|
| SG | 最高位 | 2,000万~4,200万円 | 選考条件が厳しい最高峰の競走 |
| G1 | 第2位 | 640万~1,700万円 | 原則A1級レーサーが中心 |
| G2 | 第3位 | 500万円以上 | 実力上位のレーサーが競う |
| G3 | 第4位 | 120万円以上 | 企業杯やオールレディースなど |
| 一般戦 | 第5位 | 80万円以上 | 幅広い級別の選手が出場 |
賞金額は公式ガイド掲載の2025年7月1日時点の参考値。開催競走や年度によって異なる。
SGとG1は何が違う?SGはボートレースの最高峰に位置する競走で、限られた実績上位選手だけが出場できる。
代表的なSGには、ボートレースクラシック、ボートレースオールスター、グランドチャンピオン、オーシャンカップ、ボートレースメモリアル、ボートレースダービー、チャレンジカップ、グランプリがある。
一方、G1はSGより開催数が多く、周年記念や地区選手権など、さまざまなテーマの競走が年間を通して開催される。
賞金面でも違いは明確だ。SGのグランプリは優勝賞金が1億1,000万円と、通常のG1を大きく上回る。
つまり、SGは年間の頂点を争う最高峰の舞台、G1は全国の実力者がタイトルを懸けて競う重要な舞台という違いがある。
G1とG2・G3の違いG2はG1に次ぐグレードで、秩父宮妃記念杯やモーターボート大賞などが代表例だ。
G3には企業杯やオールレディースなどがあり、特定の企業や選手カテゴリーに関連した競走も開催される。
初心者が覚えておきたいのは、グレードが高いほど出場条件や賞金の水準も高くなるという基本構造だ。
ただし、グレードだけでレースの面白さや波乱の可能性が決まるわけではない。出場選手の組み合わせや開催場の特徴も確認したい。
【G1ボートレースの出場条件・出場資格】A1級なら必ず出られる?
G1の出場条件を理解するうえで欠かせないのが、ボートレーサーの級別制度だ。
レーサーは成績に応じてA1、A2、B1、B2の4段階に分類される。最上位に位置するのがA1級であり、G1では原則としてA1級レーサーが出場する。
A1級になるための条件A1級は全レーサーの上位約20%に相当する最上位の階級だ。
BOAT RACE公式ガイドによれば、A1級の勝率ボーダーは通常6.20前後となることが多い。
級別は毎年1月と7月に更新される。つまり、一度A1級になった選手でも、成績によっては次の審査でA2級以下に降格する可能性がある。
2026年11月1日に公表された最新の級別情報2026年11月1日、日本モーターボート競走会は2027年前期の選手級別に関する情報を発表した。
審査対象期間は2026年5月1日から10月31日まで。2027年1月1日から6月30日まで適用される級別の発表である。
公表された各級のボーダーラインと人数は次のとおり。
- A1級:勝率6.27、334人
- A2級:勝率5.49、337人
- B1級:勝率2.00、802人
- B2級:185人
なお、この発表時点では成績確認期間と選手出場あっせん委員会の審議を経る前であり、正式決定前の数値となっている。
注目すべきなのは、A1級の基準が常に同じではないことだ。勝率の水準や選手全体の成績分布によって、ボーダーラインは変動する。
A1級なら全員がG1に出場できるのかここは誤解されやすい部分だ。
G1は原則A1級レーサーが対象だが、A1級になればすべてのG1に自動的に出場できるわけではない。
開催競走ごとに出場枠があり、主催者推薦や競走独自の選考条件などが設定される。
例えば、唐津の全日本王者決定戦では、公式の競走説明に「原則A1選手の主催者推薦のレーサー」と記載されている。
したがって、出場資格を調べるときは、A1級という級別だけで判断せず、対象競走の出場予定選手一覧まで確認する必要がある。
【G1の種類と特徴】周年記念・地区選手権・高松宮記念・プレミアムG1
G1には複数の競走形式がある。それぞれの成り立ちを知ると、開催予定を見たときにレースの特徴を把握しやすくなる。
1. G1周年記念競走周年記念競走は、ボートレース場の開設を記念して開催されるG1だ。
各レース場の歴史や地域との結び付きが強く、開催場にとって重要なタイトルとなっている。
例えば、唐津では2026年10月18日から23日まで、G1全日本王者決定戦(開設73周年記念)が開催された。
優勝したのは峰竜太選手。2025年の第72回大会では丸野一樹選手が優勝している。
周年記念は、開催場ごとに異なる競走名が付いているため、レース名に「開設○周年記念」と入っているかどうかも確認ポイントになる。
2. G1地区選手権地区選手権は、全国を6地区に分け、それぞれの地区チャンピオンを決めるG1競走だ。
対象となる地区は以下の6つ。
- 関東地区
- 東海地区
- 近畿地区
- 四国地区
- 中国地区
- 九州地区
通常の周年記念とは異なり、地域ごとの代表的な選手が競う点に特徴がある。
2026年の唐津開催、第72回九州地区選手権は1月30日から2月4日まで行われ、定松勇樹選手が優勝した。
地区選手権は地域の有力選手を比較しながら観戦したい人に向いている。
3. G1高松宮記念特別競走高松宮記念特別競走は、住之江を舞台に開催される伝統あるG1競走だ。
2026年は第54回大会が予定され、開催期間は11月5日から10日までとなっている。
出場予定選手には、松井繁、太田和美、池田浩二、中島孝平、井口佳典、石野貴之など、実績を持つA1級レーサーの名前が並ぶ。
周年記念や地区選手権とは異なる独自の競走タイトルであり、G1の多様性を知るうえでも押さえておきたい大会だ。
4. プレミアムG1とは?プレミアムG1は、Premium G1の略称で、通常のG1とは異なる特別な位置付けを持つ競走だ。
公式の英語版ガイドでは、SGと通常のG1の間に位置する競走として紹介されている。
代表的なプレミアムG1には次の大会がある。
- マスターズチャンピオン:ベテランレーサーを対象とする競走
- レディースチャンピオン:女子レーサーによる頂点争い
- ヤングダービー:若手レーサーが主役となる競走
- クイーンズクライマックス:年間獲得賞金上位の女子レーサーが競う大会
- ボートレースバトルチャンピオントーナメント:短期決戦形式の競走
- スピードクイーンメモリアル:女子レーサーのスピードに注目する競走
一般的なG1が周年記念や地区選手権などを中心とするのに対し、プレミアムG1は年齢、性別、実績、競技特性など、明確なテーマを持っている。
例えば、マスターズチャンピオンは開催年の4月1日時点で45歳以上の選手を基本的な対象としている。
5. G1ドリーム戦の出場選手はどう決まる?G1の初日に組まれるメインレースがドリーム戦だ。
原則として6人の有力レーサーが選ばれ、そのシリーズの中心となる一戦を繰り広げる。
ここで重要なのは、SGやプレミアムG1と通常のG1では選手の選考方法が異なる点だ。
BOAT RACE公式ガイドによれば、通常のG1ドリーム戦は出場レーサーの中から記者や開催施行者によってメンバーが決定される。
初日と2日目にそれぞれドリーム戦を行うWドリーム戦を採用するシリーズもある。
したがって、ドリーム戦の出場選手は、単純に勝率順で6人を並べたものとは限らない。開催側が選ぶ注目選手や実績上位者の顔触れにも注目したい。
【2026年最新】G1ボートレースの開催予定・日程と注目レース結果
2026年11月1日時点で、年内に予定されている主なG1競走を整理した。
特に11月は、住之江、鳴門、びわこ、丸亀と各地でG1が続く。12月にも周年記念競走やプレミアムG1が控えている。
2026年11月・12月の主なG1開催予定| 開催期間 | 競走名 | ボートレース場 |
|---|---|---|
| 11月5日~10日 | 第54回高松宮記念特別競走 | 住之江 |
| 11月6日~11日 | 大渦大賞開設73周年記念競走 | 鳴門 |
| 11月14日~19日 | 開設74周年記念 びわこ大賞 | びわこ |
| 11月15日~20日 | 京極賞開設74周年記念競走 | 丸亀 |
| 12月3日~8日 | 徳山クラウン争奪戦開設73周年記念競走 | 徳山 |
| 12月6日~11日 | オールジャパン竹島特別 開設71周年記念競走 | 蒲郡 |
| 12月26日~31日 | クイーンズクライマックス(PG1) | 住之江 |
なお、11月24日から29日に常滑で開催されるチャレンジカップはSG、同時開催のレディースチャレンジカップはG2だ。どちらも注目度は高いが、G1ではないため区別しておきたい。
また、クイーンズクライマックスは12月26日からシリーズが始まり、メインの競走日程は12月28日から31日までとなっている。
2026年のG1優勝者・開催結果開催済みのG1についても、注目したい結果がある。
2026年の唐津開催では、次の2つのタイトルで異なるレーサーが優勝した。
- 第72回九州地区選手権:定松勇樹選手(1月30日~2月4日)
- 全日本王者決定戦・開設73周年記念:峰竜太選手(10月18日~23日)
同じG1でも、地区選手権と周年記念では競走の目的が異なる。こうした優勝者の違いを追うことで、選手の実績だけでなく、各大会の特色も見えてくる。
2026年の最新日程・レース結果を確認する方法G1の開催予定や結果を調べるなら、BOAT RACE公式サイトのグレード別年間スケジュールを利用するのが基本だ。
確認するときは、次の順番で情報を追うと分かりやすい。
1. グレード別年間スケジュールで対象年を2026年に設定する。
2. G1・G2の開催一覧から競走名と開催場を確認する。
3. 各競走の出場予定レーサー一覧で選手と級別を確認する。
4. 開催中は出走表、得点率、レース結果を確認する。
5. 最終日は優勝戦の着順と優勝者を確認する。
特に注意したいのは、年間スケジュールと出場予定選手一覧は別の情報だという点だ。
開催日程が決まっていても、出場選手は変更される場合がある。実際の観戦前には、対象競走の最新情報を確認しておきたい。
【G1ボートレースの楽しみ方】初心者が注目すべきポイント
G1を観戦するとき、単純に有名選手の名前だけを追うのでは、レースの面白さを十分に理解できない。
重要なのは、出場選手の実績と当日の条件を分けて考えることだ。
1. A1級の実績と近況を確認するA1級は実力上位の目安になるが、級別だけで当日の着順が決まるわけではない。
直近の勝率や2連対率、3連対率、スタートタイミングなども比較したい。
特にG1は実力者同士が集まるため、わずかなコンディションの違いが結果に影響することもある。
2. モーター性能を確認するボートレースでは、選手の実力に加えてモーターの性能も重要だ。
モーターの2連対率や直近の整備状況、展示航走での動きを確認すると、選手の級別だけでは分からない部分が見えてくる。
3. 開催場の水面特性を把握する同じ選手でも、すべてのボートレース場で同じような成績を残せるとは限らない。
水面の広さや風の影響、波の状態、コースごとの特徴などによってレース展開は変化する。
G1を選ぶときは、出場選手だけでなく開催場にも注目するとよい。
4. ドリーム戦と優勝戦を比較するドリーム戦は開催初日の注目レース、優勝戦はシリーズの最終的な勝者を決めるレースだ。
両方を比較すると、開催前の注目度とシリーズを通じた実際の成績の違いが分かる。
選手の得点率や予選順位がどう変化したのかを追うことも、G1観戦の楽しみ方の一つだ。
【G1ボートレース】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:G1ボートレースはSGより格下なのですか?
A1:はい。ボートレースの公式グレード制度では、SGが最上位でG1はその次に位置する。G1も全国の実力上位レーサーが集まる重要なタイトル競走だ。
Q2:G1に出場できるのはA1級だけですか?
A2:原則としてA1級レーサーが中心だ。ただし、競走ごとの選考条件や主催者推薦などがあるため、すべてのG1で一律に同じ条件が適用されるわけではない。
Q3:G1の優勝賞金はいくらですか?
A3:BOAT RACE公式ガイド掲載の目安では640万~1,700万円。競走によって金額が異なるため、個別大会の賞金情報を確認したい。
Q4:プレミアムG1と通常のG1は何が違いますか?
A4:プレミアムG1はSGと通常のG1の間に位置付けられる特別な競走だ。マスターズ、レディース、ヤング、クイーンズなど、独自の出場条件やテーマが設定されている。
Q5:G1周年記念と地区選手権の違いは何ですか?
A5:周年記念はボートレース場の開設を記念する大会で、地区選手権は全国6地区の代表的なレーサーが地区チャンピオンを争う大会だ。開催目的と選手選考の考え方が異なる。
Q6:G1の歴代優勝者はどこで調べられますか?
A6:BOAT RACE公式サイトの競走別記録や各レース場の公式サイトで確認できる。競走名から検索すると、過去の開催回、優勝戦実施日、優勝者などを調べやすい。
Q7:2026年のG1開催日程はどこで確認できますか?
A7:BOAT RACE公式サイトのグレード別年間スケジュールで確認できる。開催日だけでなく、出場予定選手一覧や開催中のレース結果も併せて確認するのがおすすめだ。
G1ボートレースは、SGに次ぐ第2位のグレードに位置する重要な競走だ。
原則としてA1級レーサーが出場し、優勝賞金は公式ガイド掲載の目安で640万~1,700万円。周年記念、地区選手権、高松宮記念特別競走など、開催目的の異なる大会が年間を通じて実施されている。
2026年11月以降も、住之江の高松宮記念特別競走、鳴門の大渦大賞、びわこ大賞、丸亀の京極賞など、見逃せないG1が続く。12月には徳山や蒲郡の周年記念、住之江のプレミアムG1・クイーンズクライマックスも控えている。
【プロの結論】
G1を楽しむために押さえておきたい判断基準は、次の3つだ。
- 格式を重視するならSGとG1の違いを理解する。 グレードは競走の位置付けを把握する基本情報になる。
- 選手の実力を知りたいならA1級の成績と近況を見る。 級別だけでなく勝率やモーター性能も比較する。
- 大会の特色を楽しみたいなら競走の種類に注目する。 周年記念、地区選手権、プレミアムG1では、それぞれ異なる見どころがある。
G1は、単に高額賞金を争うレースではない。選手の実績、開催場の歴史、地域の誇り、独自の選考条件が重なり合う舞台だ。
2026年の開催予定を確認するときも、日程だけでなく出場選手や過去の優勝者まで調べることで、レースの背景と見どころをより深く理解できる。まずは公式の年間スケジュールから気になるG1を選び、その大会ならではの戦いに注目したい。