札幌ドームについて調べる際、意外と混同されやすいのが、施設の所有者と運営会社の違いです。
現在の大和ハウス プレミストドームは、札幌市が所有する公の施設です。一方、日常的な管理運営やイベント誘致などを担当するのは、株式会社札幌ドームです。
札幌市と株式会社札幌ドームの役割株式会社札幌ドームは1998年10月1日に設立され、資本金は10億円です。札幌市と北海道内の企業などが出資する第三セクター方式の会社として設立されました。
札幌市は施設の所有者であり、地方自治法に基づく指定管理者制度を通じて、株式会社札幌ドームに管理運営を委託しています。
札幌市が公表している指定管理者情報では、2023年4月1日から2028年3月31日までの指定管理者は株式会社札幌ドームです。
つまり、施設を所有する自治体と、実際に施設を動かす会社が分かれている仕組みです。
株式会社札幌ドームが担当する主な事業運営会社の仕事は、サッカーやコンサートの開催日程を調整するだけではありません。公式会社概要では、次のような事業が紹介されています。
- 貸館事業:イベント会場や施設内の諸室の貸し出し
- 商業事業:飲食店や物販施設の管理運営
- 観光事業:展望台やドーム見学ツアーの運営
- 市民利用事業:サッカー練習場やトレーニング室などの管理
- 広告事業:施設内の広告看板などの販売管理
- 駐車場事業:駐車場の管理運営
- チケット事業:各種イベントのチケット販売管理
こうした複数の事業によって、施設全体の収益機会を確保する仕組みになっています。
第三セクターとしての出資構造株式会社札幌ドームの2023年3月期事業報告に記載された株主構成では、札幌市が発行済株式の55%を保有していました。
そのほか、札幌商工会議所、北海道電力、北海道新聞社、北洋銀行、北海道銀行、サッポロビール、建設会社など、地域に関係する企業・団体が株主として名を連ねています。
この出資構造からも、札幌ドームが単なる民間イベント会社ではなく、札幌市の公共施設としての役割と、民間企業による事業運営の両面を持っていることが分かります。
なお、施設の所有権、運営会社の株式、ネーミングライツは、それぞれ異なる権利です。大和ハウス工業が命名権を取得したからといって、ドームの所有者になったわけではありません。
【コンサドーレ・日本ハム】札幌ドームを支えたスポーツの歴史

札幌ドームの歴史を理解するうえで欠かせないのが、北海道コンサドーレ札幌と北海道日本ハムファイターズの存在です。
この施設はサッカーと野球の両方に対応できる特殊な構造を備え、北海道のプロスポーツを支える拠点として発展してきました。
北海道コンサドーレ札幌のホームスタジアム北海道コンサドーレ札幌は、現在も大和ハウス プレミストドームをホームスタジアムとして使用しています。
2024年8月1日には、Jリーグからもホームスタジアムの名称変更が発表されました。クラブの本拠地としての役割は変わらず、施設の愛称だけが新しくなった形です。
2026年のJリーグ公式クラブ情報でも、ホームスタジアムは大和ハウス プレミストドームと掲載されています。
コンサドーレにとって、この会場は北海道のサポーターが集まり、ホームゲームを戦う重要な拠点です。屋内施設のため、屋外競技場と比べて天候の影響を受けにくいという特徴もあります。
北海道日本ハムファイターズの本拠地だった19年間もう一つの大きな歴史が、北海道日本ハムファイターズとの関係です。
ファイターズは2004年に本拠地を東京から札幌へ移し、札幌ドームをホーム球場として使用しました。札幌ドームでの初戦は2004年4月2日です。
球団公式の歴史資料によると、北海道への移転後、チームは地域に根付いた球団へと成長していきました。2006年には25年ぶりのパ・リーグ優勝を達成し、日本シリーズも制覇。翌2007年には球団初のパ・リーグ連覇を果たしています。
北海道におけるプロ野球人気を高めた時代を支えた会場が札幌ドームでした。
しかし、2023年シーズンからファイターズは北広島市の新球場「ES CON FIELD HOKKAIDO(エスコンフィールドHOKKAIDO)」へ本拠地を移転しました。
2022年9月28日の札幌ドームでのホーム最終戦では、満員となる41,138人が来場。ファイターズの公式発表によると、2022年シーズンの年間来場者数は129万1,495人でした。
球団は札幌ドームで過ごした19年間への感謝を表すセレモニーを実施し、北海道での本拠地の歴史に一区切りをつけました。
野球とサッカーを両立できる特殊な構造札幌ドームの特徴は、野球とサッカーの両方に対応できることです。
日本野球機構の施設紹介でも触れられているように、天然芝のサッカー用フィールドと人工芝の野球用グラウンドを切り替えるホヴァリングサッカーステージを採用しています。
サッカーの試合では天然芝のフィールドを使用し、野球では人工芝のグラウンドを使用するという仕組みです。
この特殊な構造は、北海道の気候条件に対応しながら、異なる競技の大規模大会を開催するためのものです。
一方、ファイターズの移転によってプロ野球の公式戦という大きな利用機会を失ったことは、施設運営にとって大きな転換点となりました。
その後、コンサートや展示会、地域イベントなどの誘致が、施設の稼働率と収益を支える重要なテーマになっています。
【プロの結論】札幌ドームと嵐をめぐる情報で間違えやすいポイント
札幌ドームと嵐について検索すると、過去のライブ情報、2026年のラストツアー、施設の名称変更、運営会社の情報が同じ検索結果に並ぶことがあります。
しかし、それぞれは別のテーマです。特に、次の4点を区別すると情報を整理しやすくなります。
1. 札幌ドームとプレミストドームは同じ施設札幌ドームという名称が検索結果や過去の映像に残っていても、現在の大和ハウス プレミストドームとは別施設ではありません。2024年8月1日から愛称が変更された同一の会場です。
2. 命名権の取得と施設の所有権は別大和ハウス工業はネーミングライツを取得した企業であり、施設の所有者ではありません。所有者は札幌市、指定管理者は株式会社札幌ドームという関係が続いています。
3. 嵐の過去の開催実績と2026年の公演は区別する2008年から2019年までの公演は、旧名称の札幌ドーム時代の実績です。2026年3月の「We are ARASHI」は、現在の愛称である大和ハウス プレミストドームで開催された公演です。
4. 収容人数と実際のライブ動員数は同じではない最大収容人数53,820人という数字だけで、嵐の各公演の動員数を判断することはできません。ステージ構成や機材スペース、客席の使用範囲によって実際の収容人数は変わります。
座席の見え方やアリーナ構成についても、過去の公演の情報を現在の公演にそのまま当てはめないことが大切です。
【札幌ドーム嵐】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年に嵐は札幌ドームでライブを開催しましたか?
A1:はい。2026年3月13日・14日・15日に「ARASHI LIVE TOUR 2026 We are ARASHI」が開催されました。会場は大和ハウス プレミストドームです。
Q2:嵐の札幌ドームでの最後のライブはいつですか?
A2:2026年3月13日から15日まで開催された「We are ARASHI」の札幌公演です。嵐のグループ活動自体は2026年5月31日のツアーファイナルをもって終了しました。
Q3:札幌ドームは現在、何という名前ですか?
A3:2024年8月1日から「大和ハウス プレミストドーム」という愛称が使用されています。略称は「プレド」です。旧称の札幌ドームも広く使われています。
Q4:札幌ドームの所有者と運営会社は同じですか?
A4:異なります。施設の所有者は札幌市で、株式会社札幌ドームが指定管理者として管理運営を担当しています。
Q5:札幌ドームの最寄り駅はどこですか?
A5:札幌市営地下鉄東豊線の福住駅です。3番出口から徒歩約10分で到着します。
Q6:札幌ドームの収容人数は何人ですか?
A6:固定客席数は41,566席、イベントに応じた最大収容人数は53,820人です。コンサートではステージ構成や座席配置によって実際の収容人数が異なります。
札幌ドームと嵐の関係は、2008年の「Dream-A-live」から2026年の「We are ARASHI」まで続く、北海道のライブ文化を象徴する歩みの一つです。
特に2009年の10周年ツアー「5×10」、2018~2019年の20周年ツアー「5×20」、そして2026年のラストツアーは、札幌公演を振り返るうえで重要な節目となっています。
会場は2024年8月1日に「大和ハウス プレミストドーム」へ愛称を変更しましたが、札幌市が所有し、株式会社札幌ドームが運営する基本的な仕組みは変わっていません。
また、北海道コンサドーレ札幌のホームスタジアムとして現在も使用されており、北海道日本ハムファイターズが2004年から2022年まで本拠地としてきた歴史も残っています。
【プロの結論】
札幌ドームを正しく理解するポイントは、「施設の名称」「所有者」「指定管理者」「イベント開催実績」を分けて把握することです。
嵐の公演情報を調べるなら、歴代ツアーの日程と2026年のラストツアーを区別すること。施設について調べるなら、現在の愛称と旧名称が同じ会場を指していることを理解すること。この2点を押さえるだけでも、検索結果に含まれる古い情報や誤解を避けやすくなります。
2026年の嵐の札幌公演は、すでに終了しました。しかし、札幌ドームからプレミストドームへと名称を変えながら、北海道のスポーツや音楽イベントを支えていく会場の歴史は、これからも続いていきます。
主な確認資料:
- STARTO ENTERTAINMENT公式公演情報・嵐の公式発表
- 大和ハウス工業・株式会社札幌ドーム共同プレスリリース(2024年7月19日)
- 札幌市「指定管理者制度」
- 大和ハウス プレミストドーム公式会社概要・施設案内・アクセス情報
- Jリーグ公式サイト・北海道日本ハムファイターズ公式球団史
- 日本野球機構の施設紹介
- LiveFansなどの過去公演日程資料