心房中隔欠損症を考えるうえで見落とせないのが、成人先天性心疾患(ACHD)という分野です。
先天性心疾患は子どもの頃に治療すれば終わり、という単純なものではありません。手術後も心臓の状態によっては、成人期まで専門的な経過観察が必要になります。
手術を受けたら完全に治るのか欠損孔を閉じることで、心臓や肺にかかっていた余分な負担が軽減されることは期待できます。
一方、治療前から心臓の拡大や不整脈、肺高血圧などが生じていた場合、閉鎖後も注意が必要なことがあります。
日本循環器学会などの2025年改訂版ガイドラインでも、成人期に治療を受けた患者のうち、心房不整脈や肺高血圧、心室機能低下、弁逆流などを合併している場合には定期的なフォローアップが示されています。
また、デバイスを用いたカテーテル閉鎖術後は、1か月後、数か月後、1年後、その後は年1回の定期確認が示されています。
有名人の現在の生活から分かることスギちゃんは、2024年のこども家庭庁のインタビューで、胸の手術痕を隠さず、同じ病気を経験した子どもたちに励ましの言葉を送っていることを明かしました。
紺野ぶるまも、幼少期の手術後に運動に取り組み、芸人として活動を続けています。
2人の経歴は、心房中隔欠損症の手術を経験した人が、その後も仕事や日常生活を送っていけることを示す実例です。
ただし、現在の心機能や検査結果について、2人の詳細な医療情報が公開されているわけではありません。芸能活動を続けていることだけで、すべての患者に同じ経過が期待できると判断することもできません。
成人後に専門医への相談を考えたいケース次のような場合には、循環器内科や成人先天性心疾患を専門とする医療機関への相談が役立ちます。
- 子どもの頃に心房中隔欠損症と診断されたが、成人後の検査を受けていない。
- 手術後も動悸や息切れが続いている。
- 健康診断で心電図の異常を指摘された。
- 心房細動などの不整脈を指摘された。
- 妊娠や出産を予定しており、心臓への負担が気になる。
特に、幼少期に治療した人でも、成人後の健康状態に応じて検査の必要性が変わります。
【プロの結論】心房中隔欠損症の有名人から学ぶべき3つのこと

今回確認したスギちゃんと紺野ぶるまの体験には、医療や患者支援の観点から注目すべき共通点があります。
1.自覚症状がなくても病気が見つかることがある
スギちゃんは小学校の健康診断で、紺野ぶるまは別の病気の検査中に心房中隔欠損症が判明しました。
元気に生活できていることと、心臓に異常がないことは必ずしも同じではありません。
2.治療方法は病気の名前だけでは決まらない
カテーテル治療と開胸手術には、それぞれ異なる適応があります。
欠損孔の位置や大きさ、心臓への負担を調べたうえで治療方針を決める必要があります。新しい治療方法が常に最善というわけではありません。
3.先天性心疾患の経験が人生の可能性を決めるわけではない
スギちゃんは入院生活でお笑いに興味を持ち、芸人への道を志しました。
紺野ぶるまは幼少期の手術を経験した後、スポーツに取り組み、お笑いの世界で活躍しています。
病気の経験は人によって異なりますが、診断されたことだけで将来の仕事や生活の可能性が決まるわけではありません。
大切なのは、病気の状態に合った治療と、必要に応じた継続的な医療支援です。
【心房中隔欠損症有名人】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:心房中隔欠損症を公表している有名人は誰ですか?
A1:本人の具体的な体験談を確認できる人物として、お笑い芸人のスギちゃんと紺野ぶるまが挙げられます。スギちゃんは小学校3年生、紺野ぶるまは5歳のときに病気が判明し、幼少期に心臓の手術を経験しています。
Q2:心房中隔欠損症は大人になってから見つかることもありますか?
A2:あります。小さな欠損や症状が目立たないケースでは、子どもの頃に気づかず、成人後の健康診断や心エコー検査などで発見されることがあります。息切れや動悸などがある場合は循環器内科に相談してください。
Q3:心房中隔欠損症は必ず開胸手術を受ける必要がありますか?
A3:必ずしも開胸手術が必要ではありません。欠損孔の位置や大きさなどの条件が合えば、カテーテル閉鎖術を選択できます。心臓への負担が小さい場合は経過観察となることもあります。治療方法は専門医による検査と評価で決まります。
2026年現在、心房中隔欠損症を本人の体験談と信頼できる報道で確認できる有名人として、スギちゃんと紺野ぶるまが挙げられます。
スギちゃんは小学校3年生の健康診断で病気が見つかり、開胸手術と長期入院を経験しました。紺野ぶるまは5歳のときに心房中隔欠損症と診断され、卵巣嚢腫の手術とほぼ同時期に心臓の手術を受けています。
2人に共通するのは、幼少期に大きな治療を経験しながら、その後も芸能活動を続けていることです。
また、心房中隔欠損症と心室中隔欠損症は、名前こそ似ていますが、欠損する場所も血液の流れも異なる別の病気です。
治療についても、カテーテル閉鎖術と開胸手術のどちらが適しているかは、患者の心臓の構造や血液の流れによって変わります。
有名人の体験談は、病気への理解を深める貴重な情報です。しかし、自分自身や家族の治療方針を決める際には、体験談だけで判断せず、心エコー検査などの医学的評価を優先することが大切です。
子どもの頃に診断された人も、成人後に初めて病気が分かった人も、必要な医療につながりながら、自分らしい生活を続けていくことができます。