2026年のEastern Leagueは、ノースイースト(Northeast)とサウスウエスト(Southwest)の2地区、合計12球団で構成されています。各地区には6球団が所属し、地区内の勝敗・勝率・ゲーム差によって順位が決まります。
MLB公式のMiLB順位表では、2026年9月23日午後1時37分(米東部時間)の最終更新データとして、以下のレギュラーシーズン成績が掲載されています。レギュラーシーズンの最終日程は9月13日でした。
2026年イースタンリーグ最終順位
出典:MLB公式MiLB 2026 Eastern League Overall Standings。ゲーム差は各地区の首位球団を基準とした数値。
順位表で特に目を引くのは、サウスウエスト地区のエリー・シーウルブズです。79勝58敗、勝率.577という成績で地区トップに立ちました。2位のリッチモンド・フライングスクワレルズにも4ゲーム差をつけています。
一方、ノースイースト地区ではサマセット・ペイトリオッツが74勝64敗、勝率.536で首位。レディングは3位の70勝67敗でした。ところが、最終的なリーグ優勝チームはレディングです。この違いが、Eastern Leagueの順位表を読み解くうえで大切なポイントになります。
【順位表の見方】勝敗・勝率・ゲーム差はどう判断する?

MiLBの順位表には、W、L、PCT、GBなどの英語略称が使われています。日本のプロ野球の順位表と基本的な考え方は共通していますが、英語表記に慣れていないと数字の意味を取り違えることがあります。
主な項目の意味
- W(Wins):勝利数
- L(Losses):敗戦数
- PCT(Winning Percentage):勝率
- GB(Games Behind):首位とのゲーム差
- RS(Runs Scored):総得点
- RA(Runs Allowed):総失点
- DIFF(Run Differential):得点と失点の差
- L10:直近10試合の成績
- STRK:現在の連勝・連敗状況
勝率は基本的に「勝利数÷(勝利数+敗戦数)」で算出します。例えば74勝64敗なら、74÷138で約.536です。勝率の数字が高いほど、試合数に対する勝利の割合が高いことを示します。
ゲーム差は、首位球団と比較して何試合分遅れているかを示す数字です。首位との差を単純な勝利数だけで判断するのではなく、首位チームの勝敗と対象チームの勝敗を組み合わせて算出します。
例えば2026年のノースイースト地区では、首位サマセットと2位ポートランドのゲーム差は2.0でした。勝敗だけを見ると3勝差ですが、ポートランドはサマセットより1敗少ないため、実際のゲーム差は2.0になります。
また、サウスウエスト地区ではハリスバーグとアクロンがともに勝率.500、ゲーム差10.5で並びました。勝率が同じでも、消化試合数や勝敗の内訳が異なる場合があるため、勝利数だけで順位の優劣を判断するのは適切ではありません。
もう一つ注意したいのが、2026年の公式順位表では球団ごとの消化試合数が完全には一致していない点です。年間138試合の予定が組まれていても、すべての球団が同じ試合数を消化したとは限りません。勝率とゲーム差を併せて確認することが大切です。
なお、通常のシーズン順位とポストシーズン進出条件は別の指標です。レギュラーシーズンの総合順位だけでなく、前半戦・後半戦の成績も見る必要があります。
【AA級マイナーリーグとは】MLBとの階級の違いを解説
アメリカの野球に詳しくない読者が最初に理解しておきたいのが、AA級というカテゴリーです。
MiLBは、MLB球団が保有・運営する選手育成システムとして機能しています。MLB公式の説明では、フルシーズン制のマイナーリーグは、次の4階級に分類されています。
- Triple-A(AAA):トリプルA
- Double-A(AA):ダブルA
- High-A:ハイA
- Single-A:シングルA
このうちEastern Leagueが所属するのはDouble-Aです。MLBを頂点とする育成階層で考えると、トリプルAの下、ハイAの上に位置します。つまり、メジャーリーグから数えて2段階下のカテゴリーです。
日本語で「AA級マイナーリーグとは何か」と調べた場合、単にアメリカの二軍という説明だけでは不十分です。AA級は独立したプロ野球リーグではなく、MLB各球団の育成組織に属する選手が実戦経験を積むカテゴリーです。
例えば、2026年のイースタンリーグには次のようなMLB球団の傘下チームが所属しています。
- Somerset Patriots:ニューヨーク・ヤンキース傘下
- Portland Sea Dogs:ボストン・レッドソックス傘下
- Reading Fightin Phils:フィラデルフィア・フィリーズ傘下
- Erie SeaWolves:デトロイト・タイガース傘下
- Richmond Flying Squirrels:サンフランシスコ・ジャイアンツ傘下
- Altoona Curve:ピッツバーグ・パイレーツ傘下
このように、各チームはMLB球団と育成上のつながりを持っています。AA級の試合を見る面白さは、チームの勝敗だけでなく、将来メジャーで活躍する可能性を持った若手選手の成長を追えることにもあります。
ただし、AA級で好成績を残したからといって、必ずメジャー昇格するわけではありません。選手の評価には打撃・投球成績だけでなく、守備、走塁、年齢、将来性、所属球団の選手構成なども関係します。
【イースタンリーグの仕組み】12球団・2地区・年間138試合
2026年のEastern Leagueは、12球団をノースイーストとサウスウエストに分けた2地区制です。各地区6球団で構成され、年間138試合を予定したレギュラーシーズンが実施されました。
2026年の公式スケジュールでは、4月2日に開幕し、6月21日までを前半戦、6月23日から9月13日までを後半戦とする日程が設定されていました。
この前半戦と後半戦の区切りが、イースタンリーグのポストシーズンを理解する鍵です。
2026年のポストシーズン進出の仕組み
基本的には、各地区の前半戦と後半戦の勝率トップが進出権を獲得します。前半戦と後半戦で同じ球団が地区トップになった場合は、後半戦の次点球団が進出枠を得ます。
進出した4球団は、まず地区シリーズを戦います。その勝者同士がリーグチャンピオンシップシリーズに進み、最終的なEastern League王者を決定します。
2026年は、次の4球団が地区ごとの前半戦・後半戦を制しました。
- ノースイースト前半戦:Hartford Yard Goats
- ノースイースト後半戦:Reading Fightin Phils
- サウスウエスト前半戦:Richmond Flying Squirrels
- サウスウエスト後半戦:Erie SeaWolves
各シリーズは基本的に3試合制で、地区シリーズを勝ち抜いた球団がリーグ優勝を争います。つまり、年間の勝敗だけで決まるのではなく、シーズンを前後半に分けた競争と短期決戦の両方が組み合わさった制度です。
この制度があるため、レギュラーシーズン全体の順位表で1位になった球団が、そのままリーグ王者になるとは限りません。地区内の前半戦・後半戦の優勝を獲得することが、ポストシーズンへの重要な条件になります。
【イースタンリーグ歴代順位・優勝】2026年はレディングが王者に
2026年のEastern Leagueチャンピオンは、フィラデルフィア・フィリーズ傘下のReading Fightin Philsです。
MLB公式の歴代優勝記録によると、レディングはリーグチャンピオンシップシリーズでエリー・シーウルブズを2勝0敗で破りました。最終戦は13対4の勝利で、ポストシーズンを無敗で終えています。
さらに、今回の優勝はレディングにとって1995年以来となる単独のEastern Leagueタイトルです。長い歴史を持つ球団にとって、節目となるシーズンになりました。
近年の歴代リーグ優勝チーム
- 2026年:Reading Fightin Phils(準優勝 Erie SeaWolves、2勝0敗)
- 2025年:Binghamton Rumble Ponies(準優勝 Erie SeaWolves、2勝1敗)
- 2024年:Erie SeaWolves(準優勝 Somerset Patriots、2勝0敗)
- 2023年:Erie SeaWolves(準優勝 Binghamton Rumble Ponies、2勝0敗)
- 2022年:Somerset Patriots(準優勝 Erie SeaWolves、2勝1敗)
- 2021年:Akron RubberDucks(準優勝 Bowie Baysox、3勝0敗)
- 2020年:新型コロナウイルス感染症の影響でシーズン中止
2024年と2023年にはエリーが連覇を達成し、2025年はビンガムトンが優勝。そして2026年はレディングがタイトルを獲得しました。近年の優勝球団を並べるだけでも、毎年異なるチームが競争の中心に現れていることが分かります。
なお、Eastern Leagueの歴史は1923年にさかのぼります。3月23日、ニューヨーク州ビンガムトンで6球団によるリーグとして設立されました。当初はNew York-Pennsylvania Leagueという名称で、1938年に現在のEastern Leagueへ改称されています。
1994年には10球団、1999年には12球団へと拡大しました。現在の12球団制は、こうした長いリーグ再編の歴史の上に成り立っています。
【NPBイースタン・リーグとの違い】2026年は日本も制度変更
日本の野球ファンが特に注意したいのが、アメリカのEastern Leagueと、NPBのイースタン・リーグはまったく別の競技組織だという点です。
アメリカのEastern LeagueはMLB傘下のAA級リーグです。一方、日本で従来「イースタン・リーグ」と呼ばれていたものは、NPB球団のファームチームによる国内の育成リーグでした。
そして2026年、日本のファーム制度には大きな変更がありました。NPB公式発表によると、従来のイースタン・リーグとウエスタン・リーグによる2リーグ制から、1リーグ3地区制へ移行しています。
新しい地区構成は次のとおりです。
- 東地区:北海道日本ハム、東北楽天、千葉ロッテ、東京ヤクルト、オイシックス新潟
- 中地区:横浜DeNA、読売、埼玉西武、中日、ハヤテ静岡
- 西地区:阪神、オリックス、広島、福岡ソフトバンク
つまり、2026年の日本のファーム順位を調べる場合、従来の「イースタン・リーグ順位」という呼び方だけでは正確に情報を探せません。NPB公式の「ファーム・リーグ東地区」「中地区」「西地区」という区分で確認する必要があります。
2026年の東地区では北海道日本ハムが62勝42敗7分、勝率.596で首位となりました。中地区はDeNAが74勝40敗8分、勝率.649、西地区はソフトバンクが70勝49敗6分、勝率.588でそれぞれ優勝しています。
このように、アメリカのAA級Eastern Leagueと、日本のファーム東地区では、所属球団もリーグの階級も競争の枠組みも異なります。両者を同じ順位表として比較することはできません。
さらに、アメリカのAA級はMLBへの昇格を目指す選手育成カテゴリーですが、NPBのファームは各球団の育成・調整を担うチームです。日本のファーム選手をAA級、AAA級のように分類する公式制度があるわけではありません。
【イースタンリーグ順位】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年のアメリカのイースタンリーグで優勝した球団はどこですか?
A1:Reading Fightin Philsです。2026年のリーグチャンピオンシップシリーズでErie SeaWolvesを2勝0敗で破りました。レギュラーシーズンの地区首位はノースイーストがSomerset、サウスウエストがErieです。
Q2:イースタンリーグはMLBの何軍に相当しますか?
A2:MLB傘下のAA級(Double-A)です。AAA級の下に位置し、MLBから数えると2段階下の育成カテゴリーに当たります。ただし、日本の二軍と完全に同じ制度ではありません。
Q3:2026年のNPBイースタン・リーグ順位はどこで確認できますか?
A3:2026年からNPBのファームは1リーグ3地区制へ移行しました。従来のイースタン・リーグという区分ではなく、NPB公式のファーム・リーグ東地区の順位表を確認してください。
Q4:イースタンリーグの順位は勝率と勝利数のどちらで決まりますか?
A4:順位表では勝率が重要な比較指標です。勝利数が多くても消化試合数が異なる場合があるため、勝率とゲーム差を一緒に確認すると、チームの実際の位置関係を把握しやすくなります。
Q5:レギュラーシーズン1位なら必ずリーグ優勝できますか?
A5:必ずしもそうではありません。2026年は前半戦・後半戦の地区優勝を基準にポストシーズン進出球団が決まり、その後の短期決戦でリーグ王者を決定しました。レギュラーシーズンの首位と最終優勝は別の結果です。
2026年のアメリカのEastern Leagueは、12球団によるAA級のプロ野球リーグとして開催され、レギュラーシーズンではサマセットがノースイースト地区、エリーがサウスウエスト地区の首位に立ちました。
しかし、最終的なリーグ王者となったのはレディングです。前半戦・後半戦の地区優勝を基準とするポストシーズン制度が、通常の順位表とは異なる結果を生みました。
順位を調べる際は、次の3点を押さえておくと情報を正確に読み取れます。
1. 米国のEastern LeagueはAA級であること。 MLB傘下の育成システムに属する12球団のリーグです。
2. 地区順位とリーグ優勝を区別すること。 勝敗・勝率・ゲーム差だけでなく、前半戦と後半戦の結果も確認します。
3. NPBとは制度が異なること。 日本では2026年からファームが1リーグ3地区制となり、従来のイースタン・リーグという区分は変更されています。
今後、2027年以降の順位を調べる場合も、MLB公式のMiLB Eastern League順位表とNPB公式のファーム順位表を使い分けることが大切です。球団名だけでなく、所属階級・地区・対象シーズンを確認すれば、日米の似た名称による混同を避けられます。