MLBの球団数は、2026年現在も30球団です。内訳はアメリカ合衆国に本拠地を置く29球団と、カナダに本拠地を置く1球団。北米2か国にまたがるプロ野球リーグという点が、MLBの大きな特徴です。
リーグ別に見ると、次のようになります。
- アメリカンリーグ:15球団(アメリカ14球団・カナダ1球団)
- ナショナルリーグ:15球団(アメリカ15球団)
- 合計:30球団(アメリカ29球団・カナダ1球団)
カナダ唯一の球団は、トロントを本拠地とするトロント・ブルージェイズです。
一方、ナショナルリーグに所属する球団はすべてアメリカ国内にあります。したがって、MLB全体ではアメリカの球団が多数を占めるものの、アメリカ国内だけで完結するリーグではありません。
この30球団体制が完成したのは1998年です。アリゾナ・ダイヤモンドバックスとタンパベイ・デビルレイズ(現在のタンパベイ・レイズ)が新規参入し、球団数が30に到達しました。その後、2013年にヒューストン・アストロズがナショナルリーグからアメリカンリーグへ移り、現在の15球団ずつという構成が整いました。
【全30球団一覧】アメリカンリーグ・ナショナルリーグと地区分け

MLBの30球団は、2つのリーグに分かれたうえで、それぞれ東地区・中地区・西地区の3地区に振り分けられています。
各地区は5球団ずつ。つまり、15球団を3つのグループに分ける仕組みです。
2026年シーズンの球団構成を一覧にすると、以下のとおりです。
2026年シーズン・リーグ別、地区別の球団一覧
地区分けには何の意味がある?
地区制度は、単に30球団を分類するためのものではありません。
同じ地区の球団同士は、レギュラーシーズンで繰り返し対戦します。地域的に近いライバル同士の試合が多くなり、地区優勝争いにも直接的な影響を与えます。
例えば、アメリカンリーグ東地区にはヤンキース、レッドソックス、ブルージェイズなどが所属しています。これらの球団は同じ地区の順位を争うため、シーズンを通じて対戦結果が注目されます。
一方、西地区の球団は西地区内で順位を競い、中地区も同様の仕組みです。
なお、2026年のアスレチックスは、球団名に旧本拠地のオークランドを付けず、ウェストサクラメントのサッター・ヘルス・パークを暫定本拠地としてプレーしています。球団の歴史と現在の本拠地が一致しないケースとして知っておきたいポイントです。
【2リーグ制の特徴】ナショナルリーグとアメリカンリーグは何が違う?
MLBを理解するうえで欠かせないのが、ナショナルリーグ(National League=NL)とアメリカンリーグ(American League=AL)の違いです。
両リーグはそれぞれ15球団で構成されていますが、歴史的には別々の組織として発展してきました。
ナショナルリーグは1876年、アメリカンリーグは1901年に誕生ナショナルリーグは1876年に設立されました。現在のMLBにつながる歴史を持つ、北米プロ野球の伝統的なリーグです。
一方、アメリカンリーグは1901年に発足しました。既存のナショナルリーグに対抗する形で勢力を拡大し、両リーグは選手の獲得や興行をめぐって競争するようになります。
1903年の協定によって両リーグの関係が整理され、それぞれの優勝球団が対戦するワールドシリーズが始まりました。
かつて最大の違いだった指名打者制度以前のアメリカンリーグとナショナルリーグには、試合中のルールに明確な違いがありました。
その代表例が指名打者(DH)制度です。
アメリカンリーグでは1973年にDH制度が採用され、投手の代わりに打撃専門の選手を打順に入れられるようになりました。
一方、ナショナルリーグでは長らく投手自身が打席に立つルールが採用されていました。
しかし、2022年からナショナルリーグにもDH制度が導入され、両リーグで共通のルールになっています。
この変更によって、現在は「アメリカンリーグはDH制、ナショナルリーグは投手も打席に立つ」という説明は正確ではありません。
現在の両リーグは何を競っている?2026年現在、両リーグは同じ基本ルールで試合を行っていますが、リーグ別の順位や優勝争いは継続しています。
それぞれのリーグで地区優勝やワイルドカードによるポストシーズン進出を争い、最後に残った両リーグの代表球団がワールドシリーズで対戦します。
つまり、現在のMLBは組織運営上は統合されている一方、競技の歴史や優勝争いでは2リーグ制を維持しているのです。
【MLBの歴史】1903年の発足から現在の30球団体制まで
MLBの歴史を正確に理解するには、1903年という年だけでなく、それ以前のナショナルリーグとアメリカンリーグの関係を知る必要があります。
1903年は、両リーグが初めて協調してワールドシリーズを開催した歴史的な年です。
1903年以前は2つのリーグが競争していた1876年にナショナルリーグが設立された後、北米のプロ野球界では複数のリーグが誕生しました。
1901年にはアメリカンリーグがメジャーリーグとして本格的に活動を開始します。
当時、両リーグは選手獲得や興行面で激しく競争していました。特に有力選手の移籍や契約をめぐる問題は、球団経営にとって大きな課題でした。
その後、両リーグは対立を解消するために協議を進め、1903年に協定を結びます。
この合意が、現在のMLBにつながる共同体制の基礎となりました。
1903年に第1回ワールドシリーズが開催1903年には、両リーグの優勝球団が対戦する第1回ワールドシリーズが開催されました。
対戦したのは次の2球団です。
- ナショナルリーグ代表:ピッツバーグ・パイレーツ
- アメリカンリーグ代表:ボストン・アメリカンズ
当時のワールドシリーズは現在の7試合制とは異なり、先に5勝した球団が優勝する9試合制でした。
結果はボストン・アメリカンズが5勝3敗で勝利。これが現代のMLBワールドシリーズの歴史的な出発点となりました。
MLBの球団数はどのように増えてきた?現在の30球団体制は、最初から存在していたわけではありません。
リーグの拡大や球団の移転、新規参入、リーグ間の所属変更を経て、現在の構成に変化してきました。
特に重要なのが1990年代後半から2013年までの動きです。
1998年にはダイヤモンドバックスとデビルレイズが加わり、球団数が30に到達しました。
ただし、当時はナショナルリーグが16球団、アメリカンリーグが14球団という不均衡が生じていました。
そこで2013年、アストロズがナショナルリーグからアメリカンリーグへ移籍します。
この変更によって、現在の両リーグ15球団ずつという構成が実現しました。
【カナダ唯一の球団】ブルージェイズとエクスポズの移転経緯
MLBがアメリカだけのプロ野球リーグではないことを象徴するのが、カナダの存在です。
2026年現在、カナダに本拠地を置くMLB球団はトロント・ブルージェイズの1球団だけです。
ただし、過去にはもう1つカナダの球団が存在しました。それがモントリオール・エクスポズです。
トロント・ブルージェイズは1977年に参入トロント・ブルージェイズは、1977年にアメリカンリーグへ新規参入した球団です。
カナダ最大級の都市トロントを本拠地とし、カナダ全土の野球ファンにとって重要な存在となっています。
MLB公式の球団発表でも、ブルージェイズはカナダ唯一のメジャーリーグ球団として紹介されています。
ブルージェイズが所属するのはアメリカンリーグ東地区です。
アメリカの球団と同じ地区で順位を競い、レギュラーシーズンからポストシーズンまで参加します。国境を越えた球団が特別な別リーグに所属しているわけではありません。
モントリオール・エクスポズはなぜ移転した?もう1つのカナダ球団だったモントリオール・エクスポズは、1969年にナショナルリーグへ参入しました。
カナダ初のMLB球団として長く活動しましたが、球団の移転が決まり、2004年シーズン終了後にアメリカのワシントンD.C.へ本拠地を移します。
MLB公式のワシントン・ナショナルズ歴史資料によると、2004年9月29日にMLBが移転先としてワシントンを選定しました。
さらに同年11月22日、新球団名がワシントン・ナショナルズと発表されます。
そして2005年シーズンから、エクスポズのフランチャイズはワシントンでナショナルズとして活動を開始しました。
この移転によって、カナダのMLB球団はブルージェイズだけになりました。
MLBでは球団の移転によって名前や本拠地が変わるMLBには、長い歴史の中で本拠地を移した球団が複数あります。
代表的なのがアスレチックスとブレーブスです。
アスレチックスは1901年にフィラデルフィアで創設され、その後1955年にカンザスシティへ、1968年にオークランドへ移転しました。さらに2025年からはウェストサクラメントで暫定的に試合を行っています。2028年にはラスベガスへの移転が予定されています。
ブレーブスは、ボストンから1953年にミルウォーキーへ、さらに1966年にアトランタへ移転しました。
こうした事例からも分かるように、MLBでは球団の歴史と現在の都市名が必ずしも一致するとは限りません。
球団名を調べる際には、現在の名称だけでなく、過去の本拠地や移転時期にも注目すると、MLBの歴史がより分かりやすくなります。
【メジャーリーグと大リーグ】呼び方の違いと2026年のMLBの特徴
日本では「メジャーリーグ」「大リーグ」「MLB」という3つの呼び方が使われています。
基本的には同じプロ野球リーグを指しており、別々の組織や競技を意味するものではありません。
メジャーリーグと大リーグは同じ意味?「メジャーリーグ」は、英語のMajor League Baseballに由来する呼び方です。
「MLB」はMajor League Baseballの頭文字を取った略称で、公式名称として使われています。
一方、「大リーグ」はMajor Leagueを日本語に置き換えた表現です。
昭和時代には「アメリカ大リーグ」という呼称も広く使われていました。
現在はメジャーリーグ、大リーグ、MLBのいずれも一般的に使われていますが、正式な組織名を表す場合にはMLBが適しています。
なお、MLBはアメリカとカナダに球団を持つため、「アメリカだけのリーグ」と説明すると正確さを欠きます。
2026年のMLBはリーグを越えた対戦も見どころ現在のMLBでは、ナショナルリーグとアメリカンリーグの球団がレギュラーシーズン中にも対戦します。
この仕組みはインターリーグと呼ばれます。
2023年からはバランス型の日程が導入され、各球団は別リーグの全14球団と対戦するようになりました。
2026年の公式日程でも、30球団すべてがリーグを越えた対戦を行う構成になっています。
この仕組みには、いくつかのメリットがあります。
- 普段は別リーグで戦うスター選手同士の対戦を見られる。
- 各球団が異なるリーグの球場で試合をする機会が増える。
- 地域的なライバル同士の対戦も楽しめる。
- ワールドシリーズで対戦する前から、両リーグの実力を比較できる。
特に日本の野球ファンにとっては、異なるリーグの球団に所属する日本人選手やスター選手の直接対決を見られることも魅力です。
MLBのポストシーズンはどう決まる?レギュラーシーズンの成績を基に、各リーグからポストシーズンに進出する球団が決まります。
2022年からは、各リーグの出場枠が6球団に拡大されました。
内訳は次のとおりです。
- 東・中・西の各地区優勝球団:3球団
- 地区優勝以外で成績上位のワイルドカード球団:3球団
各リーグでワイルドカードシリーズ、ディビジョンシリーズ、リーグチャンピオンシップシリーズを勝ち抜いた球団が、最後にワールドシリーズで対戦します。
つまり、MLBの最終的な頂点を決めるのは、アメリカンリーグとナショナルリーグの代表同士による対戦です。
MLBの基本を理解するとき、球団数だけを覚えても全体像はつかめません。
重要なのは、球団の所在地、リーグの歴史、地区制度の3つを関連付けて理解することです。
1.30球団のうちカナダは1球団という特徴MLBはアメリカのスポーツというイメージが強いものの、正式にはアメリカとカナダの球団によって構成されるリーグです。
トロント・ブルージェイズがカナダを代表し、アメリカの29球団とともに競争しています。
2.2リーグ制は歴史的な背景を持つナショナルリーグとアメリカンリーグは、1876年と1901年にそれぞれ誕生しました。
1903年の協定によって共同体制が成立し、現在も2つのリーグとしての伝統を維持しています。
ただし、かつて存在したDH制度の違いは2022年に解消されました。昔のルールをそのまま現在のMLBに当てはめないことが大切です。
3.地区制度と球団移転を知ると理解が深まる各リーグの東・中・西地区には5球団ずつ所属しています。
地区優勝がポストシーズン進出に関わるため、同じ地区のライバルとの試合はシーズンの重要なポイントです。
また、エクスポズからナショナルズへの移転や、アスレチックスの本拠地変更のように、球団の歴史は都市や地域の変化と密接に結び付いています。
MLBを観戦する際には、現在の球団名だけでなく、過去の名称や移転の歴史にも注目すると、試合の背景をより深く楽しめます。
【メジャーリーグベースボール】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:MLBは全部で何球団ありますか?
MLBは2026年現在、全部で30球団です。アメリカに29球団、カナダに1球団があります。ナショナルリーグとアメリカンリーグがそれぞれ15球団ずつで構成されています。
Q2:MLBでカナダにある球団はどこですか?
トロント・ブルージェイズです。アメリカンリーグ東地区に所属しています。かつてはモントリオール・エクスポズもカナダに本拠地を置いていましたが、2005年からワシントン・ナショナルズとして活動しています。
Q3:ナショナルリーグとアメリカンリーグの違いは何ですか?
両リーグは歴史的に異なる組織として発展しました。以前はDH制度の有無が大きな違いでしたが、2022年からナショナルリーグにもDH制度が導入され、現在は共通のルールで試合を行っています。
Q4:MLBの東地区・中地区・西地区には何球団ずつ所属していますか?
各リーグの東地区・中地区・西地区には、それぞれ5球団ずつ所属しています。両リーグを合わせると6地区、合計30球団です。
Q5:MLBは1903年に誕生したのですか?
1903年は、ナショナルリーグとアメリカンリーグが協定を結び、第1回ワールドシリーズを開催した重要な年です。ただし、ナショナルリーグは1876年、アメリカンリーグは1901年にそれぞれ誕生しています。そのため、1903年は現在のMLBの共同体制の出発点として理解すると正確です。
Q6:モントリオール・エクスポズは現在どうなっていますか?
2004年シーズン終了後にワシントンD.C.へ移転し、2005年からワシントン・ナショナルズとして活動しています。エクスポズという名称は現在のMLB球団名としては使われていません。
Q7:2026年のMLBで本拠地が移転している球団はありますか?
アスレチックスが代表例です。2025年からウェストサクラメントのサッター・ヘルス・パークを暫定本拠地として使用しており、2028年にはラスベガスへの移転が予定されています。
メジャーリーグベースボールは、2026年現在、アメリカ29球団とカナダ1球団の合計30球団によって構成されています。
ナショナルリーグとアメリカンリーグが各15球団を擁し、それぞれ東地区・中地区・西地区に分かれる仕組みです。
1903年の両リーグの協定と第1回ワールドシリーズを起点に、球団の拡大や移転、ルール変更を重ねながら現在の姿に発展してきました。
特に押さえておきたいのは、次の4点です。
- MLBはアメリカとカナダの30球団で構成される。
- ナショナルリーグとアメリカンリーグは各15球団。
- 各リーグは東・中・西の3地区に分かれ、各地区5球団。
- カナダ唯一の球団はトロント・ブルージェイズ。
また、モントリオール・エクスポズのワシントン移転や、アスレチックスの本拠地変更は、MLBが長い歴史の中で変化してきたことを示す代表的な事例です。
今後も球団の本拠地や運営環境、競技ルールなどは変化していく可能性があります。2026年のMLBを正しく理解するには、単に30球団の名前を覚えるだけでなく、2リーグ制の成り立ちと地区制度、北米全体に広がる球団の歴史を合わせて把握することが大切です。