2026年の日本体育大学駅伝部は、第103回箱根駅伝予選会で総合9位に入り、10時間39分52秒を記録。上位10校に与えられる本大会出場権を獲得し、2027年1月の箱根駅伝本戦へ駒を進めた。
日本体育大学(日体大)は、長距離競技の伝統と選手育成の基盤を持つ大学陸上界の有力校だ。今回の予選会では9位で通過したものの、上位校とのタイム差や10人の合計記録を見ると、本戦でどこまで順位を伸ばせるかが大きな焦点になる。選手層、監督の指導方針、1年生を含む新戦力の成長も、今後のチームを占う材料だ。
【2026年最新】第103回箱根駅伝予選会で日体大は総合9位!

2026年10月17日、東京都立川市で第103回東京箱根間往復大学駅伝競走予選会が開催された。日本体育大学は10時間39分52秒で総合9位となり、箱根駅伝本戦への出場を決めた。
大会は陸上自衛隊立川駐屯地をスタートし、立川市街地を経由して国営昭和記念公園にフィニッシュするハーフマラソン形式。距離は21.0975kmで、各大学の上位10選手の合計タイムによって順位が決まる。
関東学生陸上競技連盟が公表した公式記録では、日体大の上位に入ったのは神奈川大学(10時間36分48秒)。その差は3分04秒だった。一方、10位の法政大学は10時間40分08秒で、日体大との差はわずか16秒。11位の国士舘大学は10時間41分54秒だった。
つまり、日体大は予選通過ラインぎりぎりの10位ではなく、9位で本戦出場を確保した。ただし、8位とのタイム差は小さくなく、箱根本戦でシード権を狙うには、チーム全体のさらなる底上げが必要になる。
公式リザルトの確認先としては、日本テレビの箱根駅伝公式サイトと関東学生陸上競技連盟の大会記録がある。両者に掲載された総合順位とタイムは一致している。
【選手一覧・個人成績】予選会を支えた日体大の主力10人
2026年の予選会で注目したいのは、チーム順位だけでなく、実際に総合タイムを構成した10人の走りだ。
関東学生陸上競技連盟の個人成績とチーム成績を照合すると、日体大の最上位は2年生の夏見虹郎。全体35位、1時間02分52秒でフィニッシュした。続いて3年生の佐藤大和が52位、1時間03分12秒を記録している。
以下は、チーム総合タイムに反映された上位10人の成績だ。
| 全体順位 | 選手名 | 学年 | 記録 |
|---|---|---|---|
| 35位 | 夏見虹郎 | 2年 | 1時間02分52秒 |
| 52位 | 佐藤大和 | 3年 | 1時間03分12秒 |
| 89位 | 荻野桂輔 | 3年 | 1時間03分49秒 |
| 107位 | 水津勇人 | 2年 | 1時間04分00秒 |
| 111位 | 山上勇希 | 3年 | 1時間04分01秒 |
| 129位 | 永見進之介 | 3年 | 1時間04分14秒 |
| 147位 | 樋村銀河 | 3年 | 1時間04分21秒 |
| 148位 | 天瀬海斗 | 4年 | 1時間04分22秒 |
| 161位 | 大島脩太 | 4年 | 1時間04分30秒 |
| 162位 | 國井飛慎 | 3年 | 1時間04分31秒 |
出典:関東学生陸上競技連盟「第103回箱根駅伝予選会・チーム成績、個人成績」。順位は全出場選手中の順位。
この結果から見えてくるのは、突出したエース1人に依存するというより、10人の総合力で順位を確保したチーム構成だ。
最上位の夏見は全体35位。チーム10番目の國井は162位だった。個人順位の幅はあるものの、10人全員が1時間04分31秒以内でまとめた点は、本戦出場を支えた要素といえる。
さらに、上位10人のうち8人が2、3年生で構成されている。4年生は天瀬海斗と大島脩太の2人だ。2026年度の主力が若い学年にも広がっていることは、今後のチームづくりにとって明るい材料になる。
【2026年新入生】日体大駅伝部に加わった29人の新戦力
2026年4月3日、日本体育大学駅伝部は新入生29人を迎えた。公式発表では、29人が駅伝ブロックに加わり、新しいシーズンをスタートさせている。
新入生の出身校を見ると、洛南、九州学院、鳥取城北、佐久長聖など、陸上競技で実績のある高校から選手が集まっている。地域的にも幅広い高校から人材を迎えており、選手育成の裾野を広げる構成だ。
公式メンバー紹介で公表されている1年生の5000m自己ベストから、注目したい選手を挙げる。
- 宗像琢馬:5000m 14分19秒11。鳥取城北高校出身。
- 星野愁:5000m 14分27秒78。中越高校出身。
- 松本育也:5000m 14分28秒81。那須拓陽高校出身。
- 相川健太:5000m 14分30秒96。拓殖第一高校出身。
- 坂井咲太郎:5000m 14分33秒27。九州学院高校出身。
- 野尻大志:5000m 14分35秒68。洛南高校出身。
これらは公式プロフィールに掲載された自己ベストであり、箱根駅伝の出走実績を示すものではない。ただし、5000mのスピードを持つ選手が複数在籍していることは、将来の長距離戦力を考えるうえで注目できる。
特に宗像や星野、松本といった選手は、今後10000mやハーフマラソンに競技の軸を広げていけるかがポイントになる。大学駅伝では5000mのスピードだけでなく、距離への適応力、継続的なコンディション管理、集団走への対応も必要になるためだ。
1年生全員がすぐに箱根駅伝のメンバーに入るわけではない。まずは日本体育大学長距離競技会などで経験を重ね、上級生と競い合いながら出走機会をつかめるかが注目される。
【監督・指導体制】玉城良二監督が率いる日体大のチームづくり
2026年の日本体育大学駅伝部の監督は玉城良二監督。公式メンバー紹介には、小川欽也コーチ、嶋野太海コーチ、野田朱音コーチらもスタッフとして掲載されている。
日体大の指導方針を考えるうえで参考になるのが、日本体育大学の男子駅伝チーム特設ページに掲載された玉城監督のインタビューだ。
同ページで監督は、チームの特徴として「学生が考え、主体的に活動ができるチーム」という考え方を紹介している。4年生を中心に、選手自身が考えて競技に取り組む姿勢を重視している点が特徴だ。
大学駅伝は、監督やコーチが練習メニューを管理するだけでは完結しない。長いシーズンを通じた疲労管理、試合ごとの目標設定、選手同士の競争、故障からの復帰など、選手自身が判断する場面も多い。
日体大のように多くの選手が所属するチームでは、主力だけでなく、控え選手や下級生がどのように成長するかも重要だ。自主性を重視する方針が、選手層の底上げにつながるかが今後の評価ポイントになる。
なお、監督紹介ページには過去の大会を対象とした目標も掲載されている。現在のチーム目標と混同せず、2026年の実績や大会結果と合わせて見る必要がある。
【歴代成績】箱根駅伝10回優勝・5連覇を誇る名門の実績
日本体育大学の駅伝部を語るうえで欠かせないのが、箱根駅伝における歴史だ。
日体大は1949年の第25回大会で箱根駅伝に初出場。1969年から1973年には5年連続の総合優勝を達成した。箱根駅伝の総合優勝は通算10回で、直近の優勝は2013年の第89回大会となっている。
全日本大学駅伝でも通算11回の優勝を誇り、3連覇を2度達成。大学駅伝界で長く実績を積み重ねてきたチームだ。
一方、近年の箱根駅伝では優勝争いから距離がある。東京箱根間往復大学駅伝競走公式サイトの歴代記録を見ると、直近の成績は次のようになっている。
- 第102回(2026年):総合15位、10時間56分42秒
- 第101回(2025年):総合12位、10時間56分22秒
- 第100回(2024年):総合16位、11時間06分30秒
- 第99回(2023年):総合17位、11時間06分32秒
- 第98回(2022年):総合17位、11時間11分11秒
2026年1月の第102回大会は総合15位。シード権獲得には届かなかった。その後、10月の第103回予選会を9位で通過したことから、次の本戦で順位をどこまで戻せるかが焦点になっている。
日体大は2026年まで78年連続で箱根駅伝に出場してきた。第103回大会への出場が決まったことで、連続出場記録は79年連続に伸びることになる。
伝統と近年の成績を分けて評価することが、現在のチームの実力を理解するポイントだ。歴代優勝回数は大きな強みだが、2027年の本戦で必要になるのは、現在の選手たちが生み出す結果である。
【2026年大会日程】日本体育大学長距離競技会から箱根本戦へ
2026年10月31日時点で、日体大駅伝部の公式スケジュールには、秋季の日本体育大学長距離競技会と2027年1月の箱根駅伝本戦が掲載されている。
特に11月は、選手個々の記録を伸ばす機会となる長距離競技会が予定されている。
- 2026年11月7日・8日:第333回日本体育大学長距離競技会(第26回NCG)
- 2026年11月21日・22日:第334回日本体育大学長距離競技会(第27回NCG)
- 2027年1月2日:第103回東京箱根間往復大学駅伝競走・往路
- 2027年1月3日:第103回東京箱根間往復大学駅伝競走・復路
11月の2大会はいずれも日本体育大学健志台キャンパス陸上競技場で開催予定となっている。
日本体育大学長距離競技会は、選手の自己ベスト更新や競技力向上につながる重要な機会だ。箱根駅伝に向けて、10000mなどの長距離種目でどの選手が状態を上げてくるかに注目したい。
本戦は2027年1月2日・3日の2日間。往路107.5km、復路109.6kmの合計217.1km、全10区間で争われる。
区間エントリーや当日の選手変更は、本戦が近づいてから確認する必要がある。現段階では予選会の出走実績を本戦の確定オーダーと混同しないことが大切だ。
【チームの実力と評判】日体大は箱根駅伝でどこまで戦えるのか
2026年の日体大を評価する際には、次の3つの観点が重要になる。
1つ目は、予選会での総合力。
総合9位という結果は、上位10人の合計タイムで本戦出場を確保できるだけの選手層があることを示している。特に、上位10人のうち8人が2、3年生だった点は、チームの継続性という面で評価できる。
2つ目は、個人上位選手の伸びしろ。
夏見虹郎が全体35位、佐藤大和が52位と、上位でまとめられる選手がいる。一方、予選会の上位30位以内には日体大の選手が入っていない。上位校と対等に戦うためには、チームを引っ張る選手がさらに上位へ進出できるかが重要になる。
3つ目は、歴代の実績と現在の成績のバランス。
箱根駅伝10回優勝、5連覇という歴史は日体大の大きな財産だ。しかし、直近の本戦は15位。伝統校としての知名度だけで現在の実力を判断するのではなく、予選会のタイムや個人成績、直近の本戦順位を組み合わせて評価する必要がある。
2027年の箱根駅伝で現実的に注目したい目標は、まずシード権獲得圏内への復帰だ。予選会で示した10人のまとまりを本戦の10区間にどう配分するか、往路で流れをつくれるか、復路で順位を守れるかが勝負になる。
日体大駅伝部は、伝統を持ちながら若い選手の成長も期待できるチームだ。今回の予選会9位は本戦への切符をつかんだ結果であると同時に、次の段階へ進むための出発点でもある。
【日体大駅伝部】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:日体大駅伝部は第103回箱根駅伝予選会で何位でしたか?
A1:2026年10月17日の予選会で総合9位でした。上位10人の合計タイムは10時間39分52秒で、2027年1月の本大会出場を決めています。
Q2:日体大駅伝部の監督は誰ですか?
A2:2026年の公式メンバー紹介に掲載されている監督は玉城良二監督です。コーチには小川欽也、嶋野太海、野田朱音らが名を連ねています。
Q3:2026年の日体大駅伝部には何人の新入生が入部しましたか?
A3:2026年4月3日の公式発表によると、新入生29人が駅伝ブロックに加わりました。宗像琢馬、星野愁、松本育也など、5000mで14分台の自己ベストを持つ選手も在籍しています。
Q4:日体大駅伝部の箱根駅伝の優勝回数は何回ですか?
A4:箱根駅伝の総合優勝は通算10回です。1969年から1973年には5連覇を達成し、直近の優勝は2013年の第89回大会です。
Q5:2027年の箱根駅伝はいつ開催されますか?
A5:第103回大会は2027年1月2日に往路、1月3日に復路が開催されます。日体大は2026年の予選会を9位で通過し、出場権を獲得しています。
2026年の日体大駅伝部は、第103回箱根駅伝予選会で総合9位、10時間39分52秒を記録し、本大会出場を決めた。
予選会では夏見虹郎、佐藤大和らが上位で走り、10人の合計タイムで本戦への切符を獲得。さらに、上位10人のうち8人が2、3年生という構成は、今後のチームづくりにとって注目すべきポイントだ。
玉城良二監督のもと、29人の新入生を含む選手たちがどのように成長するかも見逃せない。日本体育大学長距離競技会での記録更新や、本戦直前のエントリー発表が、箱根駅伝の展望を考える材料となる。
歴代10回の総合優勝と5連覇を誇る名門が、次の箱根路でどこまで順位を押し上げるのか。2027年1月2日・3日の第103回箱根駅伝は、日体大の現在地と復活への可能性を測る重要な大会となる。
主な参照資料
- 日本テレビ「第103回箱根駅伝予選会結果」
- 関東学生陸上競技連盟「第103回箱根駅伝予選会・公式記録」
- 日本体育大学駅伝部「部員紹介」「大会スケジュール」「入学式のお知らせ」
- 東京箱根間往復大学駅伝競走公式サイト「過去の記録」
- 日本体育大学「男子駅伝チーム・監督紹介」