2026年のテニス全米オープンは、男女ともに新たなチャンピオンが誕生する劇的な大会となった。男子シングルスではドイツのアレクサンダー・ズベレフがベン・シェルトンを破って初優勝。女子シングルスではエレナ・リバキナが2連覇中だったアリーナ・サバレンカを下し、念願の全米オープン初タイトルを獲得した。
今大会のもう一つの大きな話題は、賞金・選手補償総額が過去最高の1億800万ドルに達したことだ。男女シングルスの優勝賞金はそれぞれ550万ドル。大会は8月23日から9月13日までニューヨークで開催され、数々の記録と歴史的な試合を残して幕を閉じた。
【2026年最新結果】男子ズベレフ、女子リバキナが全米オープン初優勝

2026年大会の最大のニュースは、男女シングルスでともに初優勝者が誕生したことだ。大会公式サイトの発表によると、女子決勝は9月12日、男子決勝は9月13日に行われた。
男子シングルス決勝:ズベレフがシェルトンを4セットで撃破男子決勝は、第1シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)と第8シードのベン・シェルトン(米国)の対戦となった。
試合結果は以下の通り。
アレクサンダー・ズベレフ 6-3、7-6(7-2)、5-7、6-2 ベン・シェルトン
試合時間は3時間33分。ズベレフは第1セットを先取し、第2セットもタイブレークを制して優位に立った。シェルトンは第3セットを奪い返したものの、最終セットではズベレフが再び主導権を握り、4セットで決着をつけた。
ズベレフにとっては、2026年の全仏オープンに続く今季2つ目のグランドスラムタイトルとなった。2020年には同大会の決勝に進みながらドミニク・ティームに敗れており、ニューヨークでの決勝再挑戦を初優勝につなげた。
また、ドイツ人男子選手による全米オープン優勝は、1989年のボリス・ベッカー以来となる。長年グランドスラムの頂点を争いながらタイトル獲得に苦しんできたズベレフにとって、2026年はキャリアの大きな転換点となった。
女子シングルス決勝:リバキナがサバレンカの3連覇を阻止女子決勝では、第2シードのエレナ・リバキナ(カザフスタン)が、第1シードで大会2連覇中だったアリーナ・サバレンカと対戦した。
エレナ・リバキナ 6-4、5-7、6-2 アリーナ・サバレンカ
第1セットはリバキナが先取。サバレンカも第2セットを取り返したが、最終セットではリバキナの攻撃力が上回った。6-2で第3セットを奪い、全米オープン初優勝を決めている。
リバキナにとっては、2026年の全豪オープンに続くシーズン2つ目、通算3つ目のグランドスラムタイトルだった。さらに、この優勝によって翌週の世界ランキング更新で女子世界ランキング1位に浮上することも決まった。
一方、サバレンカは2024年、2025年に続く3連覇を逃した。大会公式の記録では、サバレンカが維持していた世界ランキング1位の連続在位は99週に達していた。リバキナの優勝は、単なる大会タイトルの移動にとどまらず、女子テニスの勢力図にも影響を与える結果となった。
【試合日程・ドロー】2026年大会の開催期間と注目試合を総整理
2026年の全米オープンは、8月23日から9月13日まで開催された。会期初日はファンウィークにあたり、男女シングルスの本戦は8月30日にスタートしている。
大会公式スケジュールに基づく主な日程は次の通りだ。
- 8月23日:ファンウィーク開始
- 8月24日~28日:男女シングルス予選
- 8月30日:男女シングルス本戦1回戦開始
- 9月4日~5日:3回戦
- 9月6日~7日:4回戦
- 9月8日~10日:準々決勝
- 9月10日~11日:男女シングルス準決勝
- 9月12日:女子シングルス決勝
- 9月13日:男子シングルス決勝・大会最終日
日程はニューヨーク現地時間を基準としている。日本から観戦する場合は、原則として日本時間が13時間進んでいるため、現地夜の試合は日本では翌日早朝になることが多い。
男子ドローで注目された準決勝・準々決勝男子準決勝では、ズベレフがカレン・ハチャノフを下し、シェルトンは同じ米国のフランシス・ティアフォーとの対戦を制した。
特に注目されたのは、準々決勝のシェルトン対カルロス・アルカラス戦だ。シェルトンは第2シードのアルカラスとフルセットの激戦を展開し、最終セットの10ポイントタイブレークを10-7で制して勝ち上がった。
準決勝ではティアフォーにも勝利し、地元アメリカの期待を背負って決勝へ進出。結果として優勝には届かなかったものの、2026年大会を代表する躍進の一つとなった。
女子ドローで決勝進出を決めた4選手女子準決勝では、サバレンカがジェシカ・ペグラを7-5、6-2で破り、リバキナはココ・ガウフを3-6、6-4、6-4で逆転した。
リバキナは準々決勝でも鄭欽文をフルセットで退けており、厳しい対戦を乗り越えて決勝へ進出した。決勝ではサバレンカのパワーに対し、サービスとリターンの両面で高い精度を示した。
大会の最終的な組み合わせや全試合のスコアを確認する際は、男女別の公式ドローと完了試合一覧を照合すると、途中棄権や不戦勝を含めた正確な進行状況を把握できる。
【注目選手4人】ズベレフ、リバキナ、シェルトン、サバレンカの明暗
2026年大会を理解するうえで外せないのが、男女決勝に進出した4選手だ。それぞれ異なる強みを持ち、優勝争いの構図を形作った。
アレクサンダー・ズベレフ:グランドスラム2冠で完全復活ズベレフは身長198センチの大型選手で、強力なサーブと安定したバックハンドを武器とする。2026年は全仏オープンと全米オープンを制し、グランドスラムの舞台で大きな成果を残した。
ATPツアーの大会報道によると、同一年に自身初のグランドスラムタイトル2つを獲得したオープン化以降の男子選手として、ズベレフは史上4人目に当たる。2025年までの苦しい決勝経験を乗り越え、大舞台で勝ち切る力を証明したシーズンだった。
エレナ・リバキナ:強力なサーブとリターンで世界1位へリバキナは強いフラット系ショットと高い打点からのサーブを持ち味とする選手だ。2026年は全豪オープンに続いて全米オープンも制し、女子テニスのトップ選手として存在感を強めた。
女子決勝のスタッツでは、リバキナが12本のサービスエースを記録。サバレンカの6本を上回った。第1サーブのポイント獲得率でも優位に立ち、重要な場面での攻撃力が勝敗を左右した。
今回の優勝によって初の全米タイトルと世界ランキング1位を同時に手にしたことは、2026年女子テニスを象徴する出来事となった。
ベン・シェルトン:地元の期待を背負った歴史的な決勝進出シェルトンは左利きの攻撃型プレーヤーで、特に高速サーブが大きな武器だ。2026年大会では準々決勝でアルカラスを破り、準決勝ではティアフォーを下して決勝に進出した。
大会公式の記録によれば、シェルトンの準々決勝でのサーブ速度は149マイルに達し、2026年大会最速を記録した。
さらに、男子シングルス決勝に進出した黒人男性選手としては、1972年のアーサー・アッシュ以来54年ぶりとなる歴史的な到達だった。優勝は逃したが、アメリカ男子テニスの次世代を担う存在として強い印象を残した。
アリーナ・サバレンカ:連覇の先にあった新たなライバル関係サバレンカは強烈なストロークと攻撃的なプレースタイルを特徴とする選手だ。2024年と2025年の全米オープンを連覇し、2026年は3連覇を狙って大会に臨んだ。
しかし決勝ではリバキナに敗れ、王座を明け渡した。リバキナとの対戦は、女子テニスのトップ争いを考えるうえでも見逃せないカードとなっている。
【賞金総額・賞金配分】過去最高1億800万ドル、優勝賞金550万ドルの内訳
2026年大会で大きな注目を集めたのが、選手への補償総額が1億800万ドルに拡大したことだ。主催する全米テニス協会(USTA)が8月20日に発表した数字であり、テニス史上最大規模の選手補償パッケージとなった。
2025年の総額9000万ドルから20%増加し、2年間では44%増という大幅な拡大だ。男女シングルスの優勝者には、それぞれ550万ドルが支給された。
男女シングルスの賞金配分USTA公式の2026年賞金表によると、男女シングルスの各ラウンドの賞金は以下の通りだ。
| 成績・ラウンド | 1選手当たりの賞金 | 日本円換算の目安 |
|---|---|---|
| 優勝 | 550万ドル | 約8億2,500万円 |
| 準優勝 | 280万ドル | 約4億2,000万円 |
| ベスト4 | 145万ドル | 約2億1,750万円 |
| ベスト8 | 78万ドル | 約1億1,700万円 |
| ベスト16 | 48万ドル | 約7,200万円 |
| ベスト32 | 29万ドル | 約4,350万円 |
| ベスト64 | 19万ドル | 約2,850万円 |
| 本戦1回戦 | 14万ドル | 約2,100万円 |
※日本円は1ドル=150円とした参考換算額。実際の受取額は為替レートや税金などによって異なる。
1億800万ドルはシングルスだけの賞金ではないここで注意したいのが、1億800万ドルという数字の意味だ。これは男女シングルスの優勝賞金を合計した金額ではなく、予選、ダブルス、混合ダブルス、車いすテニスなどを含む大会全体の選手補償総額である。
2026年は男女シングルスの本戦1回戦敗退者にも14万ドルが支給され、前年から27%増加した。グランドスラムの本戦1回戦賞金としても過去最高水準となる。
また、USTAは新たに選手支援プログラムを設け、2026年に200万ドルを初期資金として拠出した。男女に均等配分する仕組みで、現役中の生活上の転機や引退後の移行を支援する構想だ。
男子・女子・混合ダブルスの優勝賞金も、1チーム当たり100万ドルに設定された。大会の賞金政策は、優勝者だけでなく、ランキング下位の選手や競技生活を長期的に続ける選手への支援にも重点を移しつつある。
【歴代優勝者・優勝回数】全米オープンの男子・女子記録を比較
全米オープンは1881年に始まった歴史ある大会だ。1968年にオープン化され、プロ選手にも門戸が開かれた。現在の歴代記録を比較する場合は、オープン化以前と以後を区別する必要がある。
男子シングルスの歴代最多優勝オープン化以降の男子シングルス最多優勝記録は、5回。ジミー・コナーズ、ピート・サンプラス、ロジャー・フェデラーの3人が並んでいる。
- ジミー・コナーズ:1974年、1976年、1978年、1982年、1983年
- ピート・サンプラス:1990年、1993年、1995年、1996年、2002年
- ロジャー・フェデラー:2004年、2005年、2006年、2007年、2008年
特にフェデラーは2004年から2008年まで5連覇を達成している。現在も破られていないオープン化以降の連続優勝記録だ。
ノバク・ジョコビッチも2011年、2015年、2018年、2023年の4回優勝を記録している。
女子シングルスの歴代最多優勝女子シングルスのオープン化以降の最多優勝記録は6回。クリス・エバートとセリーナ・ウィリアムズが保持している。
- クリス・エバート:1975年、1976年、1977年、1978年、1980年、1982年
- セリーナ・ウィリアムズ:1999年、2002年、2008年、2012年、2013年、2014年
セリーナは2012年から2014年まで3連覇を達成した。2026年にサバレンカが狙った3連覇は、この記録に並ぶための大きな挑戦でもあった。
2026年の優勝者であるズベレフとリバキナは、ともに全米オープンのシングルス初優勝。歴代最多記録を更新したわけではないが、今後の優勝回数を伸ばすための重要な第一歩となった。
【会場・大会方式・テレビ放送】アーサー・アッシュ・スタジアムの魅力と観戦方法
フラッシング・メドウズとアーサー・アッシュ・スタジアム全米オープンの開催地は、米国ニューヨーク市クイーンズ区にあるUSTAビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンターだ。フラッシング・メドウズ・コロナ・パーク内に位置する。
大会の中心となるのが、アーサー・アッシュ・スタジアム。2万3,000人以上を収容できる世界最大級のテニス専用スタジアムで、開閉式屋根を備えている。
同スタジアムは1997年に開場した。名称は、全米オープン男子シングルスで優勝した実績を持つアーサー・アッシュに由来する。大規模な観客席と屋根付きの競技環境によって、天候に左右されにくい試合運営が可能になっている。
全米オープンの大会方式と試合ルール全米オープンは、全豪オープン、全仏オープン、ウィンブルドンと並ぶテニスの四大大会、いわゆるグランドスラムの一つだ。シーズン最後のグランドスラムとして、毎年8月から9月にかけて開催される。
シングルスの本戦は男女それぞれ128選手によるトーナメント方式。基本的に1試合でも負ければ敗退するノックアウト方式で、優勝するには7試合を勝ち抜かなければならない。
試合形式には男女で違いがある。
- 男子シングルス:5セットマッチ。先に3セットを獲得した選手が勝利。
- 女子シングルス:3セットマッチ。先に2セットを獲得した選手が勝利。
- セットの基本ルール:通常は6ゲーム先取。ただし6-6になった場合はタイブレークで決着をつける。
- 最終セット:6-6になった場合は10ポイント制のマッチタイブレークを実施。2ポイント以上の差をつけて先に10ポイントを獲得した選手が勝者となる。
このルールは男女ともに採用されている。特に男子シングルスは最大5セットを戦うため、体力、集中力、試合中の修正能力が優勝への大きな条件になる。
日本でのテレビ放送・ネット配信はWOWOW2026年大会の日本国内向け放送パートナーはWOWOW。大会の公式放送パートナー一覧にも日本の放送局として掲載されている。
インターネットでの視聴にはWOWOWオンデマンドが利用され、テレビ放送とオンライン配信の両方で大会を楽しめる体制が整えられた。
地上波のスポーツニュースでは決勝や日本人選手の活躍が取り上げられることもあるが、全試合を追いたい場合は、グランドスラムの放送権を持つサービスを確認することが重要だ。
なお、2026年大会の放送実績と、2027年以降の契約・放送予定は別の情報である。次回大会の視聴を予定している場合は、その年の公式発表を確認したい。
【テニス全米オープン】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年の全米オープン男子シングルス優勝者は誰ですか?
A1:ドイツのアレクサンダー・ズベレフです。9月13日の決勝で米国のベン・シェルトンを6-3、7-6(2)、5-7、6-2で破り、全米オープン初優勝を達成しました。
Q2:2026年の全米オープン女子シングルス優勝者は誰ですか?
A2:カザフスタンのエレナ・リバキナです。9月12日の決勝でアリーナ・サバレンカを6-4、5-7、6-2で下し、初の全米オープンタイトルを獲得しました。
Q3:2026年の全米オープン優勝賞金はいくらですか?
A3:男女シングルスの優勝賞金は、それぞれ550万ドルです。日本円では1ドル150円換算で約8億2,500万円となります。
Q4:2026年の全米オープンはいつ開催されましたか?
A4:2026年8月23日から9月13日まで開催されました。男女シングルスの本戦は8月30日に始まり、女子決勝は9月12日、男子決勝は9月13日に行われました。
Q5:全米オープンの試合は日本でどこから視聴できますか?
A5:2026年大会の日本国内向け放送・配信はWOWOWとWOWOWオンデマンドが対応しました。次回大会については最新の放送発表を確認してください。
Q6:全米オープンの歴代最多優勝者は誰ですか?
A6:オープン化以降では、男子はジミー・コナーズ、ピート・サンプラス、ロジャー・フェデラーの5回、女子はクリス・エバートとセリーナ・ウィリアムズの6回が最多記録です。
2026年の全米オープンは、男子のアレクサンダー・ズベレフ、女子のエレナ・リバキナがともに初優勝を果たした記念すべき大会となった。
ズベレフは全仏オープンに続くシーズン2つ目のグランドスラムタイトルを獲得し、長年の課題だった大舞台での勝負強さを証明した。リバキナはサバレンカの3連覇を阻み、全米初優勝と女子世界ランキング1位という大きな成果を手にした。
一方、シェルトンの歴史的な決勝進出や、サバレンカとリバキナの新たなライバル関係も、今後のテニス界を占う重要な材料となる。
大会運営面では、選手補償総額1億800万ドルという過去最高の規模が実現した。優勝賞金550万ドルだけでなく、本戦1回戦の賞金引き上げや選手支援プログラムの導入も、プロテニスの経済構造を考えるうえで見逃せない。
今後の注目ポイントは、ズベレフがグランドスラムのタイトルをさらに積み重ねられるか、リバキナが世界1位として安定した成績を残せるか、そしてシェルトンが初のグランドスラム制覇に届くかという3点だ。
全米オープンは単なる年間最後のグランドスラムではない。選手の実力、競技の歴史、賞金制度、そして次世代スターの台頭が交差する舞台だ。2026年大会の結果は、2027年以降の男子・女子テニスの勢力図を読み解くうえでも重要な基準となる。
主な事実確認資料: 全米オープン公式大会記録・USTA賞金発表・ATPおよびWTA公式試合記録・ITFグランドスラム競技規則・WOWOW放送パートナー情報。