2026年の第102回箱根駅伝では、青山学院大学が往路・復路・総合のすべてで優勝。総合タイムは10時間37分34秒、復路は5時間19分26秒を記録し、いずれも現行コースの歴代最高記録を更新した。復路だけでなく、往路と総合の記録にも新たな歴史が刻まれた大会だった。
箱根駅伝の記録を正しく比較するには、各区間の個人記録、大学別の復路タイム、往路・復路・総合のチーム記録を分けて見る必要がある。さらに、コース変更前後の記録を同じ条件として扱わないことも大切だ。ここでは大会公式サイト、日本テレビの大会記録、歴代記録資料をもとに、第102回大会までの歴代上位10傑、区間最高記録、最大・最小のタイム差を整理する。
【2026年最新】第102回箱根駅伝復路の結果と歴史的記録

第102回箱根駅伝は、青山学院大学が圧倒的な総合力を示した大会となった。往路を5時間18分08秒で制すると、翌日の復路も5時間19分26秒でトップ。最終的に10時間37分34秒で総合優勝を果たした。
注目したいのは、単に総合優勝しただけではない点だ。往路・復路・総合という3つの主要なチーム記録を同時に塗り替えた。過去の記録資料では、このように3記録すべてを更新する完全新記録優勝は通算9回と整理されており、第102回大会もその一つに数えられる。
第102回大会の総合上位10校以下は、東京箱根間往復大学駅伝競走公式サイトに掲載された2026年大会の成績だ。往路タイムと復路タイムを並べると、各大学の強みと順位変動が見えてくる。
| 順位 | 大学名 | 総合タイム | 往路タイム | 復路タイム |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 青山学院大学 | 10:37:34 | 5:18:08 | 5:19:26 |
| 2位 | 國學院大學 | 10:40:07 | 5:20:02 | 5:20:05 |
| 3位 | 順天堂大学 | 10:43:55 | 5:21:49 | 5:22:06 |
| 4位 | 早稲田大学 | 10:44:29 | 5:18:26 | 5:26:03 |
| 5位 | 中央大学 | 10:44:31 | 5:19:44 | 5:24:47 |
| 6位 | 駒澤大学 | 10:44:50 | 5:23:00 | 5:21:50 |
| 7位 | 城西大学 | 10:46:17 | 5:20:20 | 5:25:57 |
| 8位 | 創価大学 | 10:51:40 | 5:24:02 | 5:27:38 |
| 9位 | 帝京大学 | 10:53:15 | 5:30:25 | 5:22:50 |
| 10位 | 日本大学 | 10:53:56 | 5:25:00 | 5:28:56 |
特に興味深いのが早稲田大学と駒澤大学の結果だ。早稲田大学は往路2位の5時間18分26秒という好成績だった一方、復路は8位の5時間26分03秒。総合順位は4位となった。
一方、駒澤大学は往路7位から復路3位へ順位を上げ、総合6位でフィニッシュした。往路の順位がそのまま総合順位に直結するわけではなく、復路での巻き返しが大会全体の順位を左右することが分かる。
第102回大会で更新された3つの記録- 往路:5時間18分08秒(青山学院大学)
- 復路:5時間19分26秒(青山学院大学)
- 総合:10時間37分34秒(青山学院大学)
復路の109.6kmを5時間19分26秒で走破したことは、単区間の速さだけでなく、6区から10区まで安定して走力を維持できるチーム編成の成果でもある。
【歴代上位10傑】箱根駅伝の復路タイムと総合タイムを比較
歴代記録を比較する際に注意したいのが、コースの違いだ。ここでは、現行コースで比較できる復路タイム10傑と総合タイム10傑を取り上げる。
復路タイム歴代10傑復路タイムは6区から10区までの合計記録。現行の復路コースを対象とした第91回大会以降の歴代10傑は以下の通りだ。
- 5時間19分26秒:青山学院大学・第102回(2026年)
- 5時間20分05秒:國學院大學・第102回(2026年)
- 5時間20分50秒:駒澤大学・第101回(2025年)
- 5時間21分18秒:青山学院大学・第101回(2025年)
- 5時間21分36秒:青山学院大学・第98回(2022年)
- 5時間21分50秒:駒澤大学・第102回(2026年)
- 5時間22分06秒:順天堂大学・第102回(2026年)
- 5時間22分50秒:帝京大学・第102回(2026年)
- 5時間23分12秒:青山学院大学・第100回(2024年)
- 5時間23分47秒:東海大学・第96回(2020年)
2026年大会の特徴は、上位10傑に第102回大会の大学が5校も入ったことだ。1位の青山学院大学だけでなく、國學院大學、駒澤大学、順天堂大学、帝京大学も歴代の好記録を残している。
また、2025年の駒澤大学が3位、青山学院大学が4位に入っており、直近2大会の高速化が目立つ。復路全体のタイムが短縮されていることは、各大学の選手層や区間配置の進化を考えるうえでも興味深い。
総合タイム歴代10傑総合タイムは往路と復路を合算した217.1kmの記録だ。現行コースを対象とする第93回大会以降の歴代10傑は次の通り。
- 10時間37分34秒:青山学院大学・第102回(2026年)
- 10時間40分07秒:國學院大學・第102回(2026年)
- 10時間41分19秒:青山学院大学・第101回(2025年)
- 10時間41分25秒:青山学院大学・第100回(2024年)
- 10時間43分42秒:青山学院大学・第98回(2022年)
- 10時間43分55秒:順天堂大学・第102回(2026年)
- 10時間44分07秒:駒澤大学・第101回(2025年)
- 10時間44分29秒:早稲田大学・第102回(2026年)
- 10時間44分31秒:中央大学・第102回(2026年)
- 10時間44分50秒:駒澤大学・第102回(2026年)
総合10傑を見ると、青山学院大学の強さが際立つ。上位5記録のうち4つを同大学が占め、さらに2026年は1位を更新した。
ただし、2026年大会で特筆すべきなのは青山学院大学だけではない。國學院大學は総合10時間40分07秒で歴代2位に入り、順天堂大学も10時間43分55秒で歴代6位にランクインした。
第102回大会は、上位校の総合力が高い水準で競い合った大会だった。
往路タイム歴代10傑も確認復路の記録を分析するなら、往路の歴代記録も比較しておきたい。現行コースの往路10傑では、青山学院大学が第102回の5時間18分08秒でトップ。第100回の5時間18分13秒が続く。
往路は5区までの107.5km、復路は6区から10区までの109.6kmで構成される。両者の距離が異なるため、単純な合計タイムだけでなく、それぞれの距離と区間特性を考慮する必要がある。
【区間記録一覧】6区から10区までの歴代最高タイムは?
復路の個人記録を調べるときは、チームの復路タイムと区間タイムを混同しないことが大切だ。復路は5人の選手がそれぞれの区間を走り、その合計が大学の復路記録になる。
2026年の第102回大会までに記録された各区間の歴代最高タイムは以下の通り。往路の1区から5区も含めて整理した。
箱根駅伝10区間の歴代最高記録- 1区(21.3km):1時間00分28秒 青木瑠郁・國學院大學(第102回・2026年)
- 2区(23.1km):1時間05分09秒 ヴィクター・キムタイ・城西大学(第102回・2026年)
- 3区(21.4km):59分25秒 イェゴン・ヴィンセント・東京国際大学(第96回・2020年)
- 4区(20.9km):1時間00分00秒 イェゴン・ヴィンセント・東京国際大学(第99回・2023年)
- 5区(20.8km):1時間07分16秒 黒田朝日・青山学院大学(第102回・2026年)
- 6区(20.8km):56分47秒 野村昭夢・青山学院大学(第101回・2025年)
- 7区(21.3km):1時間00分43秒 佐藤圭汰・駒澤大学(第101回・2025年)
- 8区(21.4km):1時間03分45秒 塩出翔太・青山学院大学(第102回・2026年)
- 9区(23.1km):1時間07分15秒 中村唯翔・青山学院大学(第98回・2022年)
- 10区(23.0km):1時間07分31秒 佐藤圭汰・駒澤大学(第102回・2026年)
復路の区間記録では、6区の野村昭夢、7区の佐藤圭汰、8区の塩出翔太、9区の中村唯翔、10区の佐藤圭汰がそれぞれ歴代最高記録保持者となっている。
2026年に生まれた新しい区間記録第102回大会では、往路と復路の双方で歴代最高記録が更新された。
往路では、國學院大學の青木瑠郁が1区で1時間00分28秒、城西大学のキムタイが2区で1時間05分09秒を記録。青山学院大学の黒田朝日は5区で1時間07分16秒をマークした。
復路では青山学院大学の塩出翔太が8区で1時間03分45秒を記録。さらに駒澤大学の佐藤圭汰が10区で1時間07分31秒を出し、区間記録を更新した。
こうした結果からも、2026年は単なる総合優勝争いにとどまらず、個人の区間記録という面でも記憶に残る大会だったことが分かる。
【最大・最小記録】箱根駅伝の歴史に残る圧倒的な差と僅差
箱根駅伝の記録一覧には、タイムそのもののランキングだけでなく、優勝校と2位のタイム差など、最大・最小の記録も掲載されている。
ここで注意したいのは、「最大記録」と「最小記録」は必ずしも走破タイムの長さを指すわけではないということだ。優勝と2位の差を対象にすれば、最大は最も大きく離れた記録、最小は最も接近した記録となる。
総合優勝と2位の最大・最小タイム差- 最大差:37分59秒 第19回大会(1938年)。日本大学が優勝し、専修大学が2位。
- 最小差:21秒 第87回大会(2011年)。早稲田大学が優勝し、東洋大学が2位。
最大差の37分59秒は、現在の高速化した箱根駅伝では想像しにくい大差だ。一方、2011年の21秒差は、総合優勝が最後まで決着しないほどの接戦だったことを示している。
復路優勝と2位の最大・最小タイム差- 最大差:20分16秒 第19回大会(1938年)。日本大学が専修大学を大きく引き離した。
- 最小差:2秒 第15回大会(1934年)、第59回大会(1983年)、第97回大会(2021年)。
復路の2秒差は、歴代でも特に注目される僅差記録だ。わずかなタイム差が大学の復路順位を決めることを考えると、最後の区間まで気の抜けない展開が続く理由がよく分かる。
大学別の優勝回数にも歴史が表れる歴代の優勝回数を比較すると、総合優勝と復路優勝では大学の順位が異なる。
- 総合優勝最多:中央大学の14回
- 総合優勝2位:早稲田大学の13回
- 総合優勝3位:日本大学の12回
- 復路優勝最多:早稲田大学の16回
- 復路優勝2位:中央大学の14回
- 復路優勝3位:日本大学の13回
青山学院大学は総合優勝9回で歴代上位に位置し、復路優勝も9回を数える。特に復路では第91回から第95回まで5連覇を達成している。
また、復路優勝の連続記録では、日本大学が第15回から第21回まで7連覇を達成した記録が最長。青山学院大学の5連覇も、近年の箱根駅伝を象徴する大きな実績だ。
【記録の見方】往路・復路・総合タイムを正しく比較する方法
箱根駅伝の記録を調べるときに、意外と見落とされやすいのがコース変更の影響だ。歴代記録を数字だけで並べると、異なる距離やコース条件の記録を同じ基準で比較してしまう可能性がある。
往路・復路・総合の違い- 往路:1区から5区まで。東京・大手町から箱根・芦ノ湖までの107.5km。
- 復路:6区から10区まで。芦ノ湖から東京・大手町までの109.6km。
- 総合:往路と復路を合わせた全10区間、217.1kmの合計タイム。
総合タイムは、往路タイムと復路タイムを足した数字だ。例えば2026年の青山学院大学は、往路5時間18分08秒と復路5時間19分26秒を合わせて、総合10時間37分34秒となる。
コース変更によって記録の対象大会が異なる歴代区間記録を比較する際は、区間ごとの距離変更に注意したい。公式の歴代最速ランキングでは、各区間で集計対象となる大会回が設定されている。
- 1区:第55回以降
- 2区:第59回以降
- 3区:第55回以降
- 4区:第93回以降
- 5区:第82回以降
- 6区:第82回以降
- 7区:第59回以降
- 8区:第55回以降
- 9区:第59回以降
- 10区:第75回以降
特に重要なのが第93回大会からの4区・5区のコース変更だ。日本テレビの大会記録でも、4区と5区は第93回大会からコースが変更されたことが明記されている。
そのため、現在の区間距離に基づく歴代最高タイムと、過去の旧コースで出された記録は分けて考える必要がある。
復路は区間ごとに求められる能力が違う復路の記録を分析するときは、各区間の地形や気象条件も考慮したい。
6区は山下りの区間だ。序盤の約4kmを上った後、一気に下るコースとなり、急カーブや足への負担が大きい。下りでスピードを出しすぎると、終盤の走りに影響する。
7区は気温変化への対応がポイントとなる。箱根山中の冷え込みから、時間の経過とともに日差しが強くなるため、体調管理とペース配分が重要だ。
8区は上り坂と気温上昇が難所になる。湘南新道に入ってからの約9kmにわたる上り坂が選手を苦しめる。
9区は逆転とシード権争いの重要区間。そして10区は大手町のフィニッシュに向かう最終区間であり、総合優勝だけでなくシード権をめぐる最後の勝負が繰り広げられる。
同じ復路の5区間でも、それぞれ異なる能力が求められる。区間タイムを比較する際は、単に速い・遅いだけではなく、その区間の特性まで把握すると理解が深まる。
【プロの結論】2026年の箱根駅伝復路記録から読み取れる3つの注目点
第102回大会までの記録を整理すると、箱根駅伝の復路を評価するうえで重要なポイントが3つ見えてくる。
1. 復路の強さは総合優勝を左右する往路で好位置につけても、復路で失速すれば総合順位は下がる。2026年の早稲田大学は往路2位だったが、復路8位となり総合4位で大会を終えた。
一方、駒澤大学は往路7位から復路3位へ浮上した。こうした順位変動を見ると、復路は往路の結果を守るだけの区間ではなく、順位を大きく変える勝負の舞台であることが分かる。
2. チーム記録と個人記録は分けて評価する復路5時間19分26秒という記録は大学全体の合計タイムであり、個人の区間最高記録とは意味が異なる。
例えば、6区の歴代最高記録は56分47秒、10区の歴代最高記録は1時間07分31秒だ。これらは個人の走力を比較するための記録であり、大学全体の復路タイムとは別のランキングとして見る必要がある。
3. 記録の比較ではコース条件を最優先する古い大会の記録が現在の大会より遅いからといって、必ずしも選手の走力が低かったとは限らない。距離やコース設定、開催当時の条件が異なるためだ。
歴代上位10傑を調べるなら、まず現行コースの対象範囲を確認する。そのうえで、同じ区間・同じ距離の記録を比較することが正確な分析につながる。
記録を楽しみたい人には、総合タイムだけでなく、復路タイムと6区から10区の区間記録をセットで確認する方法がおすすめだ。一方、単純に古い大会と現在の大会のタイムだけを比べたい人には、コース変更を考慮しない比較はおすすめできない。
【箱根駅伝復路】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:箱根駅伝の復路歴代最高タイムは何時間何分ですか?
A1:第102回大会(2026年)の青山学院大学が記録した5時間19分26秒です。現行コースの復路歴代最高記録となっています。
Q2:箱根駅伝の復路で最も速い区間記録は何区ですか?
A2:最も短い区間記録は6区の56分47秒です。青山学院大学の野村昭夢が第101回大会(2025年)に記録しました。
Q3:箱根駅伝の歴代総合最高タイムは何時間ですか?
A3:第102回大会(2026年)の青山学院大学が記録した10時間37分34秒です。往路5時間18分08秒、復路5時間19分26秒の合計となります。
Q4:復路タイムと総合タイムは何が違いますか?
A4:復路タイムは6区から10区までの合計、総合タイムは1区から10区までの全区間の合計です。往路の結果を含むかどうかが違います。
Q5:箱根駅伝の歴代記録はすべて同じ条件で比較できますか?
A5:いいえ。区間距離やコースが変更された大会があるため、記録ごとに対象大会を確認する必要があります。特に4区・5区は第93回大会からコースが変更されています。
第102回箱根駅伝(2026年)は、青山学院大学が往路・復路・総合のすべてで歴代最高記録を更新した大会となった。復路5時間19分26秒、総合10時間37分34秒という数字は、現行コースにおける新たな基準となる。
復路タイム歴代10傑では、青山学院大学と國學院大學が2026年大会で1位・2位を占めた。さらに、駒澤大学、順天堂大学、帝京大学も上位に入り、近年の高速化を印象づけた。
区間別では6区の野村昭夢、7区の佐藤圭汰、8区の塩出翔太、9区の中村唯翔、10区の佐藤圭汰が歴代最高記録を保持している。チームの復路タイムと個人の区間記録を分けて確認すると、各大学の強みがより明確になる。
今後の大会を楽しむ際は、総合順位だけでなく、往路・復路のタイム差、区間別記録、コース変更の有無にも注目したい。2026年に更新された記録が次の大会でどこまで迫られるのか。箱根駅伝の新たな記録争いは、これからも続いていく。
主な記録の参照資料
- 東京箱根間往復大学駅伝競走公式サイト「第102回大会結果」「歴代総合タイムランキング」「区間別歴代最速ランキング」
- 日本テレビ「箱根駅伝 大会記録」
- 東京箱根間往復大学駅伝競走公式サイト「コース紹介・各区間の歴代記録」
- 『箱根駅伝の記録一覧』第102回大会までの歴代記録資料