読売巨人軍は、日本のプロ野球を代表する伝統球団の一つだ。正式な球団名は読売ジャイアンツ。セントラル・リーグに所属し、東京都文京区の東京ドームを本拠地としている。
球団の源流は1934年に結成された大日本東京野球倶楽部にさかのぼる。1936年から公式戦に参加し、1947年に現在につながる「読売ジャイアンツ」の名称となった。日本のプロ野球が発展してきた歴史とともに歩んできた球団である。
巨人を語る際に欠かせないのが、球団の伝統と全国的な知名度だ。
長嶋茂雄、王貞治、松井秀喜、原辰徳など、日本野球を象徴する選手を数多く輩出してきた。特に長嶋と王が中心となった時代は、巨人の黄金期として知られている。
また、巨人は選手育成だけでなく、FA補強や外国人選手の獲得などを通じて戦力を整えてきた。伝統を維持しながら、時代ごとの野球に対応することが球団運営の大きなテーマとなっている。
【監督・コーチ体制】阿部慎之助から橋上秀樹、そして松井秀喜新監督へ

2026年の巨人を語るうえで、監督交代は避けて通れない出来事だ。
シーズン開幕時の指揮官は阿部慎之助だった。しかし、5月に球団を揺るがす不祥事が発生し、阿部氏は5月26日に辞任。橋上秀樹オフェンスチーフコーチが監督代行に就任した。
スポーツニッポンなどの報道によると、阿部氏は5月25日の暴行事案を受けて翌26日に辞任を申し入れ、球団が受理した。日本野球機構も同日付で橋上氏の監督代行就任を公示している。
2026年の監督交代とその後の動き- 2026年5月25日: 阿部慎之助監督をめぐる不祥事が発生。
- 5月26日: 阿部氏の辞任が発表され、橋上秀樹氏が監督代行に就任。
- レギュラーシーズン終了: 橋上体制で2位を確保。
- 10月23日: 松井秀喜氏の新監督就任が発表される。
- 10月30日: 松井新監督が秋季練習から指揮を執る予定として発表された体制が始動。
特に注目されるのが、シーズン終了後の松井秀喜氏の監督就任だ。
日刊スポーツの10月23日付報道によると、松井氏は巨人の新監督に就任し、背番号は90、契約期間は3年。現役引退後はコーチや監督を経験していなかっただけに、指導者としての新たな挑戦となる。
松井氏は1993年から2002年まで巨人でプレーし、2000年には日本一に貢献。2003年にヤンキースへ移籍した後も活躍し、2009年にはワールドシリーズMVPを獲得した。
2026年度の主なコーチ陣NPBの2026年度監督・コーチ公示では、次のスタッフが登録されていた。
| 役職 | 氏名 |
|---|---|
| 監督 | 阿部慎之助(シーズン途中まで) |
| 監督代行 | 橋上秀樹 |
| ディフェンスチーフコーチ | 川相昌弘 |
| バッテリーチーフコーチ | 村田善則 |
| 打撃コーチ | Z・ウィーラー、李承燁 |
| 投手チーフコーチ | 杉内俊哉 |
| 投手コーチ | 内海哲也 |
| 外野守備兼走塁コーチ | 亀井善行 |
| 二軍監督 | 石井琢朗 |
| 三軍監督 | 会田有志 |
ここで注意したいのは、2026年の登録スタッフと2027年の新体制を混同しないことだ。松井氏の監督就任は発表されたが、2026年度のコーチ登録がそのまま翌シーズンにも引き継がれるとは限らない。
新体制の評価では、松井監督の知名度や現役時代の実績だけでなく、コーチ陣の構成、育成方針、投手運用、若手の起用方法を合わせて見る必要がある。
【巨人の主力選手】2026年の選手一覧と戸郷翔征・大勢の現在地
2026年度の読売ジャイアンツには、戸郷翔征、大勢、山﨑伊織、田中将大、西舘勇陽、井上温大、竹丸和幸などの投手陣が在籍した。
野手では松本剛、泉口友汰、浦田俊輔、増田陸、大城卓三、ダルベックらがチームを支えた。NPBの2026年度選手一覧には、投手・捕手・内野手・外野手それぞれの支配下登録選手が掲載されている。
戸郷翔征:先発ローテーションを支える右腕は、2018年ドラフト6位で巨人に入団した右投手だ。
2024年には防御率1.95、12勝を記録し、先発陣の中心として存在感を示した。
一方、2026年は登板14試合、5勝3敗、防御率2.48、80投球回、82奪三振という成績だった。2024年と比較すると登板数・投球回は少なく、年間を通じた先発ローテーションの安定という点では課題も残った。
戸郷の復調は、2027年の巨人にとって重要なテーマになる。先発投手が長いイニングを投げられれば、ブルペンの負担を抑え、終盤の継投にも余裕が生まれるためだ。
大勢:勝ちパターンを支える救援投手は、2021年ドラフト1位で入団した右投手。2022年には37セーブを記録し、守護神として注目を集めた。
2026年は32試合に登板し、1勝1敗、3セーブ、22ホールド、防御率2.15を記録している。
ここで重要なのは、2026年の大勢を単純に「巨人のクローザー」と説明しないことだ。今季のセーブ数を見ると、42セーブを挙げたライデル・マルティネスがリーグ最多で、大勢は主に中継ぎとして貢献した。
井上温大:2026年の投手陣を象徴する存在2026年の投手成績で特に評価できるのが井上温大だ。
NPBの個人成績では、23試合に登板して10勝8敗、防御率2.02を記録。セ・リーグの規定投球回以上の投手で防御率3位に入った。
戸郷だけに先発の柱を依存せず、井上のような投手が実績を積んだことは、翌シーズンの戦力構築にもプラスとなる。
野手陣で注目したい選手- 松本剛: 打率.2744。セ・リーグの打率ランキング7位。
- 浦田俊輔: 打率.271、36盗塁。走力を生かした攻撃が持ち味。
- 泉口友汰: 打率.264、8本塁打。内野の重要な戦力。
- B・ダルベック: 25本塁打、81打点。長打力を担った外国人選手。
巨人の2026年は、投手陣に比べて打線の数字に改善の余地が残った。2027年は主力野手の継続的な活躍に加え、若手選手の成長や長打力の底上げがポイントとなる。
【東京ドーム】巨人の本拠地はどんな球場?特徴と観戦の魅力
は、1988年に開業した日本初の全天候型多目的スタジアムだ。
読売ジャイアンツの本拠地としてプロ野球の公式戦が開催されるほか、コンサートや展示会など幅広いイベントにも使用されている。
東京ドームの基本情報| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開業 | 1988年 |
| 所在地 | 東京都文京区後楽 |
| 施設形式 | 全天候型多目的スタジアム |
| 収容人数 | 55,000人 |
| 野球開催時の収容人数 | 約43,500人 |
| グラウンド面積 | 13,000平方メートル |
| 両翼 | 100メートル |
| 中堅まで | 122メートル |
東京ドーム最大の特徴は、天候に左右されにくいことだ。屋根を備えた構造により、雨天による試合中止のリスクを抑えられる。
また、野球以外のイベントにも対応できるため、年間を通じて多くの観客が訪れる。
巨人の試合では、オレンジ色の応援グッズを身につけたファンがスタンドを彩る。長い歴史を持つ球団の試合を、都心の大型スタジアムで観戦できることも大きな魅力だ。
一方、東京ドームは屋内球場であるため、屋外球場とは風や天候の影響が異なる。観戦環境だけでなく、プレーへの影響を考える際にも、球場の構造を理解しておきたい。
【巨人の歴代監督と優勝回数】リーグ優勝39回・日本一22回の実績
読売巨人軍が日本球界で特別な存在として認識されている理由の一つが、圧倒的な優勝実績だ。
NPBの球団別通算記録によると、巨人のセ・リーグ優勝回数は39回、日本シリーズ優勝回数は22回。2024年にセ・リーグ優勝を達成した一方、日本シリーズの最後の優勝は2012年となっている。
巨人の歴代監督を代表する人物藤本定義
1936年から1942年にかけて監督を務め、球団初期の黄金期を築いた人物。戦前の巨人を語るうえで欠かせない指導者だ。
水原茂
1950年から1960年まで監督を務め、リーグ優勝8回、日本一4回を達成した。
川上哲治
1961年から1974年まで指揮を執り、リーグ優勝11回、日本シリーズ優勝11回という圧倒的な実績を残した。いわゆるV9時代を築いた名将である。
長嶋茂雄
1975年から1980年、1993年から2001年まで監督を務めた。選手としても監督としても球団の象徴的存在であり、巨人の歴史に大きな影響を与えた。
王貞治
1984年から1988年まで監督を務め、リーグ優勝1回を達成。選手としての実績とともに、巨人史に名を残している。
原辰徳
2002年から2003年、2006年から2015年、2019年から2023年まで監督を務めた。複数回の監督就任を経てリーグ優勝を重ね、日本一も複数回達成している。
阿部慎之助
2024年に監督へ就任し、初年度にリーグ優勝を達成した。2026年5月の辞任まで指揮を執った。
松井秀喜
2026年10月に新監督就任が発表された。2027年シーズンに向けた新体制の象徴となる人物だ。
巨人の優勝実績をどう評価するべきか巨人の実績を整理する際には、リーグ優勝と日本シリーズ優勝を分けて考える必要がある。
- セ・リーグ優勝39回: レギュラーシーズンでリーグ1位になった回数。
- 日本シリーズ優勝22回: セ・リーグ代表として日本シリーズを制した回数。
- 最後のリーグ優勝: 2024年。
- 最後の日本一: 2012年。
リーグ優勝を達成しても、日本シリーズで敗れる場合がある。また、クライマックスシリーズの導入後は、レギュラーシーズン2位や3位から日本シリーズ出場を目指す道も生まれた。
2026年はまさにその制度が巨人のシーズン評価を左右した年だった。
【プロの結論】2026年の巨人に必要なのは投打の再構築と組織の安定
2026年の読売巨人軍を総合的に評価すると、レギュラーシーズン2位という成績は一定の競争力を示している。
一方で、CSファーストステージ敗退、シーズン途中の監督交代、打線の得点力という複数の課題も残った。
特に注目すべきは、次の3点だ。
1.投手力を維持しながら先発陣を強化すること
2026年は井上温大が防御率2.02を記録し、マルティネスも42セーブを挙げた。戸郷翔征の年間を通じた稼働も含め、先発と救援の役割を明確にすることが重要だ。
2.打線の得点力を底上げすること
チーム打率.234という数字は、リーグ優勝を狙ううえで改善の余地を示している。ダルベックの長打力や松本剛、泉口、浦田らの出塁・走力を、より効率的に得点へ結びつける必要がある。
3.松井新監督の下でチーム運営を安定させること
松井秀喜氏の就任は、巨人にとって大きな転換点だ。現役時代の実績だけでなく、指導者としてどのようなコーチ陣を構成し、選手の能力を引き出すかが評価の分かれ目となる。
巨人に求められるのは、過去の優勝回数に頼ることではない。現在の戦力を分析し、勝てるチームを継続的に作ることだ。
【読売巨人軍】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:読売巨人軍の2026年の最終順位は何位ですか?
A1:セ・リーグ2位です。143試合で76勝64敗3分、勝率.543を記録し、優勝した阪神タイガースとは2.5ゲーム差でした。
Q2:2026年の巨人の監督は誰でしたか?
A2:開幕時は阿部慎之助監督でしたが、5月26日に辞任が発表され、橋上秀樹氏が監督代行を務めました。10月23日には松井秀喜氏の新監督就任が発表されています。
Q3:巨人の2026年のクライマックスシリーズの結果は?
A3:ファーストステージで横浜DeNAベイスターズと対戦し、10月10日に1対2、11日に1対4で敗れ、2連敗で敗退しました。
Q4:巨人のセ・リーグ優勝回数と日本一の回数は?
A4:NPBの通算記録では、セ・リーグ優勝39回、日本シリーズ優勝22回です。最後のリーグ優勝は2024年、最後の日本シリーズ優勝は2012年です。
Q5:巨人の本拠地はどこですか?
A5:東京都文京区にある東京ドームです。1988年開業の全天候型スタジアムで、野球開催時の収容人数は約43,500人です。
Q6:2026年の巨人で注目された投手は誰ですか?
A6:戸郷翔征、大勢、井上温大、ライデル・マルティネスなどです。特にマルティネスは42セーブでセ・リーグ最多を記録しました。
2026年の読売巨人軍は、76勝64敗3分でセ・リーグ2位という結果を残した。阪神タイガースに優勝を譲り、クライマックスシリーズでもDeNAに敗れたため、日本一への道は閉ざされた。
しかし、井上温大やマルティネスを中心とした投手陣には確かな強みがあり、野手にも松本剛、泉口友汰、浦田俊輔、ダルベックなど、翌シーズンにつながる戦力が存在する。
そして、2026年10月には松井秀喜氏の新監督就任が発表された。阿部慎之助監督から橋上秀樹監督代行へと続いた異例のシーズンを経て、球団は新しい指導体制へ移行する。
巨人の歴史を振り返れば、リーグ優勝39回、日本シリーズ優勝22回という実績は圧倒的だ。しかし、2027年に問われるのは過去の栄光ではなく、現在の選手たちがどれだけ強いチームを作れるかという点にある。
2027年の巨人を見極めるポイントは、松井新監督の指導体制、戸郷を含む先発陣の再整備、打線の得点力向上、そして短期決戦を勝ち抜く総合力の4つだ。 伝統球団が再び日本一を目指すための新たな挑戦が始まっている。