2026年1月2日・3日に開催された第102回東京箱根間往復大学駅伝競走では、青山学院大学が3年連続9度目の総合優勝を達成した。今大会は記録更新が相次ぎ、1区の青木瑠郁(國學院大學)、2区のキムタイ(城西大学)、5区の黒田朝日(青山学院大学)らが区間賞を獲得。全10区間のうち5区間で区間新記録が誕生する大会となった。
箱根駅伝の区間賞は、各区間を担当した選手の走行タイムを比較し、その区間で最も優れた記録を残した選手に与えられるものだ。チームの総合順位とは別の評価軸であり、優勝校以外からも多くの受賞者が生まれる。2026年10月現在の最新大会である第102回の全10区の受賞者と公式タイムを整理し、歴代の区間記録、区間賞との違い、獲得条件まで詳しく解説する。
【2026年最新】第102回箱根駅伝の区間賞一覧!全10区の受賞者と公式タイム

第102回箱根駅伝の区間賞は、往路5区間・復路5区間の合計10人が獲得した。
関東学生陸上競技連盟が公開した第102回大会の公式記録と、東京箱根間往復大学駅伝競走の公式サイトに掲載された区間賞一覧によると、受賞者と記録は以下のとおりだ。
| 区間 | 距離 | 区間賞選手 | 大学 | 公式タイム | 記録 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1区 | 21.3km | 青木瑠郁 | 國學院大學 | 1時間00分28秒 | 区間新 |
| 2区 | 23.1km | キムタイ | 城西大学 | 1時間05分09秒 | 区間新 |
| 3区 | 21.4km | 本間颯 | 中央大学 | 1時間00分08秒 | - |
| 4区 | 20.9km | 鈴木琉胤 | 早稲田大学 | 1時間00分01秒 | - |
| 5区 | 20.8km | 黒田朝日 | 青山学院大学 | 1時間07分16秒 | 区間新 |
| 6区 | 20.8km | 小池莉希 | 創価大学 | 56分48秒 | - |
| 7区 | 21.3km | 高山豪起 | 國學院大學 | 1時間00分54秒 | - |
| 8区 | 21.4km | 塩出翔太 | 青山学院大学 | 1時間03分45秒 | 区間新 |
| 9区 | 23.1km | 佐藤有一 | 青山学院大学 | 1時間07分38秒 | - |
| 10区 | 23.0km | 佐藤圭汰 | 駒澤大学 | 1時間07分31秒 | 区間新 |
※タイムは大会公式の区間賞一覧に基づく。区間新は公式記録で新記録として示されたもの。
今大会の注目点は、青山学院大学だけでなく、國學院大學、城西大学、中央大学、早稲田大学、創価大学、駒澤大学など、複数の大学から区間賞獲得者が出たことだ。
特に1区から5区までの往路では、青木瑠郁とキムタイが区間新を記録し、黒田朝日も山登りの5区で歴史的なタイムを残した。
復路では塩出翔太と佐藤圭汰が区間新を達成。復路の個人記録にも大きな注目が集まった。
なお、2区のタイムについては、公式の区間賞一覧および大会記録に掲載された1時間05分09秒を採用している。
【記録更新の舞台裏】青木瑠郁・キムタイ・黒田朝日らが区間新を達成
第102回大会の大きな特徴は、区間賞の獲得だけでなく、歴代の区間記録そのものが複数更新されたことにある。
日刊スポーツの2026年1月3日付報道によると、今大会では10区間中5区間で区間新記録が生まれ、従来の区間記録を上回った選手は7人に達した。
ここでは、特に注目された5人の走りを振り返る。
1.青木瑠郁(國學院大學)|1区・1時間00分28秒
1区で区間賞を獲得したのは、國學院大學の青木瑠郁だ。
21.3kmの1区を1時間00分28秒で走り、従来の区間記録を更新した。
1区は大手町から鶴見までを走るスタート区間。各校の選手が集団を形成しやすく、レース序盤の位置取りが後続の展開にも影響する。
青木の記録は、単なる区間トップにとどまらず、歴代記録の更新という意味でも大きな価値を持つ。
2.キムタイ(城西大学)|2区・1時間05分09秒
2区は鶴見から戸塚までの23.1km。箱根駅伝の中でも距離が長く、各大学のエース級選手が配置されることの多い重要区間だ。
第102回では城西大学のキムタイが1時間05分09秒で区間賞を獲得し、区間新記録を樹立した。
長距離を走り切る持久力に加え、後半までスピードを維持する能力が求められる2区での記録更新は、今大会を象徴する出来事の一つとなった。
3.黒田朝日(青山学院大学)|5区・1時間07分16秒
5区は小田原から箱根までの山登り区間。高低差の大きいコースを走るため、平地での走力だけでは評価できない特殊な区間だ。
青山学院大学の黒田朝日は、この難所を1時間07分16秒で走破。区間賞と区間新記録を同時に獲得した。
5区の記録更新は、チームの往路順位だけでなく、山登りにおける選手の専門性と適性を考えるうえでも重要な意味を持つ。
4.塩出翔太(青山学院大学)|8区・1時間03分45秒
8区は平塚から戸塚までの21.4km。
塩出翔太は1時間03分45秒で区間賞を獲得し、区間新記録を更新した。
8区は復路の中盤にあたり、前半の勢いを維持しながら後半の勝負につなげる役割を担う。
5.佐藤圭汰(駒澤大学)|10区・1時間07分31秒
最終10区では、駒澤大学の佐藤圭汰が1時間07分31秒を記録した。
鶴見から大手町までの23.0kmを走り、区間賞と区間新記録を獲得。最後の区間で新記録を樹立したことは、大会全体の記録更新ラッシュを象徴する結果だった。
また、佐藤は第101回大会で7区の区間賞を獲得し、同区間の記録保持者にもなっている。異なる区間で高いパフォーマンスを発揮できる点も注目される。
区間新記録は5区間、記録を上回った選手は7人という違いにも注目したい。
例えば1区では、中央大学の藤田大智が1時間00分37秒を記録し、従来の区間記録を上回った。しかし、青木瑠郁の1時間00分28秒には届かず、区間賞は青木が獲得している。
また、オープン参加の筑波大学・川崎楓も1時間00分38秒を記録したが、こちらは参考記録として扱われた。
このように、区間新記録を出すことと区間賞を獲得することは、必ずしも同じ意味ではない。
【歴代区間記録】箱根駅伝の1区から10区までの記録保持者
第102回終了時点での箱根駅伝の区間記録は、各区間で異なる選手が保持している。
日本テレビの箱根駅伝番組公式サイトに掲載された大会記録によると、2026年大会までの歴代区間記録保持者は次のとおりだ。
1区~10区の歴代区間記録
- 1区:青木瑠郁(國學院大學)1時間00分28秒/第102回・2026年
- 2区:キムタイ(城西大学)1時間05分09秒/第102回・2026年
- 3区:イェゴン・ヴィンセント(東京国際大学)59分25秒/第96回・2020年
- 4区:イェゴン・ヴィンセント(東京国際大学)1時間00分00秒/第99回・2023年
- 5区:黒田朝日(青山学院大学)1時間07分16秒/第102回・2026年
- 6区:野村昭夢(青山学院大学)56分47秒/第101回・2025年
- 7区:佐藤圭汰(駒澤大学)1時間00分43秒/第101回・2025年
- 8区:塩出翔太(青山学院大学)1時間03分45秒/第102回・2026年
- 9区:中村唯翔(青山学院大学)1時間07分15秒/第98回・2022年
- 10区:佐藤圭汰(駒澤大学)1時間07分31秒/第102回・2026年
ここで興味深いのが、イェゴン・ヴィンセントと佐藤圭汰の存在だ。
ヴィンセントは3区と4区の両方で歴代区間記録を保持している。異なる距離とコース特性を持つ区間で記録を残している点は、箱根駅伝の歴史を振り返るうえで見逃せない。
佐藤圭汰も7区と10区の2区間で歴代記録を保持している。
また、第102回では1区・2区・5区・8区・10区の記録が更新された一方、3区・4区・6区・7区・9区の記録は従来の保持者が維持した。
すべての区間記録が毎年更新されるわけではない。何年も破られない記録があることも、箱根駅伝の競技的な面白さだ。
なお、4区と5区は第93回大会からコースが変更されている。歴代のタイムを比較する際には、現在と同じコース条件で記録されたものかを確認する必要がある。
【歴代区間賞の変遷】2025年・2024年の受賞者と2026年の違い
箱根駅伝の公式サイトには、過去の大会ごとに1区から10区までの区間賞獲得者が掲載されている。
第102回だけを見ると青山学院大学の選手が複数の区間賞を獲得しているが、歴代の記録を比較すると、大学ごとに異なる選手が区間賞を獲得してきたことが分かる。
第101回大会(2025年)の主な区間賞受賞者
- 1区:吉居駿恭(中央大学)
- 2区:エティーリ(東京国際大学)
- 3区:本間颯(中央大学)
- 4区:太田蒼生(青山学院大学)
- 5区:若林宏樹(青山学院大学)
- 6区:野村昭夢(青山学院大学)
- 7区:佐藤圭汰(駒澤大学)
- 8区:塩出翔太(青山学院大学)
- 9区:桜井優我(城西大学)
- 10区:小河原陽琉(青山学院大学)
第100回大会(2024年)の主な区間賞受賞者
- 1区:篠原倖太朗(駒澤大学)
- 2区:黒田朝日(青山学院大学)
- 3区:太田蒼生(青山学院大学)
- 4区:佐藤一世(青山学院大学)
- 5区:山本唯翔(城西大学)
- 6区:武田和馬(法政大学)
- 7区:吉居駿恭(中央大学)
- 8区:塩出翔太(青山学院大学)
- 9区:倉本玄太(青山学院大学)
- 10区:岸本遼太郎(東洋大学)
こうした歴代受賞者の変化から見えてくるのは、区間賞が大学の総合順位だけでは決まらないということだ。
例えば、第102回では中央大学の本間颯が3区で区間賞を獲得した。中央大学は総合優勝こそ逃したものの、個人としては区間トップの走りを実現している。
同様に、城西大学のキムタイ、創価大学の小池莉希、早稲田大学の鈴木琉胤なども、それぞれの担当区間で結果を残した。
区間賞は、チーム全体の順位とは独立した個人の実績として評価されるものだ。
歴代受賞者を確認するときは、大学名だけでなく、選手名・学年・区間・タイムを組み合わせて見ると、その大会でどのような選手が活躍したのかを把握しやすい。
【初心者向け】箱根駅伝の区間賞と区間記録の違い・決め方と獲得条件
箱根駅伝を見ていると、「区間賞」「区間新」「区間記録」という言葉が頻繁に登場する。
似た意味に感じられるが、それぞれ指している内容は異なる。
区間賞とは、その大会の同一区間で最も速いタイムを記録した選手に与えられる賞だ。
一方、区間記録は過去の大会を含めた歴代最速タイムを指す。
例えば、第102回の1区では青木瑠郁が1時間00分28秒で区間賞を獲得した。同時に、従来の記録を上回ったため、区間新記録の保持者にもなった。
一方、中央大学の藤田大智も1時間00分37秒で従来の記録を上回ったが、青木よりタイムが遅かったため区間賞には届かなかった。
この違いを理解すると、駅伝中継で表示される記録の意味が分かりやすくなる。
区間賞の基本的な獲得条件
- 大会の対象区間を担当して走ること。
- 同じ区間を走った選手の公式タイムと比較すること。
- その区間で最も速い公式タイムを記録すること。
- 大会の競技規則に従い、正式な競技記録として認められること。
区間賞の判断では、チームの総合順位よりも各区間の個人タイムが重要になる。
また、区間賞と区間新は別々に評価されるため、従来の区間記録を更新しても、同じ大会でさらに速い選手がいれば区間賞は獲得できない。
区間賞・区間新・区間記録の違い
- 区間賞:その大会の同一区間で最速だった選手への評価。
- 区間新:それまでの同一区間の歴代記録を更新すること。
- 区間記録:その区間で現在保持されている歴代最速タイム。
この3つを区別することが、箱根駅伝の個人成績を正しく理解する基本になる。
【区間賞タイムランキング】単純な速さだけでは比較できない理由
第102回大会の公式タイムを並べると、6区の小池莉希が記録した56分48秒が最も短い。
しかし、これを10区間の中で最も優れた走りと単純に判断することはできない。
箱根駅伝では区間ごとに距離や高低差、道路環境が異なるためだ。
例えば、5区は小田原から箱根までの山登りであり、平地を中心とする区間とは身体にかかる負荷が違う。6区は反対に山下りが中心となる。
同じ20km前後の区間でも、上りと下りでは走行条件が大きく異なる。
そのため、区間賞のタイムを比較する場合には、次の3つの視点が役立つ。
1.同じ区間の歴代記録と比較する
最も分かりやすい評価方法だ。
青木瑠郁の1区1時間00分28秒や、黒田朝日の5区1時間07分16秒のように、過去の同一区間の記録を更新したかどうかを見る。
2.同じ大会の区間順位と比較する
区間賞だけでなく、2位・3位の選手とのタイム差を見ることで、その区間でどれほど優位に立ったかが分かる。
第102回の1区では、青木瑠郁が1時間00分28秒、中央大学の藤田大智が1時間00分37秒だった。両者の差は9秒である。
わずかなタイム差でも、順位や記録更新の評価には明確な違いが生まれる。
3.コース変更の有無を確認する
過去の区間記録を比較するときは、コース条件にも注意したい。
公式サイトによれば、4区と5区は第93回大会からコースが変更されている。
異なる距離やコース設定で走った記録を同じ条件のように扱うと、正しい比較ができなくなる。
重要なのは、単純なタイムの短さではなく、同じ区間・同じ条件でどれだけ優れた記録を残したかという視点だ。
【箱根駅伝区間賞】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年の箱根駅伝で区間賞を獲得した選手は誰? A1:第102回大会では、1区の青木瑠郁、2区のキムタイ、3区の本間颯、4区の鈴木琉胤、5区の黒田朝日、6区の小池莉希、7区の高山豪起、8区の塩出翔太、9区の佐藤有一、10区の佐藤圭汰が獲得した。
Q2:2026年の箱根駅伝で区間新記録を出した選手は誰? A2:公式の区間賞一覧で区間新として記録されたのは、青木瑠郁、キムタイ、黒田朝日、塩出翔太、佐藤圭汰の5人。区間は1区・2区・5区・8区・10区だった。
Q3:区間賞と区間記録は何が違う? A3:区間賞はその大会の同一区間で最速だった選手に与えられる賞。区間記録は過去の大会も含めた歴代最速タイムだ。区間賞を獲得しても区間記録を更新するとは限らず、区間新記録を出しても区間賞を逃す場合がある。
Q4:箱根駅伝の区間賞は総合優勝した大学の選手だけが獲得できる? A4:そのような制限はない。区間賞は各区間の個人タイムで評価されるため、総合優勝校以外の大学からも受賞者が出る。第102回では城西大学のキムタイ、中央大学の本間颯、創価大学の小池莉希なども区間賞を獲得した。
Q5:箱根駅伝の歴代区間記録はどこで確認できる? A5:東京箱根間往復大学駅伝競走の公式サイトや日本テレビの箱根駅伝番組公式サイトで確認できる。区間ごとの記録保持者、大会年度、公式タイムなどを確認する際は、最新大会まで反映された記録を参照するとよい。
第102回箱根駅伝では、青木瑠郁、キムタイ、本間颯、鈴木琉胤、黒田朝日、小池莉希、高山豪起、塩出翔太、佐藤有一、佐藤圭汰の10人が区間賞を獲得した。
特に注目されたのは、1区・2区・5区・8区・10区で区間新記録が誕生したことだ。青山学院大学の黒田朝日と塩出翔太、駒澤大学の佐藤圭汰など、複数の選手が歴代記録を更新し、大会全体の記録水準を押し上げた。
また、歴代区間賞を振り返ると、同じ選手が複数の大会や異なる区間で活躍するケースもある。イェゴン・ヴィンセントや佐藤圭汰のように、複数区間の記録を保持する選手の存在も箱根駅伝の見どころだ。
今後の大会を観戦する際は、総合順位だけでなく、各区間の個人タイム、区間賞、歴代区間記録との比較にも注目したい。
区間賞はその日の最速を示し、区間記録は長年にわたる挑戦の到達点を示す。この2つの視点を持つことで、箱根駅伝のレース展開と選手一人ひとりの価値を、より深く楽しめるようになる。
主な根拠資料:東京箱根間往復大学駅伝競走公式サイトの第102回区間賞一覧・歴代区間賞記録、日本テレビ大会記録、関東学生陸上競技連盟の大会情報、日刊スポーツの大会報道。